4月13日から、春学期が始まります。シラバスは、既に提出してあります。講義の準備を始めました。
地方自治論Ⅰと公共政策論とも、昨年一度講義をしたので、それを基に改良を加えようと考えています。とはいえ、毎週2駒、14週間は結構つらいです。
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講義など
2018年春学期・公共政策論Ⅰ
2018年春学期・公共政策論Ⅰ―官邸、霞が関、被災地から見た政治と行政
(金曜日2限)「講義の記録」
現在日本の公共政策を、現場の実態から分析します。特に、政治と行政の役割の変化と、官・共・私による新しい公共を解説します。
講義は大きく分けて、3つの部分から構成します。
1は、東日本大震災対応での政府の役割と地域の公共。
2は、公共空間を支える、行政・企業・非営利活動。
3は、社会の変化と、政府の役割・行政手法の変化。
1 授業計画の説明。公共政策論とは
2 大震災から見た社会1-被災者支援
3 大震災から見た社会2-町をつくる
4 大震災から見た社会3-復興政策
5 社会は何でできているか1-街のにぎわいの3要素
6 社会は何でできているか2-NPOの役割
7 社会は何でできているか3-企業の社会貢献
8 社会は何でできているか4-社会的共通資本
9 社会は何でできているか5-二元論から三元論へ
10 公共政策の範囲と主体と手法
11 政府の役割1-社会と個人のリスクを引き受ける
12 政府の役割2-社会の変化と新しい課題
13 政府の役割3-役割と手法の変化
14 政府の役割4-これからの政治と行政
2018年春学期・地方自治論Ⅰ
2018年春学期・地方自治論Ⅰ―地方行政の仕組み(金曜日1限)
「講義の記録」
日本の統治機構は、中央政府において三権に分権されているとともに、地方自治によって国と地方とに分権されています。日本の政治と行政は、中央政府と地方政府によって担われています。
地方自治は、「民主主義の学校」とも呼ばれます。選挙を通じて代表を選び、税金を負担し、教育、清掃、上下水道などの行政サービスを受けます。
地域の暮らしを支えている地方自治が、どのような仕組みで成り立っているか、どのような機能を果たしているのかを学びます。
1 授業計画の説明
2 中央政府と地方政府1-地方自治の意味と機能
3 中央政府と地方政府2-主権の分割
4 中央政府と地方政府3-自治体の多様性
5 中央政府と地方政府4-国の仕事と自治体の仕事
6 中央政府と地方政府5-地方分権
7 自治体の仕組み1―市役所の仕事
8 自治体の仕組み2―市役所の仕組み
9 自治体の仕組み3―議会
10 自治体の仕組み4―条例
11 自治体の仕組み5―地方公務員
12 地域と住民1―住民の政治参加
13 地域と住民2―コミュニティ
14 地方行政の成果と課題
秋学期・地方自治論Ⅱ(自治体と地域の経営)は、役所の経営(特に地方財政)と、地域の経営(地域の課題と取り組み)を学びます。
慶應義塾大学、地方自治論Ⅱ期末試験講評
82人の答案の採点をしました。全体について講評を書いておきます。
問1と問2は、大半の学生が、基本的なことを理解して答えていました。もっとも、「自治体の歳入の概要と特徴と地方税の概要を述べよ」という問に対し、(問に例示した)語句を羅列し、(問に例示した)分類をするだけの答案が多かったです。それだけでは、「概要と特徴」を答えていません。
問3は、機能については大半の学生が記述していましたが、果たしてきた成果について書いている学生は多くはありませんでした。
それらをしっかり書いている答案にはAをつけました。
地方税を述べる際に、所得税や法人税を上げている学生がいました。これらは、国税です。
「3割自治」を述べる際に、現在の税収が収入の3割だという答案が多かったですが、授業で取り上げたように現在は4割近くになっています。もちろん、これは自治体総額での割合です。自治体間でばらつきが大きいことを、しっかり書いていた学生もいます。
地方交付税の機能と成果を問う問題に、地方財政平衡交付金制度(地方交付税制度の前身)を書いている学生が数人いました。(試験に持ち込みを許した)私が授業で配付した資料にも出てこない、かなり専門的な話です。何か間違った参考書を見たのでしょうか。
慶應義塾大学、地方自治論Ⅱ期末試験
今日は、慶應大学で地方自治論Ⅱの期末試験。82人が受験しました。
予告したとおり、自治体の収入や地方税について基礎的知識を問う問題と、財政調整制度の機能と成果を問う問題です。
私の授業に出ていたら、難しくない問題ばかりだと思います。
3問とも、記述式です。択一式にした方が採点が楽なのですが、大学である以上「書く能力」を育てたいと思い、記述式にしています。
さて、明日には答案が届く予定なので、採点に頑張りますわ。