カテゴリー別アーカイブ: 明るい課長講座

生き様-明るい課長講座

一義的

最近、気になる言葉使いに、「一義的」があります。例えば「一義的には××電力株式会社に責任がある」とか「一義的には市町村の仕事です」といった発言が、新聞に載ります。しかし、もしそれが「まずは××会社に責任があり、ダメな時は国が責任を持つ」といった意味なら、「一次的には」と言うべきでしょう。
本来「一義的」は、「それ以外に意味や解釈が考えられないこと」や「いちばん大切な意味。根本的」といった意味で、辞書にもそのような解説が載っています。「一義的には××会社の責任」と言うと、「××会社以外に責任はない。国は責任を持たない」という意味になるのではないでしょうか。

明るい課長講座4

次の教えを、それぞれ職場での具体的場面を使って、解説せよ。そして、二つの教えの関係について述べよ(講座その2に似てますね)。
A 部下は、厳しく育てないといけない。
B 部下は、褒めてやらないと育たない。

幹部研修の難しさ

先月、消防大学校の上級幹部研修で、人間関係論を3時間講義しました。その時の、研修生による講師の評価が届きました。結構良い点をもらっていたので、ほっとしました。研修生の皆さんが、「紳士」だったということかもしれませんが。
消防大学校でも自治大学校でも、講義や講話をすると、校長も研修生による評価の対象になります。数字で出てくるので、成績表をもらう生徒の緊張感を味わうことができます(苦笑)。これは、かなり緊張します。
幹部や幹部候補生への講義は、難しいのです。大学生を相手にするなら、知らないことを教えることになります。幹部職員の研修も、部下職員と違った、幹部職員に必要な知識と技術を、新たに教えることになります。しかし、勤めて20年にもなる職員は、たいがいのことを知っています。いえ、知っていてないと、困るのです。
すると、最新の知識を確認してもらう、最近の動向とこれからの課題や見通しを知ってもらう、知っていることを全体と関連づけて整理し直すことが、主になります。日頃断片的に得た知識を、もう一度整理し直し、抜けていることを埋めてもらうのです。
私は、このほかに、「知っていることで安心することも重要である」とお話ししています。「日本で最高の講師陣から話を聞いて、既に知っていることであるなら、それは、あなたが最高水準であるということです。自信を持って、仕事をし、後輩に話して下さい。そして自分なら、後輩の前でどう話すか、その技術を盗んで下さい」と。
とはいえ、厳しい研修生から良い評価をもらうためには、内容と話し方に工夫が必要です。毎回、準備にも、大きなエネルギーが必要なのです。

明るい課長講座3

次の教えを、それぞれ職場での具体的場面を使って、解説せよ。そして、二つの教えの関係について述べよ。
A 今、目の前にある仕事に、全力を挙げて取り組め。
B 中長期的な視点で、広い視野で仕事に取り組め。

図る?

私の嫌いな言葉に、「図る」があります。「2006年4月22日の記事」にも書きました。
今朝、18日の朝日新聞1面トップ記事「予算関連法、成立困難」に次のような文章があります。
・・その国会戦略の根幹が揺らぎ、特例公債法案の年度内成立が図れなければ、92.4兆円の新年度予算案のうち4割強の40.7兆円の財源は賄えなくなる。4月以降は毎月入ってくる税収などで乗り切らねばならないという異例の事態になる・・
う~ん、この文にある「成立が図れなければ」は、どういう意味でしょうか。「成立しなければ」ならば、意味が通じます。しかし、「図れなければ」とは、どういう事態なのでしょうか。「意図する」「計画する」の意味だとすると、文章が通じなくなりますよね。