投稿者アーカイブ:岡本全勝

自殺意識の高まり

2021年9月8日   岡本全勝

9月1日の読売新聞に、日本財団の自殺調査結果が載っていました。「10代後半5%が自殺未遂」。日本財団「第4回 自殺意識全国調査報告書」。
詳しくは報告書を見ていただくとして、主な点は次の通り。

4人に1人が「本気で自殺したいと考えたことがある」
自殺未遂経験者は6%。
自殺念慮、自殺未遂ともに15~20代のリスクが高い。
「在職(休職中)」「無職(求職中)」、持病で「心の病気」を持つ層、疎外感や孤立感を感じている層、家族等に助けや助言を求める相手がいない層、周囲で自殺で亡くなった方がいる層などが1年以内の自殺念慮や自殺未遂の割合が高い。
自殺念慮や自殺未遂経験者の7割が自殺を考えた時に誰にも相談していない。
自殺念慮や自殺未遂経験がある層はない層に比べて、普段から家族に助言を求める割合が低い。

連載「公共を創る」で取り上げている孤独・孤立の問題が、はっきりわかります。

肝冷斎、今月のカレンダー

2021年9月7日   岡本全勝

肝冷斎の9月のカレンダーは、恐竜です。拡大してご覧ください。
中国古典から古生物まで、博学です。ところどころに、怪しい生物が紛れ込んでいますが。このカレンダー(双六)は、子どもたち向けに作っているようです。

肝冷斎は、野球の観戦にも精を出しています。この夏は、オリンピックでの中断や長雨で、数はこなせていないようです。

欧米と中国の対立、日本の位置は

2021年9月7日   岡本全勝

9月3日の読売新聞「竹森俊平の世界潮流」「欧米の対中競争「戦線」拡大…ワクチン・太陽光 パワーを左右」から。

・・・ところでシンガポール政府が公式に認めたワクチンは米ファイザー製、米モデルナ製だけだが、公式ではないものの、中国製ワクチンも接種が認められている。
シンガポールと中国の経済関係は強い。中国政府は有効なワクチンとして中国製だけを認めている。より高い治験成績を持つファイザー製、モデルナ製とも有効性を認めていないのだ。それで中国に出張の機会が多いシンガポール人は、仕方なく中国製ワクチンを接種する。

現在、主要先進国は中国製ワクチンの有効性を認めていないため、「ワクチン接種」が主要先進国への入国に必要になった場合、中国は孤立しかねない。
他方、世界保健機関(WHO)は中国製ワクチンを承認している。発展途上国でのワクチン接種は遅れている。欧米のワクチンは先進国での接種に回り、途上国へ供給する余裕がない中で、中国製は重症化率、死亡率を下げる効果があるとして、WHOは途上国への供給を念頭に承認したのだ。これを受けて中国は、アジア、ラテンアメリカの途上国に広範にワクチンを供給している。

中国は主要先進国への訪問の道を閉ざされ孤立するのか。194か国が加盟する国際組織のお墨付きを得た中国製ワクチンを、主要先進国はいずれ承認せざるを得ないのか。恐らくこれを決めるのは疫学的安全性だけではない。経済力も絡んでくる。ことはすでに「パワーポリティックス」に発展している。
中国市場を重視するドイツなどの企業人は、出張のために中国製ワクチンを接種するだろう。ギリシャ、スイスなど一部の欧州の観光国は、中国人観光客を期待し、すでに中国製ワクチンを入国条件に承認している。日本はどうするのか。いずれ中国製ワクチン接種の施設が国内にできるのだろうか・・・

人事院初任行政研修講師

2021年9月6日   岡本全勝

今日は、人事院初任行政研修の講義に行ってきました。今回も、オンライン講義で、私は北区西ヶ原の研修所で話しました。この研修は、今年採用された国家公務員総合職が、一部の職を除いてほぼ全員受講します。

その中に、行政政策事例研修という科目があります。歴史的に意義が大きい過去の行政事例を題材として、当時の困難に対応した関係者の話を聞き、行政官として取るべき行動を討議するものです。成田空港建設や消費税導入などが、事例として扱われているようです。これはなかなか良い科目です。今回、東日本大震災が課題に加えられました。

人数が多いので、8つのコースに別れて、別々の事例を扱います。私のコース(東日本大震災)は、対象者が約90人。
今日はまず、基調講義をしました。そして、研修生が討議する課題を3つ与えました。彼らは、班別にこの課題の一つを議論し、9日の発表会に臨みます。
今回の研修も、全てオンラインです。私は、画面に数人の研修生の顔を映してもらい、彼らに向かって話しました。反応がわかりますから。皆さんまじめです。最後に質問の時間を設けましたが、3人から良い質問が出て、うれしかったです。

班別討議も、彼らがオンラインでやるそうです。もっとも、今年採用された諸君は、昨年に大学や大学院でオンライン授業は慣れています。でも、集合研修や宿泊研修は、昼夜を通して、知らない人たちと知り合いになる機会なのですがね。

補足です。講義で紹介したこのホームページの「明るい課長講座」は、この表紙の左欄「人生の達人」の中にあります。「+」を開いてください。

 

「オールド・ボーイズ・クラブ」2

2021年9月6日   岡本全勝

オールド・ボーイズ・クラブ」の続きです。第5回9月3日は「多様性が「当たり前」に挑む」でした。第4回までは男性社会を取り上げていましたが、女性社会もありました。
・・・男性が多数派の世界で形成されるオールド・ボーイズ・クラブ(OBC)。男性が悪いというよりも、一つの性が多くを占め、多様性に欠けることが問題なのではないか。そこで、女性が多い看護師の世界を取材した。
自民党の石田昌宏参院議員(54)は1990年に看護師となった。「当時はまだ男性看護師が1%くらい。看護協会本部の建物でも、女性用トイレに壁を作って男性用にしていた時代です」
いま男性看護師は8%ほど。まだまだ少数派だ。現場の看護師はどう感じているのだろう・・・

・・・たばこ部屋や飲み会ならぬランチ会で、知らぬ間に決まっていることもよくあった。「病棟の方針や仕事の手順など重要なことが、さっき決めたから、ランチ会でそうなったから、と言われて」
男性多数の企業社会で起きていることと似ていないか。

男性が増えたら変わりますか? 佐藤さんに聞いた。「ただ増えるだけではなく、役職がつき、責任ある立場につくことが必要です」。米国の女性と政治の専門家が「ただ女性が増えるだけでなく、役職につかなければ」と強調していたことと同じ答えだった。
多数派は新しいことに踏み出すのをためらう――。関西在住の男性看護師(33)も似た経験をした。「患者の床ずれを防ぐために2時間ごとに体位を変えていたんですが、患者によっては4時間でも大丈夫だというガイドラインが示されたんです。そこで、一人一人データを取りつつ、3時間に変えようとしたんです」。しかし、ものすごい抵抗にあったという。
「2時間おきに変えるより記録をとる方が空いた時間を患者の状態を分析する時間に振り向けられる。患者にも良いと思ったんですが……」。マニュアルや手順書を作り、データを示し、勉強会を重ねてようやく受け入れられた。「私たち少数派は視点が違う。多様な人がいる方がフットワーク軽く挑戦でき、変革できます」・・・