投稿者アーカイブ:岡本全勝

冬も元気な肝冷斎

2021年12月15日   岡本全勝

このホームページに時々出場する肝冷斎。冬になって、巣ごもりをしているかと思いきや、なんのなんの。
古典漢文の解説は、休みなく続けています。いつものように、面白いのやら、難解なのやらが混ざっています。

それだけではなく、野外活動も盛んです。
好きな野球観戦は、12月になっても、都市対抗野球を見に行っていたようです。自分で弁当を作って持っていくとは、感心。
地域の歴史研究も、お盛んです。まあ、よく調査対象を探してきますね。しかもこの寒い時期に屋外調査です。敬服します。

もちろん、本業の勤め人をこなしつつ、さらに私が頼んだ時間と労力がかかる案件も処理してくれているのです。感謝しています。

「意識はいつ生まれるのか」、脳の働き

2021年12月14日   岡本全勝

ジュリオ・トノーニ、 マルチェッロ・マッスィミーニ著『意識はいつ生まれるのか ー 脳の謎に挑む統合情報理論』(2015年、亜紀書房 )を読みました。

脳の働きって、不思議ですよね。神経細胞などの仕組みが、徐々に解明されています。聴覚や視覚のように音声や映像を伝達することは、電話やカメラの仕組みのようなものだと分かるのですが。この本が扱っている「意識」は、そのような機械的な類推では理解できません。
脳のどこかの部分が、意識をつくり操作しているのではないか。と私は思っていましたが、どうやらそうではなさそうです。
起きて物を見ながら考える、目を閉じてあることを考える、寝て夢を見る。それぞれに脳は活動しているのですが、その違いは何か。どうして夢は、意識していないのにいろんな場面を映し出し、かつ荒唐無稽な場面をつくるのか。私は最近、長時間寝るので、変な夢を見ることが多いのです。

目を開けて見ている景色には、たくさんの物が含まれています。しかし、私たちの意識に登るのは、あるいは私たちが意識するのはそのごく一部です。その他の物は、切り捨てられます。脳は、この作業をどのようにして行っているのでしょうか。
他方で、目に見えているたくさんの物、あるいは記憶にあるたくさんの情報から、特定のものを選びだして、考えたり言葉に出したりします。この、選別して引き出し、統合する作業はどのようにして、脳のどの部分がやっているのでしょうか。「司令塔」があれば、分かりやすいのですが。もしあるとすると、その司令塔を動かしている司令塔はどこにあるのか。ということで、この考え方は行き詰まります。
この本は「統合情報理論」という考え方の説明です。なるほどと思うことが多いですが、他方で「まだまだ分からないことばかりだ」と分かります。

記憶も、どのようにして、細胞に記録されるのか。神経細胞を解剖しても、分からないでしょう。いつか、解明される日が来るのでしょうが。
研究が進むことを期待しましょう。

OECD経済審査報告書

2021年12月14日   岡本全勝

OECD経済審査報告書」(2021年12月)が公表されました。経済協力開発機構(OECD)は、加盟国の経済情勢や政策動向を定期的に審査しています。

我が国の経済情勢や政策動向は、毎日、マスメディアが大量の情報を伝えてくれます。それは重要なのですが、細かい大量の情報を得ても、私たちは消化しきれません。そして、毎日のニュース報道では、中長期の動向が分かりません。
経済協力開発機構の審査報告書は、その点で項目が絞られていて、大きな観点からものを見ることができます。合わせて、海外からは日本がどのように見えているのかが分かります。
報告書の「主な結論」が、簡潔です。

日本の設備の長期停滞

2021年12月13日   岡本全勝

12月5日の日経新聞1面「チャートは語る」は、「日本の設備 停滞の20年」でした。
・・・日本の設備投資の低迷が続いている。この20年間で設備の総量を示す資本ストックは1割たらずしか増えなかった。米国や英国が5~6割ほど伸びたのと差がついた。企業が利益を国内投資に振り向けていないためだ。設備の更新が進まなければ労働生産性は高まらず、人口減の制約も補えない。低成長の構造要因として直視する必要がある・・・

記事によると、
2001年から2019年までの経済成長率は、アメリカ2.1%、イギリス1.8%に対し、日本は0.8%です。その原因として、設備投資の低さが上げられています。
生産的資本ストック(ハードとソフト)の2000年から2020年の伸びは、アメリカ48%、イギリス59%、フランス44%、ドイツ19%で、日本は9%です。設備投資しないと、生産や売り上げは伸びません。

日本企業は、儲けていないわけではありません。しかし、お金を設備投資に回していないのです。ただし、海外には投資しています。企業にとって、日本が魅力のない国に見えているのでしょうか。

「誹謗中傷犯に勝訴しました」

2021年12月13日   岡本全勝

moro 著『誹謗中傷犯に勝訴しました ~障害児の息子を守るため~』(2021年、竹書房)を読みました。新聞の書評欄に載っていて、気になったので。

障害を持った子どもの母親が筆者です。子どもと同じ小学校の保護者を名乗る加害者が、ネット上で子どもと母親を誹謗中傷します。そして、学校名、子どもの名前を探し当て、保護者たちに誹謗中傷に参加することを誘います。
読んでいて、気分が嫌になります。加害者は匿名をよいことに、他人になりすまし、事実無根のことを書き続けて、被害者を苦しめます。
筆者は訴訟を起こし、書き込んだ加害者を特定し、さらに損害賠償を求めます。加害者は裁判には出廷せず、逆にさまざまな抵抗をします。

世の中では、ほかにもネット上でひどい誹謗中傷が行われているようです。このような本が読まれて、そのような行為に歯止めがかかればよいのですが。
加害者がどのような人で、どのような意図でこのようなことを続けたのかを知りたくなります。加害者は出てこないので、その点は分かりません。
このような書き込みと拡散は、重大な人権侵害と思いますが、刑法や法務省の対応はどのようになっているのでしょうか。