カテゴリーアーカイブ:人生の達人

一年生の不安

2022年4月16日   岡本全勝

「ドキドキドン!一年生」という歌を知っていますか。

サクラさいたら いちねんせい
ひとりでいけるかな
となりにすわるこいいこかな
ともだちになれるかな
だれでもさいしょはいちねんせい いちねんせい
ドキドキするけどドンといけ
ドキドキドン!いちねんせい
ドキドキドン!いちねんせい

歌詞もメロディーも、愉快な歌です。ところで、この歌をよく見ると、小学一年生だけでなく、社会人一年生や新しい職場に移った人の不安を適確に表しているのです。
「ひとりでいけるかな」は、新しい仕事をこなすことができるだろうかという不安です。
「となりにすわるこいいこかな ともだちになれるかな」は、職場の人とうまくやっていけるだろうかという不安です。
職場の不安って、この二つなのですよね。難しく言うと「業務の執行」と「職場の人間関係」です。
でも、自信たっぷりな周りの先輩たちも「だれでもさいしょはいちねんせい いちねんせい」でした。
そうです、「ドキドキするけどドンといけ」

幸福学、前野隆司先生

2022年4月16日   岡本全勝

日経新聞夕刊「人間発見」、4月11日から、幸福学研究者の前野隆司さん「幸せはどこにある」です。前野先生は、このホームページや連載「公共を創る」でも紹介しています。

・・・人はどうしたら幸せになれるのか。そのメカニズムを明らかにしたいと思い、慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授の前野隆司さんは「幸福学」という学問を始めた。哲学や心理学といった文科系の思考だけではなく、データに基づく理科系の視点から幸福の本質をとらえる・・・

・・・幸福学の基礎となるのは、1500人の男女から集めたアンケートを基に統計的手法を用いて導き出した4つの因子だ。
1つ目は自己実現と成長です。「やってみよう」因子と名付けています。やりがいや強みを持ち、主体性の高い人は幸せということを表します。2つ目は「ありがとう」因子。つながりや感謝、利他性や思いやりを持つことが幸せにつながります。
3つ目は「なんとかなる」因子です。前向きで楽観的、何事もなんとかなると思えるポジティブな人は幸せです。4つ目は「ありのまま」因子。自分を他者と比べすぎず、自分らしさを持っている人は幸せになります。
この4つの因子を満たすように心がけていれば、幸せになると提唱しています・・・

・・・働き方改革や健康経営の重要性が叫ばれるなか、企業の幸福学への関心が年々、高まっている。
企業に呼ばれて話をしたり、企業が私の講演に社員を参加させたりと、関心の高まりを実感しています。企業の目的は利益を上げることですが、そのためには従業員を幸せにすることが大事だとの認識は着実に広がっています。
従業員を幸せにする経営の有効性については、様々なエビデンスが得られています。幸せな従業員は不幸せな従業員に比べて生産性や創造性が高い、欠勤率や離職率が低いなどです・・・

「ぼんやりの時間」

2022年4月14日   岡本全勝

ぼんやり考える時間」の続きにもなります。
辰濃和夫著『ぼんやりの時間』(2010年、岩波新書)が本の山から発見されたので、読みました。辰濃さんは、朝日新聞の天声人語を長く執筆された方です。

自らの経験と古今の書物などから、多角的に「ぼんやり」を分析されます。もちろん、仕事などの際に「ぼんやりするな」と叱られる「ぼんやり」「ぼんくら」ではなく、ぼーっとしている「ぼんやり」です。
ぼんやりについて書かれた本ですが、ぼんやりとは読むことはできません。難しくない文章と内容ですが、それなりに頭を動かす必要があります。

先日書いた「ぼんやり考える時間」は、物事を考える際の「集中しないで思い浮かべる」手法でした。辰濃さんの「ぼんやりの時間」は、さらに緩めて「物思いもしない」状態のようです。さらに緩めると、意識が落ちて寝てしまうのでしょうね。

偉い人ほど優しい

2022年4月13日   岡本全勝

4月7日の日経新聞私の履歴書、野路國夫・元コマツ社長の「アトランタ 入社8年、念願の海外赴任」から。

・・・住んだのは、会社が借り上げた郊外の立派な屋敷だ。15畳ほどの大きなリビングルームと4つのベッドルーム、広々とした庭もあった。もちろん若輩の私がそんな豪邸を独り占めするわけはなく、日本から来る出張者を泊めて、面倒を見るお世話係の役目も兼ねていた。

多くの出張者に接するうちにあることに気がついた。アトランタには当時の河合良一社長はじめ様々な人が来たが、偉い人ほど優しいのだ。社長からはねぎらいの言葉を頂き、技術部門のトップだった本部長は妻子から預かった手紙を持参してくださった。
ところが部課長クラスにはやたらと威張る人もいて、「飲み屋に案内しろ」「もっと楽しい場所へ連れて行け」と好き勝手を言う。顔では笑って対応したが、内心では「管理職になっても、こんな振る舞いは絶対にしない」と自分への戒めにした・・・

最悪を想定しておく

2022年4月11日   岡本全勝

3月31日の日経新聞夕刊「私のリーダー論」、EY新日本監査法人・片倉正美理事長の「変革へ少数派強みに」に、次のような話が載っています。

「私は最悪の時がどういうものかを常に考えます。そのうえで、こうなったらこうすればいい、こういう時は誰に相談しようなどと道筋を作っておく。そうすれば大丈夫だと信じられます。理事長選挙の時も『前理事長のかいらいで理事長をやろうとしているのでは』『女性で大丈夫か』など自分がへこむ質問の想定問答をいっぱい考えました。実際は出ませんでしたが、準備したから自信を持って臨めたし、皆さんから信頼してもらうことにつながったのだと思っています」