「社会学的想像力と政治的想像力」の続きです。
社会学が、人が暮らしていく際の困難を社会の側から摘発します。その困難を個人の責めに帰すのではなく、社会の側に問題があることを突き詰めます。すると、その解決はその個人や家族ではなく、社会の側を変える必要があります。ここに政治の出番があります。
すると、社会学では「社会学的想像力」が必要であるように、政治においては「政治的想像力」が必要でしょう。
それは、社会学が発見した暮らしの困難を、解決することです。
それらの問題を政治や行政の課題として取り上げること、そして誰がどのように解決するか道筋をつけることです。必要な場合は、人と金を投入しなければなりません。法律や補助金をつくっただけでは解決しない問題が多いです。すべてを取り上げることはできず、優先順位をつける必要もあります。
それらをどのように動かすか。それを政治的想像力と呼びましょう。政治的構想力と政治力とも言えます。