カテゴリーアーカイブ:歴史遺産

NPOとの連携

2014年2月18日   岡本全勝

NPO等が活用可能な政府の財政支援」を、改訂しました。平成25年度補正予算と、26年度予算を反映しました。もっとも、26年度予算はまだ成立していないので、予定です。NPOの皆さんには、結構重宝してもらっています。行政では手の届きにくい課題について、民間に協力してもらっています。そこを行政が支援するという、新しい公の形だと考えています。
予算の概要だけでなく、これまでの活動例や、問い合わせ先も、載せてあります。工夫してあります。そのほかにも、いろんな連携を試みています。ご活用ください。

どの道路が通れるか、ホンダの貢献

2014年2月18日   岡本全勝

自動車会社のホンダが、今回の豪雪で通れる道路を、インターネットで公表しています。「甲信地方の豪雪災害エリアの道路通行実績情報」。
これは、ホンダ車(カーナビを積んだ車)の通行実績を、地図に落としたものです。どの道路を通ったか=通ることができるかが、わかります。逆にいうと、この地図で青くなっていない道路は、通っていない=たぶん通れないということがわかります。
東日本大震災でも、大きな効果を発揮しました。ありがとうございます。ビッグデータの、代表的な活用例です。そして、行政だけが公を担っているのではない、という事例です。

暮らしの再建と、今の暮らしの支援

2014年2月10日   岡本全勝

今回の災害復旧では、任務を「国土の復旧」から、より広く「暮らしの再建」へ広げています。1月17日の復興推進会議で示した「方針」でも、「住宅再建・インフラ復旧」と並んで、「産業の復興」と「健康・生活の支援」を合わせて、3本柱に据えています。
国土という視点から、被災者という視点への転換です。国の「行政分野」で言えば、国交省だけでなく、経産省や厚労省も重要だということです。

もう一つ、「時間の要素」があります。被災者を救助し、避難所や仮設住宅に入ってもらいます。その次に、災害公営住宅やインフラ復旧が、直ちにできるわけではありません。避難中の暮らしがあり、それが続くのです。
これまでの災害では、仮設住宅は2年を想定していました。ところが、今回の災害では、高台を切り開いて街を作るなど、大工事になります。既に3年が経ちますが、高台移転などは、まだ2年はかかります。すると、仮設住宅暮らしは、5年以上になる人もでます。
2年ならば、「しばらく辛抱してください」で済んだのでしょうが、長期化するとそうはいきません。復旧後の「次の暮らし」でなく、仮設生活の「今の暮らし」が、課題になるのです。
孤立化を防ぐための見守り活動や、自治会活動。仮設住宅団地にサポートステーションを作るなど、いろいろと手を打っています。それらをまとめたものに、「被災者に対する健康・生活支援パッケージ」があります。
様々な相談窓口も作っています。また、例えば岩手県では、仮設住宅入居者に要望などの調査をしています。宮城県では、県外避難者に対して、支援ニーズを調査しています。

各自治体の組織を見てもらっても、それが見えます。
岩手県庁の復興局は、次のような組織から、なっています。総務企画課、まちづくり再生課、産業再生課、生活再建課。インフラ復旧と、産業再生と、生活再建が並んでいます。仙台市役所の復興事業局も、次のような組織から、なっています。震災復興室、生活再建支援部、復興まちづくり部(津波被害地域のインフラ整備)、宅地復興部(内陸部の宅地被害の復旧)。

仮設住宅自治会

2014年2月8日   岡本全勝

2月7日の読売新聞連載「仮設住宅は今」は、「運営に不満、自治会危機。窓口消え、遠のく支援の手」でした。
仮設住宅での自治会が、住民の不満によって解散した事例が、取り上げられています。会計や集会所の使い方を巡って、不満が出て、自治会長が辞任し、自治会が解散しました。すると、ボランティアの支援が途切れ、炊き出しや催し物が開かれなくなり、近所づきあいの機会が減りました。
自治会は住民が自主的に作る組織ですから、市役所や外部の者が作るわけにはいきません。作る際や運営について、応援することはできますが。
石巻市内には、133の仮設住宅団地があり、約40には自治会があります。しかし、3か所では、自治会が消滅しました。
引きこもりや孤立死を防止するには、近所づきあいは、大きな機能を発揮します。でも、自治会を作り運営すること、また、なるべくたくさんの人に参加してもらうことは、そう簡単ではありません。
仮設住宅を造ることや、復興公営住宅を造ることは、行政は得意です。しかし、人と人のつながりを作ることは、限界があります。拙著『新地方自治入門-行政の現在と未来』で、豊かな社会を作ることに成功した地方行政の目標が、「モノを増やすこと」から「関係を充実すること」に変わること、そしてそれはお金で買えない、お金で作ることができないことだと指摘しました。その一つの実例です。自治体や住民、そして支援に入っているNPOが、試行錯誤を続けています。