カテゴリーアーカイブ:人生の達人

カサノバ・日本マクド社長のリーダー論

2018年10月9日   岡本全勝

10月4日の日経新聞夕刊、私のリーダー論、日本マクドナルドHDのサラ・カサノバ社長兼CEOのインタビューから。社長就任は、マクドナルドの業績が落ち込んでいる時期でした。

――何から手を付けたのですか。
重要なのはお客様とのコミュニケーションです。お客様の声を直接聞き、マクドナルドに何を望んでいるのか正しく理解することです。同時に、フランチャイズのオーナーや各店舗の店長、現場のスタッフの意見にも耳を傾けなければなりません。時間の許す限り、各地の店舗に足を運び、お客様やスタッフと直接、対話することから始めました。

――イスにどっかと腰をおろし、司令塔に徹するのもCEOの役目では。
確かにそれも重要かもしれません。しかし、マクドナルドのようなレストラン事業を展開する会社にとっては、最も重要な場所はオフィスではなく現場、すなわち店舗です。ビジネスは常に店舗から生まれ、問題を解決する場も店舗なのです。
私は「Go! GEMBA」という言葉を好んで使います。英語と日本語を組み合わせた造語で、現場に行けという意味です。何か起きたらまず現場に行きなさい。周りにもそう指示していますし、私自身も現場に行きます。問題がなくても、できる限り現場に行くことにしています。今年もすでに京都や大阪、青森、神奈川などの店舗を回りました。

――理想のリーダー像を教えて下さい。
リーダーはやはり、目標を立てて戦略を描くだけでなく、目標達成のためにチームをまとめ上げ、チームの力を最大限引き出すことが大切だと思います。
具体的には、教育の場を用意して能力開発を応援し、キャリアアップの機会を作り、失敗を許容し、常に鼓舞し、士気を高めることが大切です。
そうやって気持ちよく仕事ができれば、みんな、より一生懸命、仕事に取り組むようになります。それができるかどうかが、よいリーダーと偉大なリーダーとの違いではないでしょうか。

伝わっていないカタカナ語

2018年10月3日   岡本全勝

文化庁が発表した「国語に関する世論調査結果」(2018年9月25日)を新聞各紙が伝えていました。特に、官庁が使うカタカナ語です。例えば、9月26日の日経新聞「お役所カタカナなじみは薄く・・・」がわかりやすいです。

コンソーシアム、インバウンド、フォローアップ、パブリックコメント、ガイドライン、ワーキンググループ。漢字で言えば、共同企業体、訪日外国旅行者、追跡調査、意見公募、指針、作業部会。漢字の方が、わかりやすいですよね。

カタカナで言うと、なにか格好良いと思っている人が多いようです。困ったものです。特に役所で使う場合、伝えるべき相手は住民です。住民がわからないような言葉は、使ってはいけません。
しかも、これらは主に英語を日本語にしたものです。外国人には通じないのです。そして、国語辞典に載っていません。詳しくは『明るい公務員講座』p112。

これに関して。パスモなどの電子マネーの入金機械の表示が気になっています。「チャージ金額を・・」と音声と表示が出るようです。チャージなんて言わずに、入金といえばすむのに。チャージ(入金)と表示してある場合もあります。電車内での電光掲示によるお知らせも、気になることがあります。なるべく文字数を減らす工夫をしています。それなら「車両トラブル」と言わず「車両故障」と言えばわかりやすく文字数も減るのに。
インターネットなどパソコン操作の際も、カタカナ語が多いですね。これは、日本語への翻訳を怠っているのでしょう。
明治人だったら、漢語に置き換えたり、新しい日本語を作ったでしょうね。「カード」も「札」と訳しておけば、使い勝手が良かったでしょうに。

井上亮・オリックス社長、部下に「やりたい」と言わせる

2018年10月3日   岡本全勝

井上亮・オリックス社長「私のリーダー論」(9月26日)の続きです。9月27日の日経新聞夕刊「部下に「やりたい」と言わせる」から。

・・・井上さんはほとんど残業をしたことがないそうですね。
「しなかった理由は単純です。入社したときに私がマージャンができるということで、先輩からどんどん誘われたからです。だいたい夜6時15分にジャン荘集合ですから、必死で仕事を終わらせていました(笑)」

――生産性を上げるコツは何でしょうか。
「自分で仕事をコントロールして、他人にコントロールされないことです。上司からは期日を指定されるでしょうが、それまでの進捗管理は自分で責任を持ってやる。その代わり自由にやらせて下さいと言えばいいんです」
「逆に、上司の側は、部下にやらせるんじゃなくて、『やりたい』と言わせないといけない。もし部下に稟議(りんぎ)書の作り直しを指示して嫌そうな顔をされたら取り上げて、上司が自らやると言えばいい。そうするとたいていの場合は、『やらせてください』と言ってきます。私も管理職になってからはそうしてきました。部下が自分でやるという責任感を持つことが大事です。能動的にやる意識がないと成長しないんです」・・・

会社の飲み会2

2018年10月2日   岡本全勝

会社の飲み会」の続きです。9月30日の朝日新聞オピニオン欄から。

・・・上司と部下では飲み会で話したい話題に違いがある――。クラフトビール製造の「ヤッホーブルーイング」(長野)が今年、社会人800人に実施した「飲み会実態調査」で興味深い結果が出ました。
上司が話したい話題は「趣味」(38・6%)がトップなのに対し、部下が最も聞きたいのは「会社の展望・将来」(49・6%)でした。部下から見ると、上司は自分より1・7倍多く話していると感じているという結果も・・・

三菱総合研究所プラチナ社会センター・松田智生主席研究員の発言から。
・・・僕の本業は地域活性化や地域創生です。企業や自治体、大学や地域の人たちと関わる中で、職場によって飲み会の雰囲気が違うことをこれまで実感してきました。
ダメな飲み会は上司が主に発言し、皆がヨイショ。「あいつは」「あの部署は」と主語は他人で、述語は過去形の会話ばかりです。他人へのダメ出しや愚痴、過去の自慢話が多く、不毛な気分になります。
良い飲み会での会話は、主語は自分で、述語は未来形か現在形。発言者は偏らず、出席率も高いのが特徴です。仕事の意味や理想について、青臭い議論もされたりします。
良い飲み会が開かれる職場は、仕事への姿勢も未来志向で会議も有意義ですが、悪い飲み会になる職場は、その反対でした・・・

この点も、反省します。いつも、私一人でしゃべっています。

「今夜一杯どう?」という誘い方は、なくなりつつあります(9月30日の記事で、タラコさんと書きましたが、穴子さんの間違いです。読者から指摘を受けて訂正しました。指摘ありがとうございました)。
県庁に勤務した際、このように誘うと「車通勤なので、事前に予約してください」と言われました。ある女性職員は「夫とどちらが先に帰って、子どもの面倒を見るかを決めているので、予約制です」とも。
企業の方に、「どのようにしているの?」と聞いたら、「毎月、課の人たちと飲む日を決めてあります。課員は、それにあわせて予定を組みます。当然、出席できる人だけです」という職場もありました。

「職員に義務づけずに、可能な人、好きな人だけ参加すれば良い」という説もありますが、これも問題を生む可能性があります。参加したくても、家庭の事情で参加できない人がいます。参加する顔ぶれが固定すると、親密度に差が出ます。飲み会で仕事の話で盛り上がり、翌日職場でその話が出ると、参加できない人は疎外感を持つでしょうね。

話し方を磨く

2018年10月1日   岡本全勝

社会人になると、話し方が重要になります。良い教材をお教えします。
NHKラジオの「ことば力アップ」です。10月から半年間の放送です。私は放送を聞かず、テキストを読むだけですが。「テキスト
「話すのは苦手で」という方には、お勧めです。学生諸君にも、勧めています。「人前で話すことが下手です」とか「就活の面接が不安です」という学生も多いです。そのような経験がないからですね。このテキストには、「就職面接を決める話し方」も含まれているのです。

話すことは、誰でもできることです。しかし、相手に伝わる話し方となると、難しいです。『明るい公務員講座 仕事の達人編』でも、伝える技術として、話し方をお教えしました。
このテキストでも、私の教えていることと同様の趣旨が書かれています。しかし、私が教えるより、話のプロであるNHKのアナウンサーの方が、説得力があります。そして、和久田さん小郷さんが話しかける方が、相手は聞きますわな。