投稿者アーカイブ:岡本全勝

警察の縦割り弊害解消

2023年8月22日   岡本全勝

8月5日の読売新聞解説欄に「警察の縦割り 弊害解消へ 運営新指針を公表」が載っていました。

・・・警察庁が7月、都道府県警に対し、組織運営の新たな指針を示した。SNSの「闇バイト」対策などを盛り込んだ。昨年7月の安倍晋三・元首相銃撃事件をきっかけに、問題となった要人警護だけでなく、全ての部門で社会情勢の変化に応じた見直しを進めていく方針だ。

警察庁が全部門にわたり具体的な業務内容を示して都道府県警に組織運営の指針を示すのは初めてだという。警察庁の露木康浩長官は7月6日の記者会見で「情勢の変化と組織の現状を分析し、警察力の最適化を図る」と説明した。
安倍元首相銃撃事件では、都道府県警が作成する警護計画を警察庁がチェックする仕組みになっていないなど、「安易な前例踏襲」が明らかになった。警察業務は元々、パトロールや交通取り締まりなど日々の繰り返しが多い。各部門で同様の前例踏襲による弊害が生じていないか――そうした問題意識で、指針が策定された。
新指針は、〈1〉部門を超えた人的資源の重点配置〈2〉能率的な組織運営〈3〉先端技術の活用〈4〉働きやすい職場環境――からなる。

このうち〈1〉では、組織内に残る「縦割り」による弊害の解消に重点を置いている。
都道府県警ではこれまで刑事、生活安全、警備、交通など部門ごとに課題に対処してきた。殺人が起きれば刑事部門が捜査を行い、防犯対策は生活安全部門が担う。テロであれば警備部門の担当だ。
だが近年、SNSの普及や暗号資産、ドローン、AI(人工知能)といった技術の発展によって社会が大きく変容し、縦割りでは対応しきれない事象が増えている。
例えば、SNSで強盗や特殊詐欺などの実行役を募る「闇バイト」では、互いに名前も知らない者同士がSNSでつながり、事件ごとにメンバーを替えながら犯罪を繰り返す。組織犯罪の側面を持ちつつも、暴力団など旧来の犯罪組織とは明らかに異なる。
各地の警察には犯罪集団の解明に当たる組織犯罪対策部門があるが、闇バイトについてはこれまで捜査は刑事部門、SNS対策はサイバーを担当する生活安全部門などとバラバラに対処してきた。
そこで、新指針ではSNSなど緩やかな結び付きで離合集散を繰り返す集団を「匿名・流動型犯罪グループ」と定義し、組織の解明と捜査を担う専従班を都道府県警に設置する。部門をまたいで捜査に参加し、闇バイト犯罪の撲滅を目指す。

組織に属さずにテロをもくろむ「ローン・オフェンダー(単独の攻撃者)」についても、部門間の連携を強化する。刑事部門の捜査や、地域部門の巡回などを通じて危険性のある人物の情報を入手した場合に、警備公安部門に集約する仕組みを取り入れる。
警察庁幹部は「闇バイトやローン・オフェンダーによる脅威は国民の『体感治安』の悪化に直結している。全部門の人員を活用して対策に取り組む」と話す・・・

市町村アカデミーの講義から

2023年8月21日   岡本全勝

市町村職員中央研修所(市町村アカデミー)では、機関誌を年4回発行しています。研修所で行われた講義の概要なども載っています。『アカデミア令和5年夏号』(第146号7月20日発行)から、勉強になる講義を紹介します。

中村玲子・個人情報保護委員会委員の「改正個人情報保護法とマイナンバー法への地方公共団体における対応について」は、令和3年の法改正が令和5年4月から地方自治体にも適用されることになったことを説明しています。

津田広和・特定非営利活動法人PolicyGarage 代表理事の「ナッジを活用した政策形成」は、ナッジ(望ましい行動をそっと後押しする工夫)の普及を進めている活動の説明です。

増える日本在住の外国人2

2023年8月21日   岡本全勝

増える日本在住の外国人」の続きです。

別の新聞の記事で、「外国ルーツの子どもたち」という言葉が使われていました。日本語での授業について行けないことを取り上げた記事です。
この言葉って、どの範囲の子どもを指しているのでしょうか。「ルーツ」と聞けば、外国人を両親や先祖に持つ子どもと想像しますが、そうでもないのでしょう。この文脈では、外国生まれの子どもも入るのでしょうし、両親が外国生まれでも日本語が堪能なら外れるでしょう。
私は「岡本の先祖は、1500年前に大陸から飛鳥の地に渡ってきた帰化人の子孫だ」と称しています(韓国でその話をしたら、「岡本さんの顔は韓半島でなく、中国だ」と言われましたが)。私も、外国ルーツかな(最近は帰化人とは言わないそうです)。

困ったものです。明晰な言葉を指導しなければならない大新聞が、このような曖昧な言葉を使うことは。国語辞典に載っていない言葉を安易に作るのは、日本語を学ぶ外国人も困るでしょう。ケア、フォロー、イベント、ハードル、クリア・・・。
さらに、アルファベットの略語も。SNS、IT、SDGs・・・。分かりやすい日本語にする努力を怠っています。「PF」って分かりますか。プラットフォームの略です。それも電車の駅ではなく、インターネットでの場を提供する企業のことだそうです。

増える日本在住の外国人

2023年8月20日   岡本全勝

8月14日の日経新聞夕刊に、斉藤徹弥・編集委員の「増える日本在住の外国人 自治体・NPOの支援に限界」が載っていました。

・・・日本に住む外国人が再び増えてきました。日本人の人口が急速に減るなか、政府は永住できる外国人を増やす方針で、様々な社会的な役割を担う欠かせない存在となっています。ただ、受け入れ拡大につれ、生活を支援してきた自治体やNPOからは、対策の充実を求める声も聞かれます・・・

記事では、外国籍の住民が全国で299万人、1年間に29万人、1割も増えています。総人口に占める割合は2.4%ですが、北海道占冠村と大阪市生野区が2割を超えています、東京では新宿区と豊島区が1割を超えています。
驚いたのは、外国人の住民登録がないのは全国で3村だけ。青森県西目屋村、東京都青ヶ島村、和歌山県北山村です。ということは、それ以外の離島や山村にもおられるということです。斉藤記者は、次のように締めくくっています。

・・・外国人政策に詳しい日本国際交流センターの毛受敏浩・執行理事は「外国人の受け入れは、日本に定着し活躍し続けてもらうフェーズに入りました。社会も政治も企業も考え方を180度、変える必要があります。新しい時代認識を持たないとよい人材は入って来ません」と指摘します。
とりわけ大切なのが日本語教育です。日本では国による支援は少なく、NPOなどを中心にボランティアで担っているところが目立ちます。政令指定都市の市長会は3日、日本語教育の充実を求めて文部科学省などに国による体制強化を要請しました。
政府は全国的な人手不足に対応するため、特定技能の在留資格で受け入れる外国人を増やすことを決めました。企業や地方は外国人に大きな期待を寄せていますが、円安傾向もあり、各国との人材獲得競争は厳しくなっています。
日本を選んでもらえるよう、外国人との共生に本格的に取り組む時期を迎えています・・・

携帯電話の買い換え3

2023年8月20日   岡本全勝

携帯電話の買い換え2」の続です。

知人に、電器会社に勤めていた人で機械に強い人がいます。彼もスマートフォンを使わず、携帯電話です。彼によると次の通り。
「ITの生みの親であるジョブスやゲーツが『ITは人を馬鹿にする、自分で物事を判断する迄は使うべきではない、親が買い与えるなど言語道断』と言い切っています。
通信はガラケーに勝るもの無し、それ以外の機能はPCの方が使勝手良いからです。
アンケートなどQRコードが前提になって、スマホが無いと面倒な雰囲気になっています。SNSは短文送るならば良いですが、長文や重い画像は無理でありこれもPCメールの方が勝ります」

もう一つ、次のようなことも教えてもらいました。
「今の大学生はLineさえやらなくなっている。SNSでさえ時代遅れになりつつある。動画しか受け付けない。即ち文字情報を拒否している。その結果、新卒者は長文の文章が書けない」

かつて、ある企業で新入社員の教育に、パソコンのキーボードを打つことを入れていると、聞きました。スマートフォンに慣れている、パソコンを使わない大学生は、キーボードでの入力ができない、遅いのだそうです。この話も、何度か書いています。