投稿者アーカイブ:岡本全勝

1991年から30年間の経済成長外国比較

2024年3月15日   岡本全勝

経済成長外国比較2024」の続きです。1991年のバブル経済崩壊後、日本の「失われた30年」を表す図です。今回新しく作ってもらいました。

1991年を100として、アメリカ、ドイツ、日本の一人あたり名目GDPの伸びを示したものです。30年間でアメリカは3倍に、ドイツは2倍になりました。日本は、横ばいです。イギリス、フランス、イタリアなどもアメリカやドイツと同じような成長をしています。日本だけが、停滞したのです。これは自国通貨表示なので、円安は関係ありません。
5年や10年ではありません。30年間の間、経済界や政治家、官僚たちは何をしていたのですかね。反省。政府はこの間に、何度も景気対策を打ちました。しかし必要だったのは景気刺激ではなく、産業構造転換と賃上げだったのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021年の記事では日米の経済発展、日本がアメリカに追いつき、その後引き離された数字を「経済力の日米比推移」で示しました。今回はこの表に置き換えました。
今回の3つの図表とも、小黒桂君の助けを借りました。いつもありがとうございます。

高校生、まじめ化進み安定志向に

2024年3月15日   岡本全勝

2月20日の日経新聞教育欄に、尾嶋史章・同志社大学教授の「高校生像、40年間の変化 「まじめ化」進み安定志向に」が載っていました。詳しくは記事を読んでいただくとして。
真面目になっているのですね。もう一つ、学校への不満が少なくなっています。ほかの居場所を持てるようになったからということ、学校側の対応も変わったからとのことです。

・・・兵庫県内の高校十数校の3年生を対象とした調査を1981年から40年以上継続し、東京大学の多喜弘文准教授や広島大学の白川俊之准教授らとともに分析を進めている。その結果から読み取れる高校生の変化について、4回続けて調査できた8校のデータ分析を通して考えてみたい。
調査は81年に始まり第2次が97年、第3次が2011年、そして第4次が22年に実施された。第1次と第2次の間にはファストフード店やコンビニエンスストアが街に広がり、ポケベル・PHSという情報ツールの普及で生徒は親や教師から逃れ、自分たちの居場所を持てるようになった。
そのことと学校の生徒対応の変化が相まって生徒の学校への強い不満を中和させ、自己実現や自分らしさを表現できる場へと高校生活を変えていった。

第3次調査以降にみられた90年代からの大きな変化は、それ以前の高校生とは異なる姿だ。勉強や部活動に熱心で、クラスメートとも協調して物事に臨む「優等生的」な生徒が増えた。
第1次・第2次調査では「授業や勉強に熱心である」と回答した生徒は3割台にすぎなかったが第3次では56%に達し、第4次でも5割以上を保っている。
授業に充実感が「いつもある」「しばしばある」という生徒も第2次以前は2割程度だったが、第3次以降は半数近くまで増えた。部活動に熱心な生徒が増加し、遅刻や校則違反をするような生徒は減少した・・・

・・・もう一つ、第4次調査からみえてきたのは進学動機の変化だ。大学進学希望者に限ってみてみると「学生生活を楽しむ」や「自分の進路や生活を考えるための時間」を選択する生徒が減少し、「希望する職業に必要」や「進学する方が就職に有利」を選択する生徒が増えている・・・

連載「公共を創る」第180回

2024年3月14日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第180回「政府の役割の再定義ー管理職、どう育てるか?」が、発行されました。第178回から、官僚の育成の見直しを議論しています。今回は、管理職の育成についてです。

会社員の間では「管理職は罰ゲーム」という言葉が、はやっているようです。管理職になると責任が重くなる割には給与は増えず、やりがいも感じられないため、管理職になりたくない人が増えているのです。学校では、教頭や校長になりたくない人がいて、管理職試験を受けないことは、かなり前から話題になっていました。近年では、校長や教頭から、一般の教員に戻る制度もできています。

この背景には、次のようなことがあります。
・日本の職場では、管理職と非管理職の違いを目立たせないようにしてきた。戦後民主主義の一つの表れです。
・職員と一緒に汗を流すことが、よい管理職と考えられてきた。
・部下に任せるのが、よい管理職と考えられてきた。

この連載で既に指摘したように、それでは生産性が上がらず、管理職には管理職の仕事が求められるようになったのです。
管理職が仕事の管理、部下の管理をせず、企業で不正が起きています。

確定申告書、日本語だけ

2024年3月14日   岡本全勝

3月12日の朝日新聞夕刊に「確定申告、言葉の壁 マニュアルは5言語を用意、けど提出書類は日本語のみ」が載っていました。国際化はまだまだですね。

・・・外国人であっても日本国内で所得を得た場合は課税対象であり、確定申告を求められるケースもある。法務省によると、国内の在留外国人は2023年6月末現在、322万人超に達した。10年前の約1・6倍で、過去最高を更新した。
だが、確定申告書やe―Tax(国税電子申告・納税システム)は日本語版しかないという。一体、なぜなのか――。

国税庁に取材すると「予算の制約で他言語に対応するに至っていない」との回答だった。
申告書については、手書きの文字を自動で読み込むOCR(光学式文字読み取り装置)が外国語仕様ではないといった障壁もあるという。
同庁はホームページ上で提供する申告書作成コーナー用に、英語や中国語を含む5言語のマニュアルを用意。外国人が申告しやすい環境作りを進めているというが、申告書やe―Taxそのものの多言語化は現段階では検討されていないという。

国際税務に長く携わってきたゾンデルホフ&アインゼル税理士法人(東京)代表社員の永島寿夫税理士によると、以前は在日外国人の多くは日系企業や外資系企業の日本支社に勤めており、勤務先と契約した大手税理士法人に税務を任せてきた側面があった。「そもそも他言語の申告書のニーズがなかったのではないか」とみる・・・

経済成長外国比較2024

2024年3月13日   岡本全勝

経済成長の軌跡2024」から続く。「経済成長外国比較2」(2021年)を更新しました。

(一人当たりGDPの軌跡と諸外国比較)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本、アメリカ、韓国、中国の3か国の一人当たりGDPの軌跡です。1955年にアメリカの10分の1だったのが、1980年代後半に追いつき、そして追い抜きました。アメリカもその間に10倍になったのですが、日本は100倍になりました。
しかしバブル崩壊(1991年)後、日本の経済成長は止まり、横ばいです。先進各国は成長を続け、日本と大きな差が開きました。この図は、縦軸が対数目盛になっているので、アメリカとの差がわかりにくいのですが、右につけてある数字を見てください。また韓国はほぼ日本と並び、中国が追いかけてきています。「経済成長外国比較2」(2021年)と比べてください。

この表は、かつて経済企画庁が作っていたもので、私流に改変して使っています。当初は、日本の経済成長がいかに驚異的であったかを説明するために使っていたのですが、最近はその後日本は停滞している、アジアから追いかけられているという説明になりました。急速な経済成長は日本独特のものではなく、他国に先駆けて日本が取り組んだ、他国はそれに遅れたということがわかります。「1991年から30年間の経済成長外国比較」に続く。
参考「日本のGDPが世界4位に