社会学的想像力と政治的想像力

「社会学的想像力」は、アメリカの社会学者C・ライト・ミルズが、同名の書で唱えた概念です。
社会学を学ぶ意味とは何か、それは日々遭遇する困難を根本的に解決するにはどうすればよいかを考えることで、そのためには日常を社会と関連づけて捉える知性が必要である。その知性が社会学的想像力であり、社会学の最大の効用であると主張します。個人の身近な生活の問題を広い文脈(社会)と結びつけて考える能力です。

「社会学、社会科学とはなんぞや」を考えていて、「実用社会学への期待」「実用の学と説明の学」に行き着きました。長谷川公一先生ありがとうございました。
それに触発されて、社会学的想像力を思い出しました。
ミルズは、この大前提を元に、さまざまな社会学、特に抽象的な体系論を批判します。私の問題関心「実用の学と説明の学」に、ぴったりの説明です。

社会の問題、暮らしていく際の困難を考える、その際に個人の暮らしから考えるという「社会学的想像力」は、わかりやすいです。人が暮らしていく際の困難を社会から考えることが社会学の役割、その際の手法が社会学的想像力とすると、その問題を解決するのが政治の役割です。続く