カテゴリーアーカイブ:このページの歴史

民間企業の復興への協力

2015年4月5日   岡本全勝

先月、仙台市で開かれた国連防災会議では、いろいろな関連事業が行われました。その中に、被災地や施設を見学する小旅行(スタディツアー)もありました。その一つに、積水ハウスが宮城県色麻町と協同で、工場(防災技術)や町との防災連携を見せるという企画をしてくださいました。3月27日の毎日新聞が、伝えています。防災会議の参加者から、30か国、80人が参加したそうです。積水ハウスには、仮設住宅と公営住宅建設に協力していただいているほか、毎年、新採職員の研修を被災地で行い、そのなかで仮設住宅での補修などの協力もしていただいています。ありがとうございます。

田村市都路地区、避難指示解除1年、住民半数以上が帰還

2015年4月4日   岡本全勝

4月2日の朝日新聞が、昨年4月に避難指示が解除された田村市都路地区で、半数以上の住民が帰還したか今月末までの帰還を予定していると、伝えています。「故郷に明かり、再び。帰還、住民の半数以上。福島・都路、避難指示解除1年
・・東京電力福島第一原発事故で国が出した避難指示が昨年4月1日に初めて解除された福島県田村市都路地区。帰還状況を朝日新聞が調べたところ、半数以上がすでに帰還したか今月末までの帰還を予定していることがわかった。昨年4月末と比べると、世帯数で2倍、人数で3倍にのぼる・・

拙稿。新しい組織を作って、これまでにない課題に取り組む

2015年4月3日   岡本全勝

月刊誌『地方財務』2015年4月号の拙稿「復興の現状と課題―未曾有の事態へどのように対応してきたのか」は、次のような構成になっています。
「第一章 5年目を迎える復興」は、復興庁資料でも公表しているとおりです。「第二章 復興庁をつくる」が、これまでにない課題にどのように対応したか、そしてそのためにどのように組織を作ったかです。
それを、「明快な目標」「効率的な組織」「関係者の理解」の3つに分けて解説しました。私の苦労の整理です。「明るい官房長講座」あるいは「明るい総務部長講座」です。新しい組織作りに悩んでおられる方や、これまでにない課題に取り組む方に、お役に立つと思います。
一 5年目を迎える復興
1 天災と原発事故、異なる復興
2 現状と課題
(1)住宅再建とまちづくり
(2)産業と生業の再生
(3)被災者の健康と生活の支援
(4)原発事故からの復興
(5)新しい東北の創造
3 今後の見通し
(1)復興の完了を目指して
(2)原発事故処理
二 復興庁をつくる
1 これまでにない課題にどう取り組んだか
(1)明快な目標=優先順位の設定と工程表の作成
①優先順位を付ける、②事態は変化する、③司令塔機能
(2)効率的な組織=組織作りと社風作り
①分担を明らかに、②縦割りと横串、官房と庶務、③現地でのワンストップ処理、④柔軟な変更、⑤職員のやる気、⑥社風をつくる、⑦上司の役割、部下の仕事
(3)関係者の理解=意思統一と国民の理解
①同じ方向を向いてもらう、②現場を知ってもらう
2 新しい取り組み、新しい手法
(1)政府が行った新しい取り組み
(2)企業やNPOとの協働

月刊誌の復興特集

2015年4月1日   岡本全勝

地方自治体向けの月刊誌『地方財務』(ぎょうせい)2015年4月号に、「東日本大震災から4年―復興へのあゆみと地方創生のヒント」を、特集してもらいました。次のような内容です。
1 復興の現状と課題―未曾有の事態へどのように対応してきたのか 小生執筆
2 福島復興の加速化―地震、津波、原子力発電所事故の三重災害からの復興 田谷聡・福島復興局長執筆
3 被災自治体への財政支援及び人的応援 海老原諭・復興庁参事官執筆
4 「新しい東北」の創造―産業・生業の再生、コミュニティ形成への新手法 小川善之・復興庁参事官補佐執筆
5 企業の力で産業・コミュニティを復興する 藤沢烈さん執筆

長尾編集長の指示により、自治体職員向けに構成しました。そこで、4年経った時点での復興の現状と課題だけでなく、私の原稿では、これまでにない課題にどのように対応したか、そしてどのように組織を作ったかを書きました。岡本全勝と職員たちの、この4年間の努力=技と作品=苦労の記録です。これは今後、霞が関で新しい課題について新しい組織を作る際の教科書になるでしょう。同様に、地方自治体の幹部にも、参考になると思います。ポイントは、追ってこのページでも紹介しましょう。
また、地方での現在の第一の課題である地方創生に関して、被災地で進めている「新しい東北」という地域振興の取り組みを紹介するとともに、行政だけではできない部分を民間の力をどのように活用するかを書いてもらいました。
地方自治体や国の官庁で、必ず役に立つと自負しています。書店では並んでいないので、出版元に問い合わせてください。あるいは、県庁や市町村役場(企画や財政部局、図書館)には必ず1冊はありますから、借りて読んでください。

復興5年目、立ち止まって考える。NHK解説

2015年3月30日   岡本全勝

紹介が遅くなって、申し訳ありません。3月21日0時過ぎ、わかりやすくいうと20日深夜、NHK解説スタジアムは、7人の解説委員による「5年目の復興、何が必要か」でした。4年経った現時点での問題点を、整理しています。いくつかの発言を引用します。詳しくは、原文をお読みください。

城本:この東日本大震災、三陸から太平洋岸の非常に広い地域にわたって被害が出たと。それから、福島では原発災害も起きたということで、地域によって非常に事情が違っているわけですよね、もともと。そこにですね、私は、この4年間の間に大量にヒト・モノ・カネを集中的に投入して、とにかくインフラから、いわば全面的に一気に復興していこうという、ここは一定の評価ができると思うんです。ただ、問題は、地域差、あるいは、被災者でも個々の被災者によって随分事情が違うということで、その地域、あるいは、その地域の中でも、人によって復興に差が出てきていると。格差といいますかね、違いが出始めてきていると。このことが非常にこれから問題になっていくと思いますので、これからは、そういった個々の事情に応じた、きめ細かな、言ってみれば、量的な復興から質的な復興へと変えていくという時期に来たんだと思っています

西川:ここまでの話でもインフラから住宅再建、それから経済の再建というところにフェーズが移りつつあるということが見えてくるようなんですけれども・・

城本:一言で言って、今、立ち止まって考える勇気を国や自治体が持たなければいけないと思ってます。どういうことかといいますと・・

関口:僕も、一度立ち止まって考え直してみるべきだ、という意見に賛成です。1つ問題提起したいのは、自治体が復興計画を立てるときに人口の見積もりをどうしていたのかということです。人口減少が今まで以上に進むんだということを前提にしてるかどうか、むしろ、人口を維持するような形で復興計画をつくっていて、現実がそれとかい離してきていますから、そこは少なくとも見直さなければいけないのではないかと思います。

城本:これは実はこの被災地だけの問題ではなくて、1度始めた公共事業は途中でやめられないとかですね、1度補助金をもらった事業は、それを途中でやめられないというのが今の日本の仕組みなんですね、この国の。それはもう通用しないということがわかったわけですよ。だから、辻村さんが指摘したように、まあ、最初はしょうがないですよね。必死で計画を作ってやるんだけど、しかし、ここでいろんな問題が見えてきたら、ここはやっぱり立ち止まって、本当にこのままでいいのか、縮小することもいいし、必要なお金を別なことに使うということもあり得ると思いますし、そういったことを、これは自治体が主体で考えなければいけないと。で、いまだにその見直しも霞が関主導でやるという仕組みになってしまっていると。ここを変えなければいけないと思うんですね。

早川:・・復興支援というのが、城本さんから霞が関で考えていると指摘がありましたが、本当にこれまでの支援というのが地域の自立に役に立ったのかどうかと、ここで立ち止まるというのはまさにその点だと思うんですね・・

関口:地元自治体に一部負担を求めるか、大きな論点になってくると思います。これまでの問題点として、1つは、全額、国が予算を持ってくれていることで本当に必要なもの以上に過大な施設や事業になっていないかということ。また、国に作ってもらうのはいいが、その後の維持補修は自治体の負担になっていくから、それに耐えられるかどうかということ。そういう意味では、見直す必要があるのではないのかなと思っています。というのも、自治体の地方自治という観点から考えてみたときに、住民が何を求めているかを探り、それに優先順位をつけていって、合意をつくるというのが自治体の仕事だと思うのです。ただ、今は予算があるから、その予算をかき集めるという形になってしまい、本当の意味の自治で、何が必要なのかの「合意をつくる」ということがおろそかになってはいないかということを心配しています。本来の自治の姿を取り戻すには、地元負担が入ることは1つの意味があると思っています。

早川:私は、やっぱり、被災した方からお話を伺っていると、やることがないのが最大の苦痛だって聞くんですよね。つまり、どんな小さなことでもいいから、自分に役割があって、仕事があるという状態というのが最大の心のケアになるんじゃないかなというふうに思います。そこは、自立的に自分たちが生きていく、生きがいというか、目的にもなるわけですから、そうしたものを作り出せるような、それは行政のやることではおそらくないと思うんですけれども、そうしたことを考えていくこと。