カテゴリーアーカイブ:このページの歴史

被災者の生活支援

2017年4月20日   岡本全勝

復興庁は、被災者を支援するために、いくつもの事業を、自治体やNPOと行っています。今年度の事業について、それらの団体に国費を配りました。
この「被災者支援総合交付金」は、これまで現場の要望を受け新しく作ってきた事業への支援をまとめたものです。そこで名前を「総合交付金」としてあります。

どのような支援をしているか、資料(p4以下)を見てください。生活相談員による見守り、困りごと相談、コミュニティつくりの支援、被災者が活動できる場つくり(心の復興)など、本当に身の回りのことです。
これまで、行政では取り組んでいなかった分野ですが、避難生活が長引くこと、また帰還しても新しくコミュニティをつくらなければならないことから、このような支援に乗り出しました。
国には担当する省庁がないので、復興庁が行っています。

慶應大学、公共政策論第2回目

2017年4月19日   岡本全勝

今日は、慶応大学で公共政策論の第2回目の授業でした。
まず、新聞を読むことと読み方のコツについて、続いて本を読むことについて助言しました。
また、本や授業では過去の歴史を学ぶことはできても、近過去、例えばこの20年間の政治や経済の出来事や変化は学ぶことができないことを話しました。先日このページで紹介した、「日米経済摩擦の歴史」も、今日書いた「日本の社会システムの改革」もそうです。私の授業で、そしてこのホームページでは、近年の日本社会の変化をお教えしたいと思っています。
授業で紹介した、アメリカ白人(下層)の実態を書いた本は、J.D.ヴァンス著『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』(2017年、光文社)です。滝田洋一・日経新聞編集委員の本は、『世界経済大乱 』(2016年、日経新書プレミアシリーズ) 、『世界経済 まさかの時代』(2016年、日経新書プレミアシリーズ)です。

次に「公共政策論とは何か」を話したあと、東日本大震災での政府の対応に入りました。まずは、パワーポイントで当時の写真を見てもらいながら、政府はそして私は何をしたかを話しました。といっても、まだほんの最初だけです。次回以降、より詳しくお話しします。

出席カードは63枚提出されました。感想や質問を書いてもらうのですが、それぞれに的を射たことが書かれていて、読んでいてうれしいです。私が関心を持って欲しいことに反応してくれる学生とともに、「こんなことにも興味を持っているんだ」と気づかされることもあります。次回以降の授業で、それらについて触れましょう。

災害からの産業復旧、グループ補助金

2017年4月18日   岡本全勝

4月17日の日経新聞に熊本地震1年として「グループ補助金、復興に光」が解説されていました。熊本地震でも、国のグループ補助金制度を生かして、工場や店舗を再建する動きが本格化しているとのことです。

この補助金は、東日本大震災の際に、経産省中小企業庁が創ってくれました。それまでは、災害からの復旧は事業主の自己責任でした。国は低利融資くらいしか支援をしませんでした。日本は自由主義経済・資本主義の国ですから、当然と言えば当然です。しかし、この被災地では、商店がなければ買い物もできず、工場が再開されないと働く場もないのです。経産省と財務省の大英断だったと私は評価しています。

記事では、東日本大震災での実績も載っています。その後順調に経営している企業がある一方で、経営破綻した企業もあります。そこで指摘されていることは、災害に遭う前から経営が苦しかった企業が設備を復旧しても、経営が良くなるわけではないことです。
ここは、難しいところです。売り上げを伸ばすために、復興庁では「結いの場」など、大手企業の協力を得て新商品開発や取引先拡大の支援をしています。「政府が取り組んでいる産業復興策

慶應大学、地方自治論第2回目

2017年4月14日   岡本全勝

今日は、慶応大学法学部、地方自治論の第2回目の授業でした。
今回から出席した学生もいたので、前回のおさらいと、日本経済新聞社に提供してもらった「わかる日経」というパンフレットを配って、新聞記事の読み方を教えました。

そして、本来の自治論に入りました。今日は、地方自治の概要、日本国憲法での規定ぶり、地方自治の意義、団体自治と住民自治など、基本の解説です。
これらは基本中の基本なので、どの教科書にも載っていることです。まずは、覚えてもらわなければなりません、基本は、私のレジュメと教科書を読んでもらうとして。
江戸時代の分権、アメリカやヨーロッパでの自治の運用の違いなど、エピソードを使って、理解してもらいました。所と時代が変われば制度は変わること、現在の日本の地方自治が「絶対的なものではない」ことを話しました。

また、授業の反応を見るために、出席カードに感想やら質問を書いてもらいました。カードの総数は85枚でした。「私の授業は難しいですよ」と話したのに、先週より受講生が増えています。
学生に受けているのは、次のようなものでした。
・新聞の読み方指南
・私の官僚時代、特に総理秘書官の経験
・外国や江戸時代との比較をした「自治」の意味
それぞれに、私でなければ話すことができないものと、自負しています。無味乾燥な理論や歴史を話しても、学生には興味を持ってもらえませんよね。まずは、食いついてもらうように、工夫しました。
さて、多くの学生から、質問をいただきました。これについては、このホームページや授業でお話しします。

人材マッチング

2017年4月14日   岡本全勝

河北新報連載「トモノミクス 被災地と企業」、4月7日は「現場に頼れる右腕 人材マッチング」でした。
・・・東日本大震災の被災地に送り込まれた228人が、復興をけん引する地域経済人の参謀についた。「右腕プログラム」。NPO法人「ETIC.」(エティック、東京)が構築した人材マッチングの進化形だ・・・
・・・プログラムは16年10月に募集を終了した。精神は新たな仕組み「ローカルベンチャー構想」に引き継がれた。エティックが釜石や石巻など8市町村と連携。「右腕」のノウハウを生かし、首都圏から人材を送り、民間投資を呼び込む。
「右腕」参加者のうち約100人が被災地で起業したり、派遣先地域に定着したりして地域経済に貢献する。人材マッチングのイノベーション(革新)が、新たな復興CSR(企業の社会的責任)を覚醒させる・・・
記事で紹介された事例は、復興現場で初めて挑戦した事例です。河北新報の記事の全文をお読みください。

人を求めている現場と、行きたいという人を紹介する「マッチング」。これは、難しい「お見合い」です。市場なら、価格という指標によって、売り手と買い手が結びつきます。しかし、この場合は、どこでどのような人を求めているのか、誰が行きたいのか、それを調べて結びつけなければなりません。拙著『復興が日本を変える』で、このお見合いの重要性を指摘しました。
事業を引き継ぎ、産業を振興するには、「人」が重要です。後継者であり従業員です。補助金などの支援も、それを使って事業に取り組む人がいてこそ、効果が現れます。何事も、人が基本なのです。
復興庁でも、「WORK FOR 東北」に取り組みました。「2月24日の記事