「歴史遺産」カテゴリーアーカイブ

2003年夏学期

2003年度は、公共政策論を担当します。木曜日第5時限
聴講者へのお知らせ
「成績評価(リポート)の課題」について、グループメールに掲示してあります。聴講者は、メールを見ておいてください。

テーマ
今年度のテーマは、「現在日本の政治と行政」です。現在の政治と行政について、その役割・成果・問題点という観点から、日本社会を分析したいと考えています。
副題は「政治と行政の機能不全」です。永田町と霞ヶ関を中心に、官僚が見た「今の日本の政治」です。

授業の進め方
夏学期は、教官による講義とします。当然、総務省課長職及びこれまでの内閣審議官、大臣秘書官、県庁総務部長の経験を踏まえたものとなります。資料は随時配布、参考文献も適宜指示します。
夏学期の成績評価は、レポート及び出席によります。
授業計画
4月10日 開講の辞(授業計画の説明、参加者へのアンケート)
4月17日 Ⅰ政治のイメージ、機能不全・問題の所在地図
4月24日 Ⅱ省庁改革の目指したもの(問題の構図)
5月 1日 Ⅲ具体の問題(新聞を読む、小泉政権、日々の問題)
5月 8日 休講
5月15日 Ⅳ憲法と政治(政治・統治と三権分立)
5月22日 Ⅴ内閣の機能(官僚制の限界)
5月29日 続き(見えてきた政治の役割)
6月 5日 永田町ツアー、続き(政治の役割と評価)
6月12日 続き
6月19日 財政の問題その1(赤字と民主主義)
6月26日 財政の問題その2(三位一体改革と審議会政治)
7月 3日 Ⅵ官僚制(官僚の生態学、官僚の仕事)
7月10日 続き、質疑応答
以下は冬学期に
Ⅶ国会(政党、政治改革の効果、国会議員の生態学)
授業概要
Ⅰ 問題の視角
1 日本政治の問題
 仕組みと実際と期待と、日本政治の抱える課題
2 政治の見方
 学問の世界と現実の政治、憲法学・行政法学 vs 政治学・行政学
Ⅱ 仕組みと実際-アクターとフィールド-
 省庁改革が目指したもの、国会と内閣、首相と与党、野党、国会議員、内閣と省庁、官僚、マスコミ
Ⅲ 入力と出力
1 入力:問題と環境、金と人材、情報、投票と支持
2 出力: 政策とサービス、成果と評価
3 政治に期待されること
Ⅳ 課題
1 仕組みの課題
2 政策の課題
3 民主政治の限界
もっとも、これだけの内容を、夏学期13回では、こなし切れそうにありませんねえ。そこで、このような全体像を前提として、授業では、それぞれのテーマごとに、事例を挙げて「問題点」を解説することにします。

米国まめ日記4

道路ボコボコ
President’s Day(2月17日。米国では祝日)の前後、ワシントンは史上何番目かの大雪に見舞われました。雪は3日ほど降り続き、私の住んでいるメリーランドでは、25インチ(63.5センチ)ほどの積雪を記録いたしました。
雪に埋もれた稲熊家のビートル
img118
美人の奥さんを埋もれさすなよ!
今年のワシントンは例年より雪の日が多く、州や郡でも軒並み”雪かき予算”が底をついてしまっていた中、放っておくわけにもいかなかったのでしょう、不十分なりにも除雪車が夜通し働き、18日の朝にはそれなりに除雪が行われておりました。
しかし、大雪よりも私を驚かせたのは、除雪が終わった後の道路のボコボコさでした。除雪車の影響か、まさに穴ぼこだらけ状態。かなり危ない状態でしたし、実際、そのような道路が原因でパンクしている車も何台か見かけました。
img119
米国に来て以来、その道路のできの悪さには辟易しております。自動車社会の米国、その道路もさぞかしすばらしいものに違いないといった幻想は、来てすぐに打ち砕かれました。わき道はいうに及ばず、高速道路や幹線道路とて例外ではありません。全体的にでこぼこしていますし、大きな亀裂が入っていたり、穴が開いているといったことも決して珍しいことではなく、「あぶねーよ、おいっ」などと思ったことも一度や二度ではありません。そのような亀裂や穴の近くに裂けたタイヤが転がっていたりすることも多く、シャレになりません。車(特にサスペンション辺り)もすぐに傷みそうです。
拡大図
img120
そういえば、道路の水はけもかなり悪いです。ちょっと激しい雨が降るとすぐに道路が川又は池のようになります。雨&夜と悪条件が重なるとかなり危ないです。この辺にも米国におけるSUV人気の原因を見つけることができるかもしれません(本当か?)。
さらに、高速道路への入り口に合流のための車線がまったくないところがあったりと道路に対する不満はとめどなく溢れてきます。
日本の道路が懐かしい・・・。日本の道路建設の費用が諸外国に比べて割高などという議論があったように記憶していますが、単純に費用だけを比べて議論してはいけません(きっぱり)。品質も大切です。ただ、日本の道路建設の費用は単位当たり米国の9倍(「東洋経済」1993年10月号)とは、ちと高すぎるような気が・・・。

2003.03.01

一年間の講義が終わり、学生さんと打ち上げをしました。
いつものように、下北沢でです。寄せ書きまで頂きました。そしてまた、飲み過ぎました。若いことは良いですねえ。砂原君、木寺君、山本君、山田さん・・・ありがとう。