投稿者アーカイブ:岡本全勝

便利も困る

2014年4月8日   岡本全勝

7日の読売新聞夕刊に、「消せるペン悪用困った」という記事が載っていました。
一度書いた文字を、ゴムでこすると消えるボールペンがあります(消すことができるボールペン)。ヒット商品で、売れているそうです。消しゴムで消せるとは、鉛筆やシャープペン並みですね。一定以上の温度を超えると、透明になるインクを使っているのです。
ところが、この性質を悪用して、不正を働く職員がいます。記事では、時間外勤務実績を上司の決裁を受けた後に、人事課に提出する際に書き換えて、超勤時間を水増しした例などが紹介されています。う~ん、よく考えましたね。
決裁文書や公文書は、ペン(インク)で書くことが決まりです。それは、書き換えることができないことに、意義があります。
新人職員がたまに、鉛筆書きで決裁を持ってくることがあります。その際は、「私の決裁をもらった後で、書き換えようとしているな」と笑いながら、ペンで書くことを教えています。ところが、このペンで書くと、鉛筆で書いた決裁文書と同じです。
職場で聞いたら、復興庁では、決裁文書や公文書には、このペンの使用を禁止しているとのことです。納得。
推理小説では、既にトリックに使われているのでしょうか。見破り方も簡単なので、使えませんかね。

便利になりました。予定表

2014年4月8日   岡本全勝

私は、ITは嫌いですが、インターネットと電子メールは便利ですね。ところで、つい最近、もう一つ便利なことを知りました。予定表の管理と共有です。
私の日程(予定)は、K秘書が管理してくれています。パソコンの「予定表」でです。これは便利で、私のパソコンでも見ることができます。見るたびに、「あっ、また予定を入れたな」と気づきます。帰宅するときは翌日分を印刷して、金曜日には翌週分を印刷して渡してくれます。前日に渡してくれるときは、すかすかの日程なのに、K秘書が当日次々と仕事を入れることについては、何度も書いているとおりです(苦笑)。
しかし、私とK秘書だけでなく、復興庁内の職員がみんな、私の予定をそれぞれのパソコンで見ることができるのです(アウトルック、スケジュールの共有)。これは便利ですよね。一々私の秘書に電話をかけたり、歩いてきて私の空いている時間を確認する必要がありません。それぞれのパソコンで私の空いている時間を確認した上で、私の秘書に予約(アポイントメント)を入れれば良いのですから。
K秘書や職員に聞いたら、「そんなの、とっくの昔から使っていますよ」(知らないのは、岡本統括官だけです)と、笑われました。

原発事故避難者への支援

2014年4月7日   岡本全勝

日経新聞4月4日の社説は、「帰還住民の不安拭う支援を」でした。
・・東京電力・福島第1原子力発電所の事故で住民の避難が続いている福島県内11市町村のうち、田村市の一部で避難指示が1日解除された。避難指示解除の第1弾となり、117世帯357人が帰還できるようになった。
原発事故の被害を受けた地域の復旧、復興は遅れている。解除を新たな出発点にしてほしい。もとの暮らしを取り戻せるか、住民は多くの不安を抱える。それを拭えるよう、国は生活再建や雇用の確保などの支援を強めるべきだ。・・
・・放射線をめぐる不安を除くため、国は医師らを相談員として常駐させる。それはよいが、医療関係者だけでは住民の様々な心配事に応えられない。就業、就学や家計など生活全般の悩みについて相談に乗る窓口を設けるべきだ・・
・・帰還を望まない人への支援も忘れてはならない。東電による賠償は帰宅しても避難を続けても、避難指示解除から1年で打ち切られる。故郷を離れた人を受け入れる公営復興住宅も足りない。国や自治体は住まいのほか職の紹介にも力を入れ、移住先での生活再建を支援すべきだ・・
ご指摘の通りです。津波被災地と異なり、放射線が難しい条件をつくり、違った対策を必要としています。

代表制民主主義を有効ならしめる条件、政党

2014年4月7日   岡本全勝

砂原庸介・大阪大学准教授が、『民主主義の条件』(2015年、東洋経済新報社)を出版されました。日曜日に紀伊國屋本店に行ったら、新刊書の棚の一番前に、平積みされていました。注目されている、売れているということでしょう。目次を見ると、次のようなくだけた表題が並んでいます。
第1章 ダメ、ゼッタイ―罪深き中選挙区制
第2章 あちらを立てればこちらが立たず― 多数制と比例制
第3章 混ぜるなキケン!?―混合制
目次と序章の立ち読み
堅苦しくなく、平易な文章で、読みやすい一般向けの本です。しかし、内容は重要なものです。民主政治が有効に機能しないのは、政治家個人の資質によるのか、制度によるのか。普通には、このような問題提起がされます。しかし、著者が問題にしているのは、選挙制度と政党の役割です。
政治に興味のある人、特に日本の政治に不満を持っている人、さらには政治家、マスメディアの皆さんにも、読んでもらいたいです。以下、著者による本書の紹介を転記します。
・選挙で代表を選んで人々のために働いてもらう民主主義というしくみに問題があるとしたら、それをあくまでも民主主義の中で、「より民主的」なし くみに 変えていくしかないことを強調しています。
・特に重点を置いているのは、「どうやって多数派の民意を政治に伝えるか」ということで、国民の多数派が考えていることにきちんと反応する代表が選ばれるためのしくみを考えています。「一国の政治は、国民を映し出す鏡に過ぎない」と言いますが、国民が悪いというだけでなく、選び方が悪い、ということがあるのではないか、ということです。
・そのために重要なのは「政党」をきちんと機能させることだという説明をしています。政治家個人ではできることが限られているので、政党という組織を作って国民を代表させることが必要だということです。政党の執行部がある程度集権的な決定をできるようにしないとそれが難しいということですが、同時に権力が集中する政党を(政党法などの)法律や規則でコントロールしないといけません。
・選挙制度を考えるときに、「一票の格差」だけが評価基準になるわけではなく、政治制度全体としてどのように政治家に意思決定をさせるかを考えるきっかけになれば、と思っています。

8坪の土地に書庫を建てる

2014年4月7日   岡本全勝

松原隆一郎先生の『書庫を建てる  1万冊の本を収める狭小住宅プロジェクト』(2014年、新潮社)が、とてもおもしろくて、一気に読んでしまいました。
東大教授である先生が、1万冊が入る書庫を作る話です。しかし、普通の建物ではありません。8坪の小さな土地に、建てるのです。どのようにして、建築家である堀部安嗣さんが設計するか。
さらに、できあがった書庫は、すばらしいです。写真がついていますが、とても8坪の土地に収まっているとは思えません。お二人の哲学がこもっています。
そして、松原先生が、なぜ書庫を作られたか。おじいさんの仏壇を書庫に収めるまでの、松原家の隆盛とその後の歴史探訪が語られます。お薦めです。
本文でも書かれていますが、家を建てることは、一つの小説になりますね。私も、今の家を建てることは、楽しい経験でした。小さな家には、それなりの苦労があります。大きな要求に対し小さな予算と面積、それをどのような設計に組み込むか。大きな家以上に、ドラマがあります。