カテゴリー別アーカイブ: 生き方

生き様-生き方

がんは治る病気に

2月2日の日経新聞夕刊、中川恵一・東京大学特任教授の「がん社会を診る」は「がんは「治る病気」の時代へ 治療前の離職は早計」でした。

・・・大変残念ではありますが、がんと診断されると、1年以内の自殺率が20倍以上になるというデータがあります。また、がんと診断された会社員の約3分の1が離職し、自営業者では17%が廃業したという調査結果もあります。
別の調査でも、がんと診断されると約2割の人が仕事を辞めていました。さらに問題なのは辞めたタイミングです。仕事を辞めた人のうち、32%は診断が確定した時点で、9%が診断から最初の治療までの間に離職していました。つまり、4割以上が、実際に治療を受ける前に辞めてしまっているのです・・・

それに続く文章で、多くのがんが簡単な治療で治ることが書かれています。成人のがん全体の5年生存率は7割、10年生存率も6割です。
早く見つけて適切な治療を受ければ「治る病気」になったのです。医学の進歩はすごいです。これを知れば、仕事を辞めたり、自殺することが少なくなると考えられます。

数学者の孤独

加藤 文元ほか著「人と数学のあいだ 」(2021年、トランスビュー)に、次のような話が載っています。90ページ「作家の孤独」以下。

数学者は難しい問題を、多くの場合一人で解きます。孤独な作業です。他方で、それを他人に理解してもらわなければなりません。証明を説明しなければならないのです。そして、それを理解できる人が必要です。文中では、共鳴箱と表現されています。
それは、結論を得る過程でも必要なことでしょう。間違いを指摘してくれたり、違った角度から意見をくれたり。
孤高の天才で終わっては、社会に認められません。分かってくれる人がいないと、大きな仕事はできないのです。

長谷川真理子「私が進化生物学者になった理由」

長谷川真理子著「私が進化生物学者になった理由」(2021年、岩波現代文庫)をお勧めします。長谷川真理子さんは、元早稲田大学教授、総合研究大学院大学学長。その半生記です。生物好きの少女が、生き物を対象とする研究者になります。しかし、そう簡単な道のりではありません。

今では考えられない「男社会」の中を、生き抜いていきます。女性には、学者や研究者の門が閉ざされていたのです。長谷川さんも、研究をあきらめ、教育者として生きていきます。
さらに、「既存学界」の壁にもぶち当たります。通説を批判すると、長老たちから笑われ、無視されるのです。それも理屈ではなく、「長老たちのお師匠さん」を批判することは許さないという理屈です。
日本の学界、それも自然科学の分野で、こんなことがあったのだと驚きます。その意味でも、貴重な記録です。

シニア女性のへそくり夫の倍

12月27日の日経新聞女性欄に「シニア女性のへそくり 夫の倍」が載っていました。
・・・50代以上の女性の「へそくり」金額は、夫の2倍以上――。シニア女性向け雑誌「ハルメク」の生きかた上手研究所が10月、50~79歳の既婚男女600人に実施した調査で、そんな結果が出た。「自分だけのへそくり」があるか、との質問に対し、あると答えたのは夫で36.7%、妻で45.3%。金額を聞くと、妻の平均額が739万円と夫の金額(334万円)を大きく上回った・・・

調査「シニア世代の夫婦関係と生活に関する意識調査」(11月15日)には、次のような結果も載っています。
言われたい言葉の1位は「ありがとう」。特に妻から夫への要望が多く、男女で15ポイント超の差がみられる。感謝の言葉は、お互い伝えているつもり状態になっている。
・言われたい言葉1位は「ありがとう」で、特に妻は6割以上と切望。夫は「頼れる」「あなたのおかげ」「素敵」、妻は「お疲れさま」「さすがだね」「料理が上手」が高い。
・言われたくない言葉1位は、男女とも「結婚しなければよかった」。

ゴルフ愛好家、20代と50代の違い

10月29日の日経新聞ビジネス欄に、興味深い記事が載っていました。「若者ゴルファーはテスラ好き 世代マーケは「OB」?

20代と50代の、ゴルフ愛好家の違いです。その調査によると、50代男性では、車はBMW、レクサス、メルセデス、マツダが多く、飲酒は毎日です。DIY志向が強いです。それに対し20代男性は、車はテスラやマツダ、関心はスポーツとゲーム、飲酒は週に1回です。

女性では、50代の車はフォルクスワーゲン、BMW、アウディ。飲酒は毎日で、美術や手芸への関心が高いです。それに対し20代女性は、車に乗らず、飲酒は月に1回です。関心事は、ペットや美容です。

私は、車はよくわかりませんが、男女とも年齢の違いによる飲酒の回数の差に驚きました。