投稿者アーカイブ:岡本全勝

『47都道府県・地質景観/ジオサイト百科』

2024年3月10日   岡本全勝

鎌田浩毅先生の新著『47都道府県・地質景観/ジオサイト百科』(2024年、丸善出版)を紹介します。同社が出している「47都道府県百科シリーズ」の一つのようです。

地震や火山活動が活発になって、地学への関心が高まっています。宣伝文には、次のように書かれています。
「現代社会で関心の高い地震・火山についても言及し、また迫力ある図版も交えながら、全国の特徴的で珍しい地質景観/ジオサイトを興味深く解説する。
「地質と地質景観の基礎知識」を第I部に配置することで、誰でも抵抗なく読み通せる内容構成
各都道府県にどのような地質景観があるかがすぐ探せる都道府県別編集
知りたい地質景観がすぐに探せる充実した巻末索引
考古学、化石採掘、天文学、地震・火山、地球科学などの研究をこれから始めようとしている人にとっても知っておくと役立つ内容満載」

図鑑なので、調べやすく、読みやすいです。
参考「鎌田先生の解説、能登半島地震の仕組み

朝日新聞「能登へ、首長の教訓」

2024年3月10日   岡本全勝

朝日新聞夕刊連載「現場へ!」、3月4日の週は「能登へ、首長の教訓」でした。大震災当時に苦労された首長さんが出ておられました。

この方々と一緒に、現地の惨状を見て、当初は途方に暮れました。いつになったら、がれきの山が片付くのやらと。もっとも最初は、膨大な避難者の生活支援で、先のことは考えられませんでした。それから、一つずつ片付けていったことを思い出しました。

首長さんの中には、お亡くなりなった方、引退された方も多いです。
あれから13年が経ちます。原発被災地では多くの地域で、まだ復興は緒に就いたばかりです。

追悼、五百旗頭真先生

2024年3月9日   岡本全勝

五百旗頭真先生が亡くなられました。いくつかの報道機関から、発言を求められました。3月8日の朝日新聞では、少し取り上げられました。「五百旗頭さん、残した哲学 「創造的復興」被災者に光/批判すべきは批判
・・・神戸大名誉教授の政治学者で、東日本大震災復興構想会議議長や防衛大学校長を務めた五百旗頭真さんが6日、急性大動脈解離で死去した。80歳だった・・・
五百旗頭さんが復興に携わった被災地を中心に、悼む声が相次いだ。
2011年、東日本大震災の翌月に発足した復興構想会議。議長となった五百旗頭さんは「創造的復興」を掲げた・・・
・・・ともに10年近く復興行政に携わった岡本全勝・元復興庁事務次官は「政権内に防災・減災の哲学を植え付けた」と五百旗頭さんの功績を語った・・・

先生の復興に関しての功績は、復興構想会議提言で、戦後の災害復旧思想を転換してくださったことです。戦後の復旧・復興行政は、元に戻すこと、同じ災害での被害を防止することを基本としてきました。公共施設や住宅は元に戻します。防潮堤を復旧する際には、過去の最も大きな津波を防ぐことができる高さにしました。しかし、千年に一度の津波を防潮堤で防ごうとしたら、とんでもない大きさの防潮堤が必要になります。そこで、防潮堤と逃げるを組み合わせた復旧に転換したのです。防災から減災へです。それによって、高台移転や町のかさ上げを行いました。
これがなければ、東日本大震災からの復興は現地で意見が分かれ、混乱した可能性がある。その点では、復興哲学を転換したという大きな功績です。これは、住民の意見を聞く政治家も、官僚にも難しいことでした。

先生はまた、構想会議の提言をまとめるだけでなく、引き続き復興推進委員になって、その提言が実行されるか見届けてくださいました。何度も、現地を見ていただきました。多くの政府審議会は、提言して終わりが多いのですが、お目付役も果たしてくださいました。
ご冥福をお祈りします。

「シン・みらいチャレンジプログラム」記者発表2

2024年3月9日   岡本全勝

シン・みらいチャレンジプログラム記者発表」の写真です。
隣の2人は、大熊町でキウイ栽培に挑戦する株式会社 ReFruitsを立ち上げた若者です。まだ大学生なので、緊張していますかね。話は、堂々としていました。
着ているシャツは、彼らが作るキウイを宣伝するものです。ご関心ある方は、応援してください。

連載「公共を創る」第179回

2024年3月8日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第179回「政府の役割の再定義ー公務員の「身分」を巡る考察」が、発行されました。前回では、職務の専門性について議論しました。そこには、政策分野の専門性とともに、どの分野にも共通する定型的な専門性があることを指摘しました。
今回は、原点に戻って、公務員と民間企業の会社員や非営利団体の職員との違いを考えてみます。

国家公務員と地方公務員は採用と法的身分に特徴があります。国家公務員法は「身分」という言葉も使っています。また企業活動から隔離することがうたわれています。しかし、民営化や民間委託が進むことで、公務員と会社員の業務がさほど異なったものではないことが明らかになりました。また、非常勤職員や任期付き任用職員が増えました。民間企業に勤めながら非常勤職員として採用されている人もいます。逆に、企業や非営利団体に派遣される公務員も増えています。
公務員への労働基本権の一律制限も、おかしなことです。企画部門や調査統計部門の職員がストをしても、国民生活に直ちに重大な支障がありません。コロナ禍で分かったことは、保育所、介護施設、学童保育施設職員がストをしたら、大きな影響があります。電気、ガス、通信、金融が止まると生活と経済活動に支障を来します。公務員だからという規制ではなく、業務に応じた規制をすべきです。

公務員と民間人を分ける考えは、公私二元論に引きずられた、古い思想です。