大腸菌って、悪いイメージがありますよね。「海水浴場の水から大腸菌が検出された」といったニュースを聞くと、汚いと思います。ところで、大腸菌はそんなに悪い細菌ではないと、知っていましたか。例えば、どのような病気を引き起こすか。すぐに思い浮かばないですよね。
大腸菌は、そんな悪玉ではないのだそうです。一部の菌を除いて、病原性はないのです。では、なぜそんな悪玉のイメージがあるのか。
「腸内に生息する菌であることから、この菌の存在は糞便による水の汚染を示唆し、河川、湖、海水浴場などの環境水の汚れの程度の指標として用いられる」(ウィキペディア)のです。
大腸菌が病気を引き起こすなら、人類全員が毎日、下痢をしていたでしょう。
月別アーカイブ: 2017年10月
復興状況視察、岩手県
先日の宮城県に続き、24、25日と岩手県沿岸部に復興状況の視察に行ってきました。陸前高田市、大船渡市、釜石市、大槌町、山田町、宮古市、岩泉町です(ここより北の市町村は、ほぼ復興事業が終わっています)。
これらの町も、沿岸部は壊滅的な被害を受けました。土地をかさ上げしたり、高台に移転したりという、大工事をしています。ようやく、町の中心部ができあがりつつあります。この1年間で、大きく進みました。
核となる大型商店ができ、その周りに商店街が建ちつつあるのです。私たちは、住宅再建を優先しましたが、街のにぎわいは商店街です。それができることで、町の復興が目に見えてきました。すると、住民も戻ってくるのです。
かさ上げされた土地は、以前の状況を想像することが難しいくらいです。「かつての駅は、どこにありましたっけ」といった会話がでます。住宅再建とインフラ復旧は一部を除き、あと1年半でできあがります。防潮堤など、時間がかかるものもありますが。
市長町長さんたちや役場の幹部と、そのような話をしました。市町村長さんたちは多くが被災時の経験者です。役場幹部は、6年が経つとかなり入れ替わっています。
去年も書きましたが、皆さん表情が明るいです。もちろん、現地ではいろいろと難しい問題もあるのですが。住宅再建のめどが立ったこと、復興が目に見えることで、かつてとは大きく違ってきています。
視察は、被災地の復興状況を見ることが目的なのですが、首長さんや役場幹部の話を聞くことも、もう一つの目的です。現場の復旧を担っているのは、住民や企業、そして役場です。その人たちが円滑に事業を進めることができるように、制度や財政、人や知恵で支援するのが、国の役割です。私たちの相手は、住民であり、市町村役場です。
イカとタコの違い。タコ墨スパゲッティはなぜないか。
10月21日の日経新聞「イカのイロハ」が勉強になりました。
・・・イカの腕が10本なのに、タコが8本なのはなぜか。どちらも先祖は貝。もともと海底をはうように移動していたが、イカは海中を自由に泳ぐため腕の部分が10本に進化した。骨のような軟甲は貝時代の名残だ。
タコは海底に住むのを選んだ。岩の裂け目や小さな穴を通ることができるように軟甲はなくなり、体はより軟らかくなった。
エサの捕まえ方は、追跡型のイカに対し、タコは待ち伏せ型。海底でカニやエビなどを見つけると覆いかぶさって動けなくする。タコは、寝技で勝負するので2本の触腕は必要なく、8本腕になった・・・
ここまでは、生物学の話。ここからが、新しい知識です。
・・・墨も違う。イカ墨は油分を含み、吐き出すと塊になって水中を漂う。敵が墨に気をとられている隙にサッと逃げる作戦だ。一方、タコ墨はサラサラしており水中に吐き出すとすぐ拡散する。イカ墨パスタがあり、タコ墨がないのはこのため。タコ墨はサラサラし麺にうまく絡まない・・・
なるほど。食いしん坊には、いえ暮らしには、こちらの知識の方が役に立ちますね。
台風21号
今朝、超大型の台風21号が関東を縦断し、太平洋に抜けていきました。日本全国に大雨を降らし、各地で被害が出ています。
今日は福島市で勤務する日なので、新幹線が動くが心配していましたが、通常通りの運転でした。在来線が止まっています。新幹線の強さが見えました。路盤などが安全なのでしょうね。
鉄橋を渡る際に見えた荒川や利根川は、茶色の水が満々と流れています。ふだんはゴルフ場や運動場になっている河川敷は、水没していました。
福島県内では、まだ稲刈りが終わっていない田んぼがあります。週末に稲刈りしようとしていたのでしょうか。雨で刈り取りできないうちに、この大雨で倒伏しています。
10月下旬にこんな大きな台風が来たり、夏の長雨や毎週末の雨と、困ったものです。
商工中金事件、奇妙な論理
商工中金事件の続きです。社長が命じた特別調査の際に、コンプライアンス担当は奇妙な論理で、隠蔽してしまいます(要約版p16以下)。はしょって紹介しますので、原文をお読みください。
不正融資をするために、貸出先の数字を改ざんしました。その際に、決裁に付け判断の材料とする「顧客名義の試算表」を、担当者が自作したり改ざんしたことが、私文書偽造罪に当たるかが問題になりました。弁護士に相談して、次のような回答を得ます。
①顧客名義の試算表について、「商工中金作成(名義)資料」(=商工中金内部資料)と認識して作成していた場合、故意がないため、私文書偽造罪は成立しない。
②試算表の自作について「顧客の承諾を得ていたと思っている場合」や「顧客の承諾を得られると思っている場合」には、故意がないため、私文書偽造罪は成立しない。
簡単にいうと、「顧客の資料を改ざんしたのではない、会社の内部資料なので」という理屈のようです。これで、不正ではないと結論づけるのです。
問題は、事実に反した顧客の経営状況(数字)に基づいて融資をしたかどうかです。しかし、それを私文書偽造罪に矮小化して、それには当たらないと判断します。
う~ん、知恵者なのか・・・。