11月に、吉野復興大臣が、アメリカを訪問しました。その際の、英語によるスピーチと資料が、復興庁のホームページに載っています。
また、その他の英語資料を載せたページもあります。
月別アーカイブ: 2017年11月
長い残業、格好悪い
11月30日の日経新聞、生産性革命の特集記事。 岡藤正広・伊藤忠商事社長 の「長い残業、格好悪い」から。
・・・ただ実際は日本の1人当たり国内総生産(GDP)は世界で20位前後。欧米に比べ低い。IT(情報技術)や人工知能(AI)が進化して生産性は当然上がってよいはずなのに日本の1人当たりGDPはここ20年ほど増えてない。日本人は効率良く働いているわけではない・・・
・・・労働時間を減らすことが働き方改革の目的ではない。効率と生産性を高めた結果、給与が増え労働時間も減る。短い時間の中で効率や生産性を高めることが重要だ。かつては残業が多いほど仕事をしているといった評価が一般的だった。今は「あんなに残業をするのは格好悪い」という風土や企業文化を作っていかなければならない。
間違ってはならないのは、単に楽をするわけではないということだ。「がむしゃらではなく余裕を持って働きたい」「働く時間を減らして給料をもらう」という考えでは会社がつぶれる。どこでも経営者やトップの人間は他人の何倍も働いている。ただ皆がそういうわけにはいかないから、短い労働時間で生産性を上げる以外に道が無い・・・
原文をお読みください。
復興状況、国会報告
1997年11月26日の取り付け騒ぎ
11月26日の朝日新聞経済面、原真人・編集委員の「あの日恐慌寸前だった」から。
・・・戦後日本で最も経済破綻が近かった日をあげるなら、ちょうど20年前の1997年11月26日である。多くの銀行で深刻な取りつけ騒ぎが起き、金融恐慌寸前となった。報じられなかった事実もふくめ、当事者たちの記憶をたどって改めて歴史に刻みたい。これからの私たちのために・・・
・・・「日本経済はこのまま破綻してしまうのだろうか」。30年の記者生活で、そんなことを考えたのは後にも先にもあの日だけだ。
そのまま取り付け騒ぎを記事にしたら預金者に不安が広がり、全国の金融機関に連鎖する可能性が高いと考えられた。朝日新聞は、現場の写真も含め、記事にするのを見合わせた。報道協定はなかったが、結果的にほぼすべてのマスメディアが同じ判断をした。
いま同じ騒ぎが起きたらどうか。インターネット社会では誰もがツイッターやユーチューブで情報発信ができる。取り付け情報の拡散は止めようがない。マスメディアの配慮などまったく役に立たないだろう。その結果何が起きるのか、私たちにもまだわからない・・・
事実の回顧とともに、マスコミの役割についても、考えさせられます。
原文をお読みください。
連載を振り返って9(番外編)
右筆の思い
付録として、「右筆」からの一言を載せます。趣旨を変えない範囲で、手を入れてあります。
岡本先生、連載どうもご苦労様でした。
「いろいろ忙しいらしいのに毎回毎回よう書きはるなあ」と思い、「少しでも負担軽減になれば」と、お手伝いをはじめたつもりだったんですが。
部下としてお仕えした時代に「あかん」と直されたことへの意趣返しができる、という喜びも多少ありましたことを、この際に表明させていただきます。(「講座」にもあるように、突き返されたことは無くて必ず直してくれる上司なので助かりました)。
さらに言えば、この連載は、役所の中で悩んでいるひと、困っているひと、張り切っているひとたちにかなり役立ちそうだし、影響力を持ちそうだと思い、その中に自分の考えが多少なりとも盛り込めるようなら、これは右筆の役得だろうといろいろ修正案を出させていただきました。
調子に乗って、真っ赤に直してしまったこともあり、そのうち怒って「おまえにはもう見せへん」とおっしゃるのではないか、と毎回恐懼していましたが、忍耐いただきありがとうございました。
この連載がなされる数十年前から、岡本先生から身をもって教えてもらった「手練手管」を一部は真似して、わたしもやってきたつもりだったんですが。今回、全体像を見渡すと、自分が真似てきたものは「岡本学」のほんの一端に過ぎなかったのだなあ、と改めて感じ入っている次第です。
なお、江戸幕府には将軍側近の「奧右筆」という職があって、将軍に内緒で金品を受け取って関係者に手心を加える、ということもあったそうなのでございますが、わたくしにはそのようなことはございませんので、念のため申し添えます。