今日夕刻、官邸で復興推進会議(全閣僚会合)を開いて、「復興の後期5か年事業枠組み」を決定しました(資料。NHKニュース)。このページで実況中継していたように、与党の了承、3大臣会合、そして3県知事への説明を経て、今日の決定になりました。5か年間の事業量を見通し、その財源を確保する。これまでにない仕組みです。これで、被災地も安心して事業を進めることができます。総理も、その点を強調しておられます。関係者の皆さんに、感謝します。
会議にあわせて、「復興の現状」、「取り組みと関連諸制度」も更新しました。最も簡単な2枚「道のりと見通し」も最新版にしました。ご利用ください。
一息つくまもなく、復興庁職員は平成28年度の予算要求のために、関係自治体と調整作業に入ります。
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復興計画の縮小
陸前高田市が、公共施設の整備方針を策定し、公表しました。そこでは、「整備予定施設については、維持管理費の低減を図るため、適切な施設規模に努めるとともに管理業務の効率化に努める」として、従来施設の延床面積が52千m²であったのに対し、新設予定の延床面積は47千m²と、5,5千m²、1割減になっています。また、再整備しない施設として、次のような記述もあります。「廃止する施設:観光交流センター(キャピタルホテル1000)、勤労青少年ホーム等。他の施設を活用する施設:職業訓練校、ふるさとハローワーク等」。
被災自治体では、発災直後は、人口が増えるかのような未来像を描いた計画もありました。しかし、その後、考え直して、現実的な案に縮小しています。もちろん、人口が増えて大きくなる方がよいのですが、具体的道筋や根拠もなく夢を描くと、そのツケを払うのは後輩たちです。運営費は毎年かかるのです。
今回の市長と市民の決断に、敬意を表します。私は、私を含めて、行政の責任者の評価基準の一つは、「10年後、20年後の国民や後輩が、評価してくれるかどうか」だと、考えています。
復興の後期5か年事業枠組み、3県知事説明
今日22日夜、宮城県庁で、復興大臣と被災3県知事との会合を持ちました。18日に与党の了承を得て、19日に3大臣(復興、総務、財務大臣)で確認した「後期5か年事業計画案」を3知事に説明し、理解を得るためです。参加4人の都合を合わせると、今日の20時になりました。復興庁が主催するのですが、被災地に出向くのがよいと考え、仙台に集まっていただきました。そこで夜遅い時間帯ですが、宮城県庁舎の会議室をお借りしました。
NHKニュースで報道されているとおり、3知事からは一部注文が付きましたが、感謝の言葉をいただき、受け入れていただきました。今回の案のポイントは、5年間の事業費を見積もり、その財源を確保したことです。これで、自治体は安心して事業ができます。また、一部の事業に自治体負担を求めますが、自治体が負担できる範囲にとどめ、また事業に遅れが出ないように配慮してあります。もちろん、復興はまだ道半ばです。大臣からは、国として責任を果たすこと、一緒になって復興を成し遂げたいと表明しました。最後は、4人が固い握手をされました。
商店街の本格復旧、こんな支援もしています
大震災直後には、商業サービスを再開し、また働く場を確保するために、仮設の商店や工場を提供しました。これまでにない支援策で、喜んでいただきました。その後、高台移転や土地のかさ上げ工事が進み、町並みの再建が見えてきました。すると、仮設商店から本格的な商店街に移ることになります。自治体にとっても、商店街は町の核となる機能ですから、重要です。
しかし、そのような経験はないので、復興庁職員が関係者と一緒になって、支援策を作り、助言をしています。少々専門的で、資料「商店街復興必携資料集」も難しいのですが、紹介します。現場では、各商店は扱っている商品はもちろん、規模や資力も異なり、計画作りは難しいのです。
また、津波で流されたかつての商店街は、何十年もかかってできあがったものです。そこには、時代とともに、はやり廃れもあったはずです。皆さんの住んでおられる近くの商店街を思い浮かべてください。それを一気に復旧するのは、難しいことがたくさんあります。補助金を出したらできる、といったものではありません。
ところで、世間でステレオタイプ的に思われている公務員像と違い、復興庁の職員は、これまでにない課題に対し、新しい対策を考えるのが好きです。それも、机上の空論ではなく、現場に行って関係者と議論をして考えた案です。みんな能力とやる気のある職員なので、「前例どおり」や「できません」と言うより、新しいことに挑戦するのが好きなのです。私の仕事は、彼らのやる気に火を付けて、さらに油を注ぐこと(このようにホームページで紹介したり。笑い)と、案の実現可能性や成果の確認をすることです。
復興の後期5か年事業計画
今日、自民党と公明党の復興加速化本部で、「後期5か年の事業計画」を説明しました。ポイントは、次の3つです。
1 事業費見込みは、6.5兆円。前期5か年とあわせて、32兆円です。p1。
2 その必要財源。これは財務省が手当してくれました。p2。
3 復興特別会計で行う事業、そのうち地方負担を求めるものの振り分け。これは6月3日に公表したものを、要望を受け少し修正しました。p3。
4 見守り経費なども、継続することとしています。p4。
この案で、自民党、公明党とも、了承いただきました。特に、自民党の加速化本部では、出席議員から感謝の言葉をいただきました。もちろん、被災地で地方負担を求めるのですから、皆さん諸手を挙げての賛成ではありません。知事や議員さんからも、「もっと地方負担を減らして欲しい」との要望を受けています。
竹下復興大臣と考えた結論は、他の県の事業と公平を保つためにも、負担は求める。しかし、被災自治体が負担できる範囲内であること、また計画された事業は遅れを出さずに完成させることでした。
これまでの災害復旧や、同じ事業の他県での負担と比べると、今回の案は、かなり被災地に配慮したものだと考えています。主な事業は全額国費で行い、地方負担を求める場合も通常自治体が負担する額の20分の1にとどめました。6.5兆円の事業費に対して、自治体負担は220億円と推計しています。
それだけ、被害が大きかったのです。他方で、この財源は、国民の負担、所得税にあっては25年間にわたっての増税をお願いしています。納税者にも、説明できるものでなければなりません。
私たちの苦労は、筋を通すことと、被災地の実情に応えること。この2つを両立させることでした。すると、結論だけでなく決着に至までの過程、関係者の理解も重要でした。この後、政府の決定とする手続きと、関係自治体への説明が必要です。