投稿者アーカイブ:岡本全勝

仕事は一時期に集中する

2025年2月8日   岡本全勝

今週も、忙しかったです。もちろん本業の市町村アカデミーで、打ち合わせや会議などもいろいろありましたが、忙しいのは副業の方です。

連載原稿第215回(3月6日号)は、締め切りに間に合わせました。ようやくのことで原稿を書き上げたのですが、右筆でたくさん手が入り、それを反映させました。
ゲラは、第213回(2月20日号)を校正しました。校閲さんからたくさん撃たれ、分量もはみ出すので削るなどの作業が必要でした。

6日は、ウクライナ避難民への講義
7日は、新聞社の取材。事前に電子メールでやりとりして論点を整理するとともに、関係資料を送っておきました。でも、対面で議論すると、深掘りできて、結構時間がかかりました。
10日のしゃべる準備。これは20年前のことなので、資料を引っ張り出し(バラバラと残っていました)、記憶をたぐり寄せました。資料を整理し、項目を書き出しました。まだ完成していないのですが、これが一番時間がかかったかな。
その他、月末に呼ばれている講義の準備も。

これらはすべて突発事件ではなく、前々から予定されていたことばかりです。でも、重なると苦しいです。
それぞれに集中することが必要で、頭を切り替える必要があります。でも、人間の頭って、機械のようにはすぐには切り替えることができないのですよね。
それでも、10日の準備以外は、なんとか乗り切りました。

日本衰退の原因、教育

2025年2月8日   岡本全勝

川北英隆・京都大学教授のブログに「高校と大学教育のあり方」(1月31日)が載っていました。

・・・一言で日本の教育制度の問題点を表現するのなら、詰め込み型教育の弊害に直面している。
詰め込むには過去の知識である。江戸時代以前は中国経由で伝わった知識、明治以降は西洋で生まれた知識である。これらに今、日本で生まれた知識が加わっている。
何が問題かといえば、これらの知識の詰め込みに脳みそが疲れてしまう。だから過去の知識を使って新しいものを生み出そうとの働きが弱くなる。典型的には中学、高校、大学と受験に追われた結果、何とか大学に入った瞬間に開放感に浸ってしまい、20歳前後の一番大切な時期に脳みその発達が停止してしまう・・・
・・・だから自分で考えない大人がたくさん輩出されてしまう。指示待ちであり、過去の踏襲へのこだわりである。だから日本からは新しいアイデアやビジネスが生まれにくい。新しいことを生もうにも、「そんなことは聞いたことがない」と否定される。

敗戦後、欧米に追いつけ、追い越せと頑張った時代には、真似だけで十分だった。何かを考える必要性に乏しかった。しかし欧米に追いついた瞬間、考えないことには伸びない。現実には日本政府や企業は考えなかった。だから1980年代後半以降、日本にバブルが生まれ、90年代に崩壊した。
そこから30年以上経ってみれば、経済規模ではアメリカの背中が遠くなり、中国に抜かれ、ドイツには抜き返され、インドの足音が近づいている。それだけではなく、日本から世界に誇れる産業が消失した。それに代わる新たな産業が育っていない。
教育として求められるのは知識の詰め込みではなく、考える力の要請である。今や知識はパソコンやスマホから得られる。AIが代替してくれる。いわば人間にとっての外部記憶装置や補助装置をいかに上手に使うのか、考えるための補助とするのか、その方法の訓練が教育の根幹にある・・・

続きもあります。お読みください。

連載「公共を創る」第212回

2025年2月7日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第212回「政府の役割の再定義ー財政規律と「この国のかたち」」が、発行されました。

第208回から、官僚にはできない政治家の役割として、国民に負担を問うことを取り上げています。
新型コロナ対策など一時的な危機への対応も歳出の一因となりましたが、それ以上に問題なのは、1991年のバブル経済の崩壊を起点にして30年以上、財政赤字が常態化していることです。各内閣も各党も、財政健全化を主張しています。しかし、増税などによる財政構造の根本的改革に触れることはなく、赤字削減の具体的計画は示されません。具体的に何を廃止し、どれくらい削減するかを説明できる、あるいはしようとする政治家はいません。

この点、財務省は一貫して財政健全化を訴えてきました。例えば、矢野康治財務次官(当時)は、月刊「文芸春秋」2021年11月号に「財務次官、モノ申す 『このままでは国家財政は破綻する』」を寄稿しました。現職の事務次官が、雑誌にこのような文章を発表することは異例です。それは、国家財政を預かる財務省の事務次官として、とんでもない財政悪化を招いたことへの反省とともに、官僚の意見が政治に届かないことへの疑問の提示とも読めます。この発言に対し、政治家はどのように答えるのか、聞きたいです。

国民に「増税に賛成ですか、反対ですか」と問えば、多くの人は「反対です」と答えるでしょう。しかし、大衆に「迎合する」ことが政治家の役割ではありません。将来のために、苦い話をすることも、政治家の役割でしょう。

私がこのように政治家の役割や道徳的な問題を議論するのは、そこから「この国のかたち」が崩れていくのではないかと考えるからです。
歴史上、繁栄していた国家が衰退するのは、外交や対外戦争に負けることよりも、産業の衰退、それを招いた国民の生活向上への意識の衰退、統治の劣化に伴う国内での政情不安といったことが原因となっているのではないでしょうか。
国家は外部の敵ではなく内部から、それも国民の心の中から崩壊するのでしょう。

社員の懲戒、社内公表

2025年2月7日   岡本全勝

1月13日の日経新聞に「社員の懲戒、社内公表は名誉毀損か 再発防止に悩む企業」が載っていました。詳しくは記事をお読みください。

・・・不正やハラスメントなどで下した懲戒処分について、社内でどの程度周知するか悩む企業が増えている。氏名を明らかにすると名誉毀損の恐れがあるとして見直しを検討する動きがある一方、再発防止のために事例の周知が必要という考え方も根強い。プライバシーや名誉への配慮と社内の規律維持の両立に向け各社が模索する。

「今までは懲戒処分の対象者の氏名を社内公表していたが、このままでいいでしょうか」。労務問題を多く手掛ける友野直子弁護士のもとには近年、そんな相談を持ちかける企業があるという。
友野氏は「企業が公表を望む場合には、内容や方法について慎重に検討するよう」助言するという。同時に「これまでは氏名を公表していた企業も、プライバシー意識の高まりなどで注意を払うようになってきている」とみる。2005年に個人情報保護法が全面施行されたこともあり、慎重な姿勢に転じる企業は多い。
「譴責」や「減給」、「降格」など懲戒処分の内容は様々だが、従業員の氏名を含む社内公表をした場合について益原大亮弁護士は「企業側が、名誉毀損などの不法行為責任を問われるリスクが伴う」と指摘する。懲戒処分を巡っては、その処分自体が妥当かどうか従業員側と企業の間で労務トラブルに発展するケースが絶えない。
処分自体に慎重な対応が必要になるだけに「本人を特定するような社内公表も加わると、(本人の感情ももつれて)紛争に発展する可能性が高まりかねない」(益原氏)ためだ。

ただ、氏名も含めた懲戒処分の社内公表が慣例になっている企業も少なくない。懲戒処分を巡る氏名の社内公表の是非についての裁判例は事例ごとに判断が分かれ、明確な線引きが定着しているともいえない。
基準として参考になるのが、懲戒解雇やその理由について記した文書を従業員に配布したり社内に掲示したりした行為が名誉毀損に当たると判断した1977年の東京地裁の判決だ。
裁判所は、解雇の公表が違法かどうかの基準として①公表する(企業)側にとって必要やむをえない事情がある②必要最小限の表現を用いる③解雇された従業員の名誉や信用を可能な限り尊重した公表方法を用い事実をありのままに公表する――などを挙げている・・・・

ウクライナ避難民向け講義

2025年2月6日   岡本全勝

今日2月6日は、ウクライナ避難民向けの講義に、政策研究大学院大学まで行ってきました。
これは、国際協力機構(JICA)が、日本に避難している留学生23人を相手に、今後の復興に向けた知見を提供するものです。私のほかに、政策研究大学院大学の教授などが、講師を務めました。政策研究大学院大学の記録

留学生なので、多くが女性です。男性は出国できないので。
英語の通訳を介してですが、留学生なので日本語ができる人や少々理解できる人です。通訳する前に、私の日本語で笑う人もいました。かつてはロシア語に支配されていた、共通することも多いのに、皆さん英語が上手です。質問は、英語でした。
皆さん熱心で、質問時間を長く取ったのですが、足らずに延長しました。鋭い質問が出ると、私の講義が通じていたとのことなので、うれしいですね。