カテゴリーアーカイブ:このページの歴史

慶應義塾大学、地方自治論第5回目

2017年5月12日   岡本全勝

今日は、慶応大学で地方自治論の講義。今日も大勢の学生たちが、熱心に話を聞いてくれました。教師にとって、学生たちの真剣なまなざしが、講義の際の一番のご褒美です。
前回の授業で、いくつも的を射た質問をもらっていたので、今日の授業もそれへの回答から始めました。良い質問は、うれしいですね。
私の授業は「通信教育」ではないので、学生たちの反応を確かめつつ、話を進めています。地方自治の知識だけなら、教科書を読めばすみます。生の授業の勝負は、本を読んだことを前提に、それにどれだけの「付加価値」をつけることができるかです。配付資料も、工夫をしています。
今日から、国と地方の役割分担に入りました。実態がどうなっているか、法律の定めはどうなっているか、ここまで進んだ分権の歴史、そしてあるべき姿は・・・。
ここは、自治論の主要テーマの一つです。

連休前に課した小レポートを、提出してもらいました。合計79人が提出してくれました。さて、これをすべて読まなければなりません。レポートは、書く学生も大変ですが、読む教師はもっと負担が大きいです。

立教大学の被災地支援

2017年5月7日   岡本全勝

立教大学が岩手大学と共同で、陸前高田市に交流拠点を開設しました。「陸前高田グローバルキャンパス」です。大学の学生や研究者、企業や市民が利用でき、研究の拠点にもなります。「立教大学のホームページ」、「岩手日報」の記事
廃校になった中学校を利用して、教室を改修し、講義室や研究室を造りました。教職員が常駐していませんが、地域の、また外から来る研究者の拠点になると思います。5月は既に土曜日曜に、よく使われるようです。
このような復興支援もあるのですね。ありがとうございます。

岩手県、復興意識調査

2017年5月3日   岡本全勝

岩手県が、毎年「復興に関する意識調査」をしています。平成29年1月~2月に実施した結果が発表されました。
被害が大きかった沿岸部では、住んでいる市町村の復興が「進んでいると感じる」「やや進んでいると感じる」の合計は43%で、「遅れている」「やや遅れている」は合計33%です。「進んでいると感じる」が増加し、初めて「進んでいる」が「遅れている」を上回りました。
県全域でも「進んでいる」が増え、「遅れている」が減っています。岩手県では、被害が少なかった町村から復興事業が完了しています。事業が進んでいることが裏付けられています。

震災復興政策への評価

2017年5月2日   岡本全勝

5月2日の朝日新聞朝刊、世論調査結果から。「安倍内閣の政策の中で、評価する政策にいくつでもマルをつけてください」という問いに対しての回答です。
1番は外交38%。次が景気・雇用で34%。3番目が安全保障24%で、震災復興が22%で4番目です。
その後に、次のように続きます。社会保障・福祉18%、消費税16%、教育・子育て15%、TPP(環太平洋経済連携協定)11%、財政再建9%、憲法9%、原子力発電・エネルギー5%です。

慶應義塾大学、地方自治論第4回目

2017年4月28日   岡本全勝

今日は、慶応大学で地方自治論の講義。早いもので、もう4回目です。前回の出席カードに、たくさんの質問を書いてもらったので、それへの回答から始めました。
・ドイツの自治制度が、第2次大戦後の占領国の違いによって、4種類の型になったことについて。
より詳しく知りたい人や、外国の自治制度に関心ある学生がいたので、自治体国際化協会の資料(抜粋)を配りました。日本の制度が唯一のものではないこと、また、首長の直接公選制を導入したことの長所と短所を勉強してもらうのに、ちょうど良い資料でした。
・「自治体が定めた条例を、誰が執行するのか。裁判所が自治体にないので、それは誰がするのか」。これは、国と自治体との役割分担について、きわめて良い質問です。
国が定めた法律に基づく事務でも、通常の執行は国だけでなく自治体も行います。例えば、義務教育は自治体が行います。他方で条例で定めた事務はその自治体が行い、国が行うことはないようです。
法令違反があった場合はどうするか。多くの取り締まりは、自治体の警察が行います。麻薬取り締まりのような、国が行う場合もあります。そして、刑事訴追は、国の機関である検察が行い、裁判も国の裁判所が独占しています。自治体には検察はなく、裁判所もありません。
そこで、条例で罰則を定める場合は、自治体は検察に協議することになっています。
・「国政においても、三権分立ではないのですね」。
そうです。分かれてはいますが、独立しているのではなく、相互に「牽制」する仕組みが組み込まれています。さらに、国会を国権の最高機関と定めているので、三権が平等でもありません。「三権分立」と聞くと、それぞれが独立して、同等かと思ってしまいますが、そうではありません。

授業の本論は、「統治としての地方自治」を終えて、「自治の仕組み」に入りました。まず、自治関連法令にどのようなものがあるかを解説しました。あわせて、「自治六法」の実物を見てもらい、法律とはどんなものかを実感してもらいました。
自治体と関連法人にはどのようなものがあるか、その種類。そして、地方自治体とか市町村と言っても、大きなものから小さなものまで、かなり多様だということを見てもらいました。たとえて言うと、一つ一つの花びらが不揃いな「あじさいの花」です。