新しい条例

コロナ対策、条例による対策」の続きです。地方自治研究機構の「条例の動き」のページには、近年の新しい条例が調べられています。
ヘイトスピーチ、性の多様性、ゲーム依存症、認知症施策、児童虐待、ゴミ屋敷、ケアラー支援、歩きスマホ防止、就労支援など。

現在の地域での課題と、それに対する自治体の取り組みの傾向がわかります。もちろん、条例だけで解決できるわけではありませんが。また、条例になっていない「新規施策」も、たくさんあるでしょう。

連載「公共を創る」執筆状況

連載「公共を創る 新たな行政の役割」、定例の執筆状況報告です。
第3章1(2)その3の3を書き上げ、編集長に提出しました。誌面の形にしてもらうと、4回分になりました。12月24日号から、1月21日号までです。でも、あんなに頑張って、4回です・・・。

その3の3は、社会の意識と個人の意識です。それが、経済成長を経て変化していること。しかし、成熟社会には完全には適合していないことを論じました。かつての貧しい時代のムラでの教えは、都会の消費社会では通用しません。
今回も、いろんな人の助けを借りました。ありがとうございます。

次回からは、第3章2に入ります。すぐに、次の締めきりが来ます。
その前に、年賀状とほかの原稿を片付けなければなりません・・・。

浪江復興米の販売

12月19日のNHKニュースが、「福島 浪江町 10年ぶりに収穫「復興米」の販売会」を伝えていました。はめ込まれた映像を、ご覧ください。

・・・東日本大震災の津波と原発事故で大きな被害を受けた福島県浪江町で、ことし、震災後初めて沿岸部で収穫されたコメの販売会が行われました。
浪江町は、震災の津波で大きな被害を受けたほか、原発事故で町の全域に避難指示が出されました。
町の沿岸部では3年前に避難指示が解除されましたが、農地の復旧に時間がかかり、宮城県から進出した農業生産法人がことしの春になって地元の農家から借りた水田およそ24ヘクタールでコメ作りを再開しました。
19日は、この秋、10年ぶりに収穫されたコメを味わってもらおうと町内の道の駅で販売会が行われ、栽培した福島県のオリジナル米「天のつぶ」を「浪江復興米」と名付けた2キロ入りの50袋が店頭に並べられました・・・
英語ニュースでも、伝えられています。

浪江町での米作りは、このホームページでも何度か紹介しました。「稲刈り」。
映像には、被災直後の風景も写っていて、黄金色の田んぼと比べ、感慨無量です。関係者の皆さん、ありがとうございます。

貨物列車

12月7日の朝日新聞夕刊「凄腕しごとにん」は、「大橋真一さん 育てた貨物機関車の運転士、545人」でした。

・・・全国に張り巡らせた鉄道網を使い、日本の物流を支える貨物列車。無数のコンテナを積んだ列車は最長500メートル、運ぶ貨物は10トントラックで最大65台分にもなる。
工場や市場などの荷動きにあわせて、列車の長さや重さも毎回変わる。同じ区間でも、速度調整やブレーキの具合も毎回異なる。長距離運転だが、車掌はおらず運転士1人で運行するため、トラブルが起きても1人で対処する必要がある。
そんな貨物機関車の運転士になるには、約8カ月間の特別な講習を受け、国が指定する試験に合格しなければならない・・・

へえ、500メートル、10トントラック65台分を、一人で動かすのですか。福島に通っていたときに、しばしば福島駅を通過するコンテナ列車を見ました。「長いなあ」と思っていたのですが。

仮設住宅の入居費

仮設住宅の入居費について、今後の議論の参考にしていただくために、書いておきます。一部の方から問題を提起されて、いまだに整理できていないのですが。

災害で自宅が壊れた人に、応急仮設住宅を無償で提供します。光熱水費は有料です。以前は、プレハブの仮設住宅だったのですが、東日本大震災ではそれだけでは足らないので、空いている既存の公営住宅やアパートも提供しました。「プレハブ仮設」に対して、「借り上げ仮設」と呼んでいます。建設することなく提供できるので、早く提供でき、かつ住環境も良いのです。

これまでの災害では、2年程度で退去してもらえました。よって、プレハブの仮設住宅も極めて簡素なものです。基礎もしっかりせず、鉄板1枚の壁、間取りも4畳半二間です。ところが、北国ではそれでは寒いと言うことで、断熱材を張り、風呂の追い炊き機能も追加しました。そして多くの人は2年では退去できず、長い人は8年近くも住むことになりました。

さて、地元の人から提起された問題は、次のようなものです。
1 自宅を流された人に、無料で住宅を提供するのは理解できますが、家賃を払ってアパートに入っていた人に、無料で住宅を提供するのはなぜでしょうか。知人にそのような人がいて、借り上げ仮設入居中に家賃分を貯金した人がいました。
2 発災後は混乱し生活も大変なので、無料で提供するのはわかります。しかし、長期にわたって無料で適用するのは良いのでしょうか。例えば2年間は無料で、その後は有料にしてはどうですか。プレハブ仮設は住みにくいので無料でも良いと思いますが、借り上げ仮設住宅は普通の住宅なので、無料なら出ていく気にならず、長居する人が出ます。
3 仮設住宅も家賃を取って、退去時に「移転支援」として家賃を返す(補助する)仕組みとしてはどうでしょうか。そうすると、仮設住宅から次の住宅に移ることが円滑になると思いました。