カテゴリーアーカイブ:歴史遺産

企業の社会的貢献、新しい段階に

2014年3月31日   岡本全勝

先日(3月29日)の続きです。武田薬品の復興支援のページの、映像による紹介(8分間)をご覧ください。文書資料だけでは、どうしても無味乾燥になりがちです。この映像は、わかりやすいです。武田薬品がこれまでに取り組んでくださった実績や、考え方がよくわかります。
そこでも紹介されていますが、当初の緊急的な寄付金や物資の提供から、長期的な復興支援へと、支援を発展してくださっています。また、それぞれの分野で知見のあるNPOなどと連携して、支援を深掘りしてくださっています(例えば「いのちとくらし再生プログラム」)。これからの企業の社会的貢献の、モデルケースになるでしょう。ありがとうございます。
私は、今回の東日本大震災を機に、企業の社会的貢献が、新しい段階に入ったと考えています。
阪神淡路大震災が、「ボランティア元年」と呼ばれたように、今回は企業の支援活動を通じて、「企業の社会的貢献」「企業市民」が、社会に大きく認識されたきっかけになったと思います。また、ボランティアについても、NPO(組織ボランティア)の有効性が認識されたと思います。
単に、義援金や物資を送るのではない、また単純作業のボランティアではない、支援活動です。もちろんこれらも重要ですが、発災直後の「救護期」や「復旧期」から「復興期」に入ると、求められる支援は違ってきます。現地では、住民の生活支援(健康、孤立防止、相談相手、コミュニティ形成など)と、産業振興が求められています。これらは、物や金を送るだけでは、解決しないのです。相手は、人であり暮らしです。そのために、次のような要素が必要です。
1 継続的であること
2 組織的であること
3 技能やノウハウを持っていること
4 人による支援が必要なこと
5 企業にあっては、無償支援だけでなく、本業との関わりがある方が長続きすること

復興庁でも、企業による支援の類型や、NPOによる支援の類型を示していますが、一般の方に理解してもらうためには、関係者によるさらなるPRが必要です。どなたか、1冊の本にしてくださらないでしょうか。構成は、
1 主体別(企業、NPOなど)
2 支援分野別(健康、つながり、産業支援など)
3 手法別(お金、物資、ノウハウ・・)
などでしょうか。読んでもらえるように、代表的なプロジェクトの紹介とともに、関係者の物語になっていると、読みやすいです。写真と汗と涙と笑顔があると、読みやすいのです。
現在進行形で、まさに新しい分野を切り開いているところなので、本にするのは難しいでしょうが。世間に認知してもらうには、本(新書版くらい)にするのが、効果的だと思います。
今回の被災地支援は、企業の社会的貢献やNPOの活躍が、見えやすい事例です。すなわち、場所と支援内容が、限定されているからです。「新しい公」や「企業の社会的貢献」といっても、日本社会全般を相手にしていると、広すぎて、発散してしまいます。その点、復興支援は、場所が限定され、支援内容もわかりやすく、一般の方の共感を得やすいのです。これからは、今回の復興支援をてこにして、日本社会全般に、この動きを展開していく必要があります。すると、対象別や手法別の整理が、より必要になります。

被災地での医師や看護師不足対策

2014年3月30日   岡本全勝

読売新聞連載「被災者を考える」3月28日に、被災地での医師や看護師不足が解消しつつあることが、取り上げられていました。もともと不足気味であったところに、津波災害や原発事故で、医師や看護婦が少なくなりました。厚生労働省や県などの努力で、戻りつつあります。
記事では、南相馬市立病院が、紹介されています。常勤医が、発災直後に14人から4人にまで減りました。4月から、20人まで増えます。県外から、赴任してくださったのです。
看護師さんはまだまだですが、地元の看護学校卒業生が、地元での就職を決めてくれて、戻りつつあります。

復興支援、民間への期待

2014年3月29日   岡本全勝

今日は、JCN(東日本大震災支援全国ネットワーク)主催「第3回全体ミーティング - まだまだやれることがある - 」に行ってきました。JCNは、被災者や避難者の支援活動に携わるNPO、企業等が参加する全国規模の連絡組織です。
パネルディスカッションでは、NPOの方々の他に、金田晃一 さん(武田薬品CSR部シニアマネージャー)、阿部陽一郎さん(中央共同募金会企画広報部長)らと、これからの企業やNPOのを話してきました。私は、これらの方々にお礼を言うとともに、これからのお願いをする立場です。100人を超える参加者が、聞いてくださいました。武田薬品の大震災支援については、こちら
このページでいつも述べているように、復興は、行政だけではできません。企業、NPO、コミュニティなどさまざまな人の参加が必要です。復興が本格化し、現地で必要とされる支援も変わってきています。企業の皆さんには、「民間企業による支援の分類」を示し、NPOの方には「NPOが活用可能な政府の予算」をお示ししてきました。
また、「ソーシャルメディアマーケッティングラボ」に、「東日本大震災復興支援に見るCSR活動の今」が載っています。そこでは、ヤフー、セブン&アイ、富士フィルム、キリンビール、JTB、JALなど大手企業による復興支援がまとめられています。
・・持続的に支援するために「復興のために自社の本業で役に立てること何か」というように、本来の事業とリンクさせたCSR活動に取り組む企業が増えてきたように感じます・・藤沢烈さんに教えてもらいました。

被災地を「観光」の対象にする

2014年3月27日   岡本全勝

今日は、いわて復興ツーリズム推進協議会の「新しい学びの場としての被災地の可能性」報告会に、挨拶に行ってきました。
この事業は、復興庁が進めている「新しい東北」の先導モデル事業として採択したものの一つです。岩手県沿岸部に、人を呼び込もうという試みです。この地域はリアス式海岸で景観もすばらしく、観光地としては優れているのですが、いかんせん、遠いです。いつも書いているように、新幹線の駅から、バスで2時間以上かかって、山を越えなければなりません。また、日本人の観光には必須(?)の温泉なども恵まれていません。
ところが、このモデル事業では、震災を逆手にとって、被害と教訓を「学びの場」として、売り出そうとしています。モデル事業として何回かツアーを行いましたが、ターゲットを企業や自治体の研修に絞っています。実は、他の地域でも、新規採用職員研修に、被災地で語り部から体験談を聞いたりボランティア活動を組み込んでいる会社もあります。
また、報告会での講演に入っていますが、ハーバードビジネススクールがフィールドワーク(IXP イマージョン・エクスペリエンス・プログラム)に、被災地を組み込んでいます(日経新聞が2月17日の記事で取り上げています)。山崎繭加さん(ハーバード・ビジネス・スクール日本リサーチ・センター)による去年の紹介

被災地で活躍する応援職員

2014年3月25日   岡本全勝

朝日新聞3月25日の夕刊に、「被災地、多彩な人材。応援職員として活躍」が載っていました。
女川町復興推進課で働く海外青年協力隊OB、石巻市秘書広報課で働く大日本製薬からの出向職員、大船渡市へ相模原市から来た保健師さん。カラー写真付きで、仕事ぶりが紹介されています。
私たち役所が発表する「何人」といった無味乾燥な数字に比べ、このような「話」としての紹介は、わかりやすく印象に残ります。ぜひ、各マスコミでも取り上げていただきたいです。