新年度、期待と不安

4月になって、新年度が始まりました。
職場の異動があった人、新しく社会人になった人は、大きな夢と少々の不安とで仕事を始めているでしょう。異動がなかった人も、上司との期首面談や、今年度に処理する仕事の計画を立てて、決意を新たにしていることでしょう。その意識を忘れず、頑張ってください。
週、月、年度という区切りは、仕事を進める上で重要です。区切りがないと、仕事の計画は立ちません。区切りがないと、毎日がのんべんだらりと進んでしまいます。終わったときに、「何をしたんだっけ」と反省することになります。

新入生、職場を異動した人、今年は成果を上げようと思っている人に、参考書を紹介します。拙著「明るい公務員講座」の3冊です。新入生には「明るい公務員講座」、中堅職員には「明るい公務員講座 仕事の達人編」、管理職または管理職を目指している人には「明るい公務員講座 管理職のオキテ」です。
多くの人が悩むことについて、わかりやすく解説しました。高尚なことは書いてありません。普通の職員が悩み、普通にやればできることです。読んでみて、なるほどと思ったらあなたも実践してください。知っていることばかりなら、安心してください。

仕事を、山登りに例えてみましょう。初めて山に登るときに迷わない方法は、地図を見ることと、経験者に案内してもらうことです。この3冊は、その地図になります。経験者については、先輩を見つけて相談しましょう。
悩んでいる同僚や後輩、応援したい職員がいたら、あなたの持っている本を貸してあげるか、教えてあげてください(拙著の宣伝です)。

学童保育

3月29日の日経新聞夕刊に「存在感高まる学童保育 指導員の待遇などに課題」が載っていました。

・・・主に小学1~3年の児童を預かる放課後児童クラブ(学童保育、以下学童)の存在感が高まっています。厚生労働省によると2020年の登録児童数は約131万人と10年前から6割増。小3では4人に1人が利用しています。共働き家庭が増えニーズが増す一方、現場の人手不足など課題も抱えています。
新型コロナウイルスの感染拡大で、20年は学童にとっても激動の一年となりました。3月に全国で学校が一斉休校になると、厚労省は学童に対して「原則開所」を要請しました。親が家にいられない児童の居場所確保が狙いで、ほぼすべての学童が応じました。通常、学童は午後から開所しますが、厚労省の調べでは、午前中から開所した自治体も全体の7割に達しました・・・

学童保育は、いまや、なくてはならない機能です。保育園が必須になったと同じように、学校が早く終わる小学校低学年では、保育園や学校を補完する機能なのです。その割には知られておらず、また従業員(指導員)の処遇も悪いようです。

連載「公共を創る」第76回

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第76回「社会の課題の変化―再チャレンジ政策で考える行政のあり方」が、発行されました。

前回に続き、再チャレンジ政策があぶり出した弱者を生み出す日本社会の特性とともに、再チャレンジ政策が働き掛ける対象である社会意識や慣行を説明しました。
そして、ニートとフリーター対策として行った、働く意欲や自信に欠けている若者を応援し、職業的自立を促すための仕組みである「地域若者サポートステーション」を例に、人への働きかけの難しさを説明しました。

困っている人の自立支援は、これまでの行政の主流だった、産業振興、公共インフラ整備、公共サービス拡充とは、手法が大きく異なります。それを表にして整理しました。この表はわかりやすいと、自賛しています。

今回は、掲載紙『地方行政』の2ページ目に載るという「出世」でした。いつもは、後ろの方に載るのですが。

鎌田浩毅先生、新著

鎌田浩毅先生が、中学生向けの新著を出されました。新しく始まった、岩波書店のジュニアスタートブックスで、「地震はなぜ起きる?」(2021年3月)です。

岩波書店には、既にジュニア新書があるのですが、中学生向けに学習入門シリーズを作ったようです。ジュニア新書はちくまプリマー新書とともに、わかりやすく、私も時々購入します。これを、中学生は読まないと言うことでしょうか。確かに、シリーズの中には、「これを中高生がわかるかな」というようなものもありますが。
専門的な話を、一般の人特に中高生にわかりやすく説明するのは、難しいことです。そこで、力量が試されます。

先生は、この春に定年退職で、京都大学レジリエンス実践ユニット特任教授、京都大学名誉教授になられました。ホームページを見ると(アドレスが変更になっています)、相変わらず精力的にご活躍です。

報道にたくさん取り上げてもらいました。目次

3.11から10年の節目を迎えたこともあり、大震災の復興に関して、新聞やテレビにたくさん取り上げてもらいました。ありがたいことです。
私たちが何をしたか、何に気を配ったか、何ができたかを広く伝えるとともに、何ができなかったか、次回への教訓は何かを整理し伝える良い機会でした。役所も記録を残すのですが、広く国民や関係者に伝えるには、報道が一番です。

このホームページで、その都度報告しましたが、取り上げてもらった記事や報道を並べておきます。これで、ひとまず一段落です。「ホームページの分類、復興10年」につけておいたのを、再掲して更新しました。

朝日新聞「官邸の怪人、「民」と出会った衝撃 復興の現場で」(2020年10月11日)
朝日新聞インタビュー「ミスター復興が語った後悔と成果」」(12月10日)
打ち破った前例踏襲主義 霞が関のミスター復興に聞く」(2021年2月9日。12月10日と同じ)
福島民友インタビュー「政府の力が試された」」(2月18日)
NHKクローズアップ現代に出ました」(2月25日)
北日本新聞に載りました。「被災地支え続けた岡本全勝さん」」(3月5日。これは共同通信社の配信なので、いくつかの地方紙に載っています。3回連載です)
日経新聞1面「復興の哲学を変える必要があった」」(3月9日)
毎日新聞「人口減 議論足りず反省」」(3月10日)
公明新聞に出ました」(3月16日)
NHKウエッブサイトに載りました」(3月18日)
河北新報に出ました」(3月25日)
朝日新聞夕刊に出ました」(3月26日)
毎日新聞対談に出ました」(3月28日)

(講演など)
朝日新聞シンポジウム(1月21日)
世界銀行セミナー(3月18日)