カテゴリーアーカイブ:人生の達人

時間を使うか、時間に使われるか

2018年10月18日   岡本全勝

自分に与えられた時間をどのように使うか。人生で難しいことの一つです。
学校では時間割が決まっていて、それに従っておれば良かったです。もちろん、放課後や休日をどのように使うか。ここで、差が出てきます。夏休みの過ごし方も、そうですよね。どうすれば、悔いの残らない時間を過ごすことができるか。

『明るい公務員講座』では、能率よく仕事を仕上げるために、時間の管理と、仕事の管理をお教えしました。時間の管理は、金曜日に来週の予定(時間割)を書き上げること。仕事の管理は、工程表で行うことでした。
来週の時間割を書くことや、工程表を作ることは、「自由な時間」を「強制される時間」に転換することです。見える化によって、自分を追い込む術です。

時間を使いこなすことと、時間に追われることでは、大きな違いがあります。同じ24時間、7日間を使うにしても、その成果において大きな違いがでます。
そして、同じ結果であっても、満足感に違いがあります。時間を使う方は、満足します。時間に使われる方は、楽しくありません。これは、労働・趣味、勉強でも同じです。他人に言われてする作業は、しばしば楽しくありません。

自分で時間割を作り、自分で工程表を作ると、上司から言われた時間割通りに仕事をするより、満足感は上がります。
もちろん、それは自己責任と抱き合わせです。他人に作ってもらた時間割だと、不満を言っておればすみます。自分で作った時間割は、文句を言うなら自分にしかありません。

職場でのやる気

2018年10月14日   岡本全勝

10月5日の日経新聞夕刊に、「定年「65歳」波及へ やる気どう維持」が紹介されていました。
・・・人生100年時代を迎え、65歳への定年延長が現実味を帯びてきた。人手不足解消に有効とはいえ、課題はシニア社員のモチベーション。想定外の定年延長で緊張の糸が切れてしまっては職場の“お荷物"になりかねない。シニアの意思改革に加えて、やる気を促す工夫が勤務先にも求められる・・・
・・・「あと7年も働くのか」。2017年初夏、明治安田生命保険の静岡支社総務課長、寺田康子さん(59)はため息をついた。19年4月から定年が65歳になると会社から知らされた。寺田さんはちょうど第一世代。あと2年に迫っていた定年が突然遠のいた。「何をするの?」。不安でいっぱいだった。
それから1年余り。今は逆にやる気にあふれている。意欲をつなぎ留めたのは、職場での役割だ。役職を解かれ補佐業務に回ると心配していたが、職務は変わらず、昇進・昇格も可能だと説明を受けた・・・

この記事は、定年延長や高齢者(他に良い表現を思いつかないので。記事では「シニア」と呼んでいますが)のやる気についてですが。普通の職場での、職員にやる気を出させることにも通じます。
成績に応じて給料を上下させることが一つの方法です。しかし、やる気をなくした職員は、その方法では仕事をしないでしょう。特に役所では、給料に大きな差はつきません。そして、「そこそこ給料をもらえれば良いわ」と考えている職員にも、効き目がありません。
職員のやる気は、役割があることと、成果を出すと評価してもらえることによって出てきます。そして、同僚との一体感も重要です。いま、『明るい公務員講座』第3巻で、職員の指導の項で、そのようなことを書いています。

仕事の悩みの方程式

2018年10月10日   岡本全勝

明るい仕事講座」で、仕事での悩みの解決方法をお教えしました。この原本は、『明るい公務員講座』です。
では、なぜ悩むのか、悩みが深くなるのか。そして、どうしたら悩みは減るか。職員から質問を受けたので、2人で考えました。

悩みが深くなるのは、彼や彼女にとって「難しい課題」だからです。この場合、「難しさ」は本人にとっての、主観的なものです。上司からすると「簡単なこと」でも、本人は悩むことがあります。
それだけでなく、「解決方向が見えないこと」が、悩みを深くします。大変な仕事でも、片付ける方向性が見えていたら、そんなに悩まなくてもすみます。それを数式(まがい)に当てはめると。
悩みの深さ=「課題の難しさ」×「先行きの不透明さ」

まあ、足し算でもかけ算でも、どちらでも良いのですが、先行きが見えないことが悩みを増幅するので、かけ算にしました。
そして、悩みを深くしない項を入れると、次のようになります。
職場での悩み=[悩みの深さ(課題の難しさ×先行きの不透明さ)]-「相談相手」

深い悩みでも、相談相手がいて助言してもらえると、仕事が片付かなくても、悩みは軽くなります。
この方程式のうち「悩みの深さ」は本人の主観です。「相談相手」は外部要因です。周囲の人が助言することで、悩んでいる職員を救うことができます。逆に、それがないと、本人はますます悩みの深みにはまっていきます。

カサノバ・日本マクド社長のリーダー論

2018年10月9日   岡本全勝

10月4日の日経新聞夕刊、私のリーダー論、日本マクドナルドHDのサラ・カサノバ社長兼CEOのインタビューから。社長就任は、マクドナルドの業績が落ち込んでいる時期でした。

――何から手を付けたのですか。
重要なのはお客様とのコミュニケーションです。お客様の声を直接聞き、マクドナルドに何を望んでいるのか正しく理解することです。同時に、フランチャイズのオーナーや各店舗の店長、現場のスタッフの意見にも耳を傾けなければなりません。時間の許す限り、各地の店舗に足を運び、お客様やスタッフと直接、対話することから始めました。

――イスにどっかと腰をおろし、司令塔に徹するのもCEOの役目では。
確かにそれも重要かもしれません。しかし、マクドナルドのようなレストラン事業を展開する会社にとっては、最も重要な場所はオフィスではなく現場、すなわち店舗です。ビジネスは常に店舗から生まれ、問題を解決する場も店舗なのです。
私は「Go! GEMBA」という言葉を好んで使います。英語と日本語を組み合わせた造語で、現場に行けという意味です。何か起きたらまず現場に行きなさい。周りにもそう指示していますし、私自身も現場に行きます。問題がなくても、できる限り現場に行くことにしています。今年もすでに京都や大阪、青森、神奈川などの店舗を回りました。

――理想のリーダー像を教えて下さい。
リーダーはやはり、目標を立てて戦略を描くだけでなく、目標達成のためにチームをまとめ上げ、チームの力を最大限引き出すことが大切だと思います。
具体的には、教育の場を用意して能力開発を応援し、キャリアアップの機会を作り、失敗を許容し、常に鼓舞し、士気を高めることが大切です。
そうやって気持ちよく仕事ができれば、みんな、より一生懸命、仕事に取り組むようになります。それができるかどうかが、よいリーダーと偉大なリーダーとの違いではないでしょうか。

伝わっていないカタカナ語

2018年10月3日   岡本全勝

文化庁が発表した「国語に関する世論調査結果」(2018年9月25日)を新聞各紙が伝えていました。特に、官庁が使うカタカナ語です。例えば、9月26日の日経新聞「お役所カタカナなじみは薄く・・・」がわかりやすいです。

コンソーシアム、インバウンド、フォローアップ、パブリックコメント、ガイドライン、ワーキンググループ。漢字で言えば、共同企業体、訪日外国旅行者、追跡調査、意見公募、指針、作業部会。漢字の方が、わかりやすいですよね。

カタカナで言うと、なにか格好良いと思っている人が多いようです。困ったものです。特に役所で使う場合、伝えるべき相手は住民です。住民がわからないような言葉は、使ってはいけません。
しかも、これらは主に英語を日本語にしたものです。外国人には通じないのです。そして、国語辞典に載っていません。詳しくは『明るい公務員講座』p112。

これに関して。パスモなどの電子マネーの入金機械の表示が気になっています。「チャージ金額を・・」と音声と表示が出るようです。チャージなんて言わずに、入金といえばすむのに。チャージ(入金)と表示してある場合もあります。電車内での電光掲示によるお知らせも、気になることがあります。なるべく文字数を減らす工夫をしています。それなら「車両トラブル」と言わず「車両故障」と言えばわかりやすく文字数も減るのに。
インターネットなどパソコン操作の際も、カタカナ語が多いですね。これは、日本語への翻訳を怠っているのでしょう。
明治人だったら、漢語に置き換えたり、新しい日本語を作ったでしょうね。「カード」も「札」と訳しておけば、使い勝手が良かったでしょうに。