今日の一日、記者と官僚の役割

今日は、午前中に衆議院総務員会で答弁。災害関連死についての質問でした。地震津波では助かったのに、医療機関が機能しなくなったことや、その後の疲労やストレスで、1,600人もの方が亡くなっています。避難所暮らしが長引くと、生活不活発病や孤独による死亡も予想されます。それを、防がなくてはなりません。
復興庁では、全国の自治体の協力を得て、実態調査をするとともに、個別事例の分析を進めています。また、有識者からの聞き取りもしています。

午後からは、ある新聞社に呼ばれて、被災現地で取材を続ける記者さんたちに、復旧の現状と課題を、お話ししてきました。東京にいると、そして役所は、どうしても全体の数字しかとらえることができません。一方、現地の記者さんたちは、現場の実情を見ています。しかし、情緒的な記事と写真だけでは、復旧は進みません。
私が今日お願いしたのは、「複眼思考で現場を見て、記事を書くこと」です。先日、「復旧での統計の活用・2」で書いたように、「地域の復旧=マクロの客観的データ」と、「個人の生活の復旧=ミクロの主観的意識」の両方を見据えて、何が必要かを書いてほしいのです。
私たちに求められているのは、地域の復旧と個人の生活の再建です。復興庁の仕事もマスコミの記事も、それを助けるための「手段」です。「日本をよくする」。立場と手法は違いますが、記者と官僚の使命は同じです。建設的な批判や、課題の指摘を待っています。