中3、英語話す正答12%

8月1日の各紙が、今年4月に実施した全国学力・学習状況調査結果を報道していました。特に目立ったのが、中学3年の英語で「話す」の平均正答率が12%ということでした。読売新聞「学力テスト 英語「話す」正答率12.4% 中3 全問不正解6割超」から引用します。

・・・文部科学省は31日、今年4月に実施した2023年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。中学3年が対象の英語では、「話す」技能の平均正答率が12・4%にとどまった。英語を使ったコミュニケーションを重視する中学校の学習指導要領が21年度に実施されてから初めてのテストだったが、英語で表現する力が十分に身に付いていない実態が明らかになった・・・

・・・英語の平均正答率を技能別でみると、「聞く」が58・9%、「読む」は51・7%で5割を超えた。一方、「書く」は24・1%にとどまり、全国値を推定した「話す」に次いで低かった。
「話す」は、英語で考えや気持ちを伝え合う活動を重視する学習指導要領を踏まえて出題された。全5問のうち、留学生による環境問題の発表を聞き、1分間で自分の意見とその理由を考え、30秒間のうちに英語で答える問題では、正答率がわずか4・2%だった。
「話す」では、1問も解けない生徒が6割を超えた。作問した国立教育政策研究所の責任者は「聞いたことを基に考えと理由を述べる力を測る狙いだったが、場面設定が複雑になりすぎ、生徒には難しかったようだ」としている・・・

8月1日の日経新聞夕刊「受験のリアル・大学編」で、後藤健夫さんが「大学共通テスト、英語4技能試験の活用はなぜ難しい」を書いておられました。そこでは、日本の高校生は英語ができない理由として、社会が英語の能力を求めていないからだと喝破しておられます。