カテゴリー別アーカイブ: 明るい課長講座

生き様-明るい課長講座

自分を客観的に見る「自分実況中継」

6月15日の朝日新聞「リレーおぴにおん」、池田千恵さんの「自分実況中継で客観視」から。
・・・私は新卒でベンチャー企業にいたころ、自己評価に比べ、他者評価の低さにストレスを感じていました。そこで早起きを習慣にし、早朝に「ひとり時間」を作って自分を客観的に見つめる方策を取り入れました。すると人生がうまく回り始め、今は起業した「株式会社朝6時」の代表取締役として、コンサルティングや業務改善のための助言や講演、執筆などをしています。

「自分を客観的に見つめる」のは言うほど簡単ではありません。ネガティブな感情に支配されているときはなおさらです。そのためには「言語化すること」が重要だと思っています。
例えば「自分実況中継」です。怒りがわきおこったら、心の中に自分とは別の第三者(アナウンサー)をつくり、その口調で実況中継するのです。
「さあ、池田千恵が怒り始めました。『私が一生懸命なのにあいつは何も分かっていない』と怒りを爆発させています。自分には非はないのか。さあどうするのか」といった具合です。愚痴や文句、独り言とは異なり、アナウンサーのように事態を正確に言語化して伝えるのがポイントです。
ばかばかしくて笑えるのも良い効果ですが、言葉で繰り返すと、自分を怒らせる共通項が浮かんできて、事前に対処できるようになります・・・

私は難しい判断の時に、岡本全勝Aのうしろに岡本全勝Bを置いて、「おまえ、それでよいのか?」と考えるようにしていました。
この方のは、怒りがわいたときなどの対処法です。私は、そのときは指を折ることを繰り返しました。この自分実況中継は、良い方法ですね。続きも面白く、ためになります。お読みください。

英単語もどき

先日の昼食時です。あるお店で食事をしたら、近くの席で、中年の男性が二人で話していました。結構大きな声なので、聞こえてきます。AさんとBさんとしておきましょう。

A:彼は良いリソースを持っているんだよな。
B:・・・
A:リソースって、資源のことだよ。彼がいると、職場が明るくなるよ。難しい仕事でも。
B:それって、彼の能力とか性格でしょ。
A:そうだけど。

笑いそうになりましたが、こらえました。

新入社員、入社2カ月後の壁

6月9日の日経新聞「入社2カ月後の壁 どう乗り切るのか」、曽和利光」人材研究所代表の発言から。
――1年目で転職を考える人も多そうです。
「ミスマッチの度合いは人によって異なるが、早期の転職は勧めていない。根性論ではなく、自身のステップアップのためだ。転職の際には前職での経験が能力につながっているか問われる」
「早期に転職を決意する人の中には、今の仕事に飽きたことを理由に挙げる人もいる。ただ、実際には飽きているのではなく、そもそも現在の仕事が身についていないことが多い。仕事が身についてくると『飽きる』というネガティブな感情が湧き起こる前に、すらすらと仕事をこなせるようになるためだ。転職を通じてステップアップを望むなら、半ば無意識でも仕事をこなせる領域に達した後の方がよい」

――現在勤める会社で帰属意識をもって前向きに働くためには?
「新社会人のうちは、信頼する上司に黙ってついていける環境が必要だ。こうした環境は本来会社が整備することが前提だが、難しい場合は自分でメンターになるような上司を見つけないといけない」

年長管理職の技能とは

6月8日の日経新聞「一目均衡」、M&Aエディターの奥貴史による「取締役のスキル、投資家にさらせるか」が、面白く、興味深かったです。
・・・「酒とゴルフには自信があるんだけどな……」。ある上場企業の取締役が先日、寂しそうにこうつぶやいた。
この企業では最近、株主総会に向け取締役候補者の「スキルマトリックス」というものを作成した。これは各取締役がどんな能力を持っているかを一覧表にしたものだ。東京証券取引所はスキルマトリックスなどを活用して取締役の技能を投資家に分かるよう開示することを求めており、2021年内に開示できない場合はその理由を説明する必要がある。
スキルマトリックスには取締役が持つ経験や技能を「見える化」し、適正な陣容が保たれているかをチェックする効果がある・・・

この記事の冒頭にある「酒とゴルフ」は接待技術なのでしょうが、会社が開示する文書には載せにくいでしょうね(苦笑)。記事には、次のような文章があります。
・・・日本では社内から昇格した取締役の場合、漠然とした長年の論功行賞や年次バランス、社内での調整力をいかして取締役になった例も少なくないからだ。株主など市場関係者に胸を張れるスキルがある、と主張できる人はどれだけいるだろうか。
それだけではない。スキルマトリックスをつくってみたら「その企業の目指す中長期の経営方針との不一致をさらしてしまう例も散見される」・・・

コーチングで気付き

5月31日の日経新聞夕刊、「コーチングで自分に気付き」から。
・・・ビジネスの現場での活用が中心だった「コーチング」の裾野が広がっている。学生や主婦も、対話を通じて自分の価値観や歩み方を明確にしていく手法を取り入れている。夫婦で気づきを共有するケースもある。働き方の多様化や新型コロナウイルスの感染拡大への戸惑いも尽きないなか、悩みを解く導きとなるか・・・

・・・コーチングは相手となるコーチとの対話を通じ、目標達成のための行動や思考を促す手法だ。米国で広がり、00年ごろから日本でも企業のマネジメント向上策として注目されるようになった。コーチに必要な公的資格はないが複数の民間団体などが資格制度を設けている。
家族や友達との相談と違うのは、コーチが提供するのは「助言」ではない点だ。飯田さんの場合も、「家族や友達は、心配してアドバイスをくれる。コーチは自分で気づけるよう導いてくれる」と話す。

これまで日本ではコーチングに関心を持つ人といえば、40~50代のビジネスマンや経営者が多かった。
だが、2019年10月に正式なサービスを始めたコーチングのマッチングサービス「mento(メント)」では、コーチを探す利用者は20代後半~30代前半が中心。運営するウゴク(東京・渋谷)の木村憲仁社長は、「働き方や生き方で選ぶ余地の大きい『自己選択の時代』が来て、戸惑う人が増えたのではないか」と話す。
人々の迷いを深めているのが、新型コロナウイルスの感染拡大による混乱だ。1度目の緊急事態宣言が出た20年春から、SNS(交流サイト)のツイッターで「コーチング」を含むツイート数は急増したという。
解決策を示すわけではないコーチング。利点とされるのが、本人も整理できていなかった考えが明確になり、他の人とも共有しやすくなることだ・・・

具体事例は、記事をお読みください。