毎日新聞対談に出ました

3月28日の毎日新聞対談「森健の現代をみる」「東日本大震災10年 今後の復興事業の課題は」に出ました。
・・・東日本大震災から10年、インフラなど復興が進む一方、被害の爪痕は各地に残っている。行政はこれまで何ができ、何ができなかったのか。今後の課題は何か。震災発生直後から9年半、復興事業に関わった元復興庁事務次官・岡本全勝さんに、ジャーナリストとして被災地取材を続けている森健さんが聞いた・・・。
森さんとは初対面です。栗原俊雄記者とお二人の的確な質問と構成で、読みやすい内容になったと思います。

指摘されている問題について、いくつか答えました。
人が戻らない点について。
・・・背景には戦後日本の社会通念と社会構造があります。子どもたちは都会に出ていって後継ぎがいない。津波で被災した後、借金してまで商店や工場を続ける気はない。高度成長は地方の農業や漁業、自営業者の子どもが都会に出てサラリーマンになることで支えられてきました。親も子もそれを望んでいた。その通念が変わらない限り過疎問題は解決できません・・・

産業が戻らない点については。
・・・工場の無料貸し出しや設備への補助金、ノウハウの提供など、これまでにないことに踏み切りました。国が直営する企業を作るわけにはいきません。国費で応援するとしても、銀行や投資家などが将来性のある事業に投資をして、産業が栄え雇用の場ができる、というのが望ましい。どこかで線を引かなければなりません。「ここまでは国費ですよ。ここまでは二人三脚ですね。ここからはあなたたちの責任ですね」と・・・