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外国の地方行政

自治体国際化協会(クレア)から、レポート257号「フランスの都市計画」の他「スウェーデンの地方自治」「イギリスでの地域リーダーシップの強化と公共サービスの高品質化」という冊子が発行されました。
このうち「イギリスでの地域リーダーシップの強化と公共サービスの高品質化」は、ブレア政権が進める地方自治制度改革の根拠となっている白書の翻訳です。
イギリスでは、総選挙の際に政党がマニフェストを国民に示します。政権を取ると、そのマニフェストを実行するために、より具体化した「白書」ホワイト・ペーパーがつくられます。そして、ものによっては法律が作られ、また実施計画の達成状況が政策評価を受けて公表されます。
地方自治制度改革もこのような手順を踏むため、「法律改正」もしばしばあるとのことです(前回の出張で聞いてきました)。イギリスの地方自治全般については、同じくクレアから「イギリスの地方自治」という立派な本が、昨年発行されています。
ヨーロッパ探検記でも書きましたが、日本も地方自治という制度は欧米をお手本にそろえましたが、運用はかなり違うようです。この本は、制度改革の進め方や目標などについて、おもしろいことが書いてあります。日本は制度を「輸入」する時代は卒業しましたが、運用や精神はまだまだ見習うことが多いと思います。

早稲田大学政友会講演


早稲田大学政友会での講演参加者から、24通ものメッセージが届きました。いくつかを紹介します。
「話の具体例がわかりやすく、新聞などでは理解できなかったことが明確になりました。」
「経済成長のもと、「使う自治」のみで「集める自治」をしてこなかった、という指摘はもっともだ。民主主義には、住民の意識が必要ですね。」
「三位一体改革が、日本を変える方法の一つだということがわかりました。三位一体改革が成功することを祈っています。」
「官僚が「増税以外にこの財政状態の解決法がない」と、はっきり発言することに驚きました。」
「経験に基づいた話が、おもしろかった。1時間以上、まったく飽きずに聞けた。」
「今まで出席した講演会の中で、最もおもしろかった。」
お世辞でもうれしいですね。
「また来てください」や「慶應大学でもお願いします」といった声もありました。喜んで行きますよ。

進む改革、進まない原稿

今日は、「進む三位一体改革:成果と課題」の原稿書きをしました。そのときどきには、このHPに日記風に記録してあるんですが、通して原稿にすると、穴だらけで。しかも、今の職場は財政を離れているので、資料の整理もままなりません。
平日、特に国会開会中は部屋にいません。部屋にいるときは、本業のほかに、記者さんや地方団体からの訪問者がひっきりなしで、そのお相手で、一日が終わります。ありがたいことです。ある人曰く、「喫茶岡本」。でも、この名前は、総務部長の時ももらってました。お茶を出す秘書さんが、大変で申し訳ないのですが。
夜や休日もいろいろな理由で潰れて・・。それに休日は、このHPの整理もしなければなりません。日記が増えて、それを項目別のページに移し替えているんです。例えば、「新地方自治入門補足5」「明るい係長講座メモ2」。今日で総ページは165になりました。

早稲田大学(牛丸先生・地方財政論)講義

23日は、早稲田大学政治経済学部で地方財政論(牛丸教授)の1コマをいただき、「地方財政の仕組みと三位一体改革」をしゃべってきました。200人を超える学生で、教室は大盛況でした。

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私語もなく、熱心に聞いてくれました。ノートを取るだけでなく、テープレコーダを回す人まで。最近の学生は真面目ですね。感心しました。質疑の時間も、なかなか鋭い質問が出ました。ありがとうございました。

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実は、娘も聞きに来ていて、少々緊張してしゃべったのでした。娘によると「父親の話は理解できた」、娘の友人によると「佳子のお父さんはおもしろかった」とのことです。

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国の財政の全体像・分析

6月22日読売新聞に、「特別会計見直し本格化」の記事が載っていました。一般会計予算82兆円の他に、特別会計予算が合計387兆円あるとのことです。母屋より離れの方が、はるかに大きいのです。重複があるので、純計額はもっと少ないとはいえ。
ことほど左様に、わが国の国家財政は、全体像も各論もよくわかりません。地方財政の場合は、特別会計がいくつあろうと、普通会計と企業会計に分別して、集計し公表しています。また、普通会計にあっても目的別だけでなく、人件費や投資的経費など性質別にも分類して公表しています。決算もです。一方、国家財政の場合、特別会計を含めた全体像は不明ですし、決算も予算も性質別にはでてきません。人件費がいくら使われ、いくら余ったかもわかりません。
記事では、これまでの特別会計を利用した「特会とばし」や「隠れ借金」という手法が、批判されていました。財務省が改革に乗り出し、「予算削減を求めるだけでなく、情報を透明化して、各省庁に自己改革を促す」と書かれています。ある記者曰く「でも、これまでそのような予算編成をしてきたのは、財務省(大蔵省)ですよね?」