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行政-国会

国会というところ2

Ⅱソフトウエア
1 「国会」はない?
(国会の長)
私たちは「国会」と呼びますが、よく見ると「国会」という「一つの組織体」はありません。あるのは、「衆議院」と「参議院」です。
憲法第41条は、「国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。」と定めています。でもその他の規定の主語は、「衆議院」「参議院」であって、「国会」という言葉がでてくるのはほとんどが「会期」としてです。
「三権の長」という言葉があります。行政権の長の内閣総理大臣と司法権の長の最高裁判所長官と・・。しかし、国会の長はいません。いるのは、衆議院議長と参議院議長です。それで、三権の長は、合計で4人です。
両院の議決があって、法律が成立するのです。もちろん、両院の議決が異なった場合の処理の仕方を、憲法は定めています。
(領土)
国会の建物の中も、衆議院と参議院に分かれています。早い話が、議事堂の真ん中で、「国境線」が引かれています。その線を境に、守衛さんの「領土」が分かれるのです。もちろん、守衛も「国会の守衛」はいません。衆議院の守衛と参議院の守衛がいるのです。
議事堂の正面に、玄関が3つあります。衆議院議員は衆議院の玄関(向かって左)から入り、参議院議員は参議院の玄関(向かって右)から入ります。真ん中の玄関は、天皇陛下が使われます。外国からのお客さんや当選後の新人議員も。正面玄関は、その他の時は、国会開会中でも閉まっています。
電話も、国会の代表電話はありません。衆議院(3581-5111)と参議院(3581-3111)の代表電話があるのです。ホームページも別々ですよね。
中央玄関以外にも、「国会として一つ」のものもあります。国会図書館裁判官弾劾裁判所などです。これらは、それぞれの院には置かれていません。
2 会議
(1)国会は会議の集まり
国会は、議員が集まって議論をし、結論を出す、あるいは出さないところです。ソフトウエアに着目すると、国会は会議の集まりです。ハードウエアでは、会議室の集まりになります。
この場合も、「国会の本会議」はありません。衆議院・参議院それぞれの本会議や委員会があり、両院が集まって開かれる(特別な)会議があるのです。
(2)両院が集まる会議
①開会式
会議とは言えませんが、陛下をお迎えして開かれる「開会式」は、両院の議員が参議院の本会議場に集まって行われます。それで、参議院の本会議場は、参議院議員の定数以上の席があります。参議院本会議がテレビ中継されると、空席が目立ちますが、そもそも空席でなく余裕があるのです。
②両院協議会
両院の議決が異なった場合の協議機関(憲法第59条ほか)。
③国家基本政策委員会(合同審査会)
両院に置かれる委員会の一つで、いわゆる党首討論です。委員会としてはそれぞれの院に置かれていますが、総理を呼んで質疑をする際は、両院の合同で(合同審査会で)開かれます。場所と委員長は交代ばんこのようです。野党の党首は、衆議院議員か参議院議員のいずれかでしょうから、それぞれの院で開くと、「変になる」でしょうね。
3 国会を支える機能
国会は、衆議院と参議院において、議院が議論をするところです。Ⅰハードウエアの記述でも出てきましたが、それを支える組織として、「各院の事務局」と「各党の事務局」があります。そこに、内閣がかかわってきます。
4 政党
5 議会事務局
6 内閣
(内閣との関係)
国会での審議の多くは、内閣が提出する法案・予算・条約などです。この他にも、白書などの報告・国会の同意が必要な人事や案件・一般的な行政に関する質疑など、内閣を呼んで行う質疑がたくさんあります。今国会の例だと、鳥インフルエンザ対策の質疑・イラク支援のための自衛隊派遣の承認などです。
地方財政でいえば、地方交付税法改正は法案ですが、これとあわせて地方財政計画を国会に提出します。これは議決対象ではありませんが、翌年度の交付税総額や地方財政の見通しを議論するために提出します(地方交付税法に定められています)。
(内閣の出番)
そこで、どうしても内閣の「出番」(内閣が呼ばれること)が多くなります。国会議員と国会職員だけでは、国会は動かないのです。また、内閣の方も、提出した法案などがスムースに成立することが必要なので、内閣からの働きかけも重要になります。
内閣全体としては「内閣総務官室」が、各省では「官房総務課」と「政府控室」(これは総務課の中の組織です)がその担当になります。

国会というところ

国会がどういうところかは、社会の教科書や憲法の教科書で習われたでしょう。また、両院のHPにも、詳しく載っています。
ここでは、私の目で見た国会を紹介します。本に書いてある制度論でなく、全体像をつかむためのものです。例によって、大胆な割り切りで説明します。正確な「公式」の勉強は、それぞれのHPを見て下さい。衆議院のHP 参議院のHP
法律ができるまでの過程は、「法律ができるまで」に解説してあります。
Ⅰ建物(ハードウエア)関係
に分けてお話しします。この分け方って、なかなか工夫してあるでしょう。
Ⅰハードウエア
1 議事堂
国会というと、あの議事堂を思い浮かべます。でも、それだけではありません。あれは本館で、同じ敷地に「分館」「別館」が建っています。道路を隔てて、敷地外にも「第2別館」があります。
本館の中はどうなっているか。まず、向かって左側が衆議院、右側が参議院です。
(1)会議室のかたまり
で、何があるかというと、会議室があるだけ。議事堂は、会議室の集合体です。国会とは議論をする場所だからです。議員が「執務」をしているわけではありません。それぞれ、本会議場やいくつもの委員会室があります。委員会室はそれだけでは足らないので、衆参それぞれ分館にもいくつかあります。
国会開会中は、国会議員、官僚、報道記者の行き来が激しいですが、閉会中は静まり返っています。見学の生徒さん達を除いては。
(2)各党の控え室
本館の他の部屋は、各会派に割り当てられ、各党が使っています。部屋の入り口には「××党国会対策委員会」「××党政策審議会」などと看板が掛かっています。部屋は、各党の議席数に比例して配分されるとのことです。選挙で議席を減らすと、再配分されるそうです。
(3)国会事務局
その他、両院の議長の部屋や事務局が入っています。速記をする記録部や議事進行を支える委員部などです。これらは、本館だけでなく別館、分館などにも入っています。
(4)その他
報道(記者クラブ)も入っています。国会担当の記者のためには、敷地の南側に道路を隔てて「国会記者会館」があります。
議事堂内には、食堂もいくつかあります。国会図書館の分室もあります。なんと、内科・皮膚科・眼科・耳鼻咽喉科もあります。
2 国会の中の内閣
(1)閣議室
一般の方には意外でしょうが、国会議事堂の中に、内閣の部屋があります。本館中央奥に、閣議室・内閣総務官室・秘書官室があります。
これらは「本物」が総理官邸にありますが、国会開会中は、閣議が国会内の「閣議室」で開かれるのです。
(2)各省の連絡室
また、参議院の別館の中に、各省の「政府控室」があります。国会側から見ると「政府(総務省)の控室」、総務省の方から見ると「総務課国会連絡室」になります。
国会開会中に大臣が準備をするほか、職員がいて国会の事務局との連絡や議員との連絡に当たっています。総務省の場合は、約10人職員が常駐し、議員からの質問取りや各党・委員会の進行状況を取材し報告してくれます。
「連絡室」はまた、国会開会中の私の「執務室」になります。霞ヶ関の本省からその都度出かけていては大変なので、ここから院内や議員会館へ出かけます。
(3)三権分立
ちなみに、国会の敷地内は国会が管理しています。これは何を意味しているかというと、敷地の中は、内閣の管理にある警察ではなく、国会(両院)の守衛が警備をしています。法律としては、国会法第114条が「国会の会期中・・・内部警察の権は・・・議長が、これを行う」と定めています。三権分立の一つの表れです。
3 別館等
議事堂のところでも述べましたが、本館だけでは足らないので、別館や分館が敷地の内外に建てられています。国会事務局(と職員)の多くは、ここに入っています。
また、敷地の北側に道路を挟んで、国会図書館もあります。ここには、日本で出版されたすべての本が、納められることになっています。私の本も収納されています。雑誌の論文も検索できます。
4 議員会館
議事堂の裏手(西側)に道路を隔てて、3棟の議員会館(7階建)が建っています。南から、衆議院第1議員会館、衆議院第2議員会館、参議院議員会館です。
全議員は、ここにそれぞれ個室を与えられています。議員の国会での準備室・執務室です。議員のほか、秘書がいます。意外と狭いです。一部の議員は、この他に近くの民間ビルに個人の事務所を持っています。
各省の役人が、個別に議員に説明に行くのは、あるいは呼ばれるのは、たいていこの議員会館の部屋です。すなわち、私の「主たる職場」の一つです。私のような役人だけでなく、いろんな説明や陳情やら・・とおぼしき企業の人・地方議員・マスコミなどなどで、しょっちゅうごった返しています。外国の大使館員らしき人も見かけます。
建物には、議員の個室だけでなく、国会事務局の一部、政党の一部(政策審議室など)も入っています、食堂も充実し、売店もあります。
5 院内に入る
(見学)
議員会館は、誰でも受付で手続をすると、要件のある議員の部屋に入ることができます。逆に言うと、それ以外のところには行けないということです。本館は、衆参それぞれに「見学コース」があるので、それを利用すると入れます。
(国会通行証)
政府の役人は、各省に割り当てられた「国会通行証とバッジ」と「身分証明証」を見せることで、入ることができます。一定以上のポストですと、写真入りの通行証が交付されます。これで、議事堂や分館(国会敷地内)にも、入ることができます。
国会議員もあのバッジがないと、議事堂(敷地内)には入れないそうです。国会職員・議員秘書・政党職員・マスコミも、それぞれ形や色の違ったバッジを支給・貸与されます。
(秘密の地下道)
議事堂と分館・別館、さらには議員会館は、地下道でつながっています。議事堂裏の道路の地下に、トンネルがあるのです。雨の日は楽チンです。もちろんバッジがないと通ることはできません。
6議員宿舎
地方の議員のために、議員宿舎(議員のアパート)がいくつかあります。九段、赤坂、高輪などにです。

法律ができるまで13

今日は、衆議院総務委員会で、総務省所管独立行政法人2つの改正法の採決、引き続いてNHK予算の審議採決が行われました。NHK予算の審議は、NHKの幹部を呼んでの審議です。その模様は、録画で放送されます。
総務委員会は、3月末までに成立させたい日切れ法案を6つ抱えていて、その日程調整が大変です。まず、予算委員会や本会議にへの大臣出席が、優先されます。その次に、衆議院と参議院で大臣の出席の時間を調整しなければなりません。政府としては、ひたすら国会にお願いするしかないのですが。(3月17日)

20日は、国会は「休戦」でした。今日は、参議院総務委員会で、予算の委嘱審査が行われました。これは参議院独自の制度です。一方、衆議院では、予算の分科会というのが行われます。今日は、本会議で義務教育国庫負担法趣旨説明質疑もありました。明日も、衆議院総務委員会で公務員災害補償法の質疑、本会議で行政改革推進法の質疑、参議院総務委員会で総務省所管独立行政法人法の質疑、予算委員会で一般質問と、目白押しです。(3月22日)

23日は、衆議院総務委員会で公務員災害補償法の質疑、本会議で行政改革推進法の質疑、参議院総務委員会で総務省所管独立行政法人法の質疑、予算委員会で一般質問が行われました。24日は、衆議院本会議で公務員災害補償法が可決されました。これで3月末までの日切れ法案は、衆議院を通過しました。来週に、参議院を通過できるように、お願いしています。(3月25日)
27日は、参議院予算委員会で予算を可決、総務委員会で地方税法・交付税法を可決、そしてそれぞれ本会議で成立しました。あと残っている日切れは、公務災害補償法とNHK予算です。28日から、順次審議していただく予定です。(3月27日)

今日29日は、参議院総務委員会で、公務災害補償法が審議採決されました。明日は総務委員会で、NHK予算が審議される予定です。その模様は、夜11時からNHKで録画(編集なし)で放送されます。国会審議がどのようなものか、関心のある方はご覧ください。深夜ですし、全てをご覧になると早朝までかかるので、録画されるのが良いですかね。でも、予算委員会以外でそのまま放映されることって、そうないですから、勉強になると思います。
先日、書くのを忘れましたが、27日に国の予算と一緒に、地方税法・地方交付税法・所得税法改正が成立しました。これで、三位一体改革は、ほぼ法制的に出そろいました。いくつか補助金関係法律が、まだですが。19年度の税源移譲も含めて、制度は準備できました。
一つの区切りがつきました。新聞や関係者はあまり書きませんが、私は大きな区切りだと思います。昔の私の田舎の飛鳥なら、赤飯を炊いて、まんじゅうを配るほどのことですがね。(3月29日)

今日31日に、参議院本会議で公務災害補償法とNHK予算が、可決されました。これで、日切れ法案は、7本全て成立しました。短い期間に、また予算委員会が開かれている間に、これだけの法案を通すことは大変なことなんですよ。関係者のご理解のおかげです。ありがとうございました。残る法案は、9本です。(3月31日)

国会は、衆議院特別委員会で、行政改革関連法案の審議が始まりました。今日は全大臣出席、NHKテレビ入りでした。(4月3日)
6日は、参議院総務委員会で消防組織法改正のお経、衆議院総務委員会で電気通信基盤法改正のお経を読みました。行政改革特別委員会が続いているので、お昼休みにです。(4月6日)
今日は、衆議院行革特別委員会と本会議の合間を縫って、参議院総務委員会で「消防組織法改正」を審議採決してもらいました。消防の広域化を進めるものです。明日は、衆議院総務委員会で「電気通信基盤法延長」を審議していただく予定です。(4月11日)

昨日は、衆議院総務委員会で「電気通信基盤法延長」を審議採決してもらいました。今日は、参議院本会議で、住民基本台帳法の改正が審議されました。閲覧制度を悪用する人がいるので、それを防止するための改正です。このいきさつと意味については、【社会の変化と行政】に書いたとおりです。(4月14日)

今日は、参議院総務委員会で、留学費用償還法が審議採決されました。(4月18日)
衆議院の特別委員会で、行革推進法案が可決されました。明日の本会議で、衆議院を通過する予定です。
明日は、参議院総務委員会では、住民基本台帳法改正のお経読みをした後、現地視察として三鷹市役所を訪問します。また、衆議院では、総務委員会で電子署名認証法改正が審議され、政治倫理と選挙特別委員会で公職選挙法改正のお経を読みます。後者は、去年秋に最高裁判所で違憲判決が出た在外投票についての改正です。法案の概要は、総務省HPをご覧ください。(4月19日)

21日には、衆議院政治倫理と選挙特別委員会で、公職選挙法改正(去年秋に最高裁判所で違憲判決が出た在外投票についての改正)が審議採決されました。(4月22日)
今日は、参議院本会議で行政改革推進法の審議があり、その後、決算委員会と行政監視員会の審議がありました。大臣と副大臣とに手分けして、答弁していただきました。(4月24日)

今日は、衆議院総務委員会(地方自治法改正審議)・決算委員会、参議院総務委員会(住民基本台帳法改正審議)が開かれました。衆議院本会議では、電子認証法改正と公選法改正が可決されました。これだけ審議があって、自治行政局は大変です。もっとも、総務課は毎日、全部局の日程調整、質問取り・割り振り、大臣・副大臣・政務官・局長の出席割り振りを調整しています。これだけの法案と幅広い審議を抱えているのは、全省庁の中で、総務省が一番だと思います。(4月25日)

今日は、参議院特別委員会で、行革推進法が審議に入りました。全大臣出席、NHKの中継付きでした。(4月26日)
今日は、参議院総務委員会で、住民基本台帳法改正が審議可決されました。明日の本会議で、採決される予定です。(4月27日)
今日は、衆議院総務委員会で、地方自治法改正が審議採決されました。収入役廃止やクレジットカードで市役所への支払いができるようにするものです。参議院総務委員会では、電気通信基盤法のお経を読みました。(5月9日)
今日は、参議院総務委員会で電気通信基盤法の質疑採決、衆議院総務委員会で地方公務員共済法の質疑採決がありました。国会の会期も、あと1か月余りです。明日は、参議院本会議で、地方自治法の趣旨説明と質疑があります。(5月16日)
今日は、参議院総務委員会で、公的個人認証法が審議採決されました。衆議院総務委員会は、昨日の医療法の強行採決のあおりで、開かれませんでした。18日の日経新聞夕刊「永田町インサイド」は、「あの法案はいま」として、日の目を見ない法案と、法律が成立するまでの過程を解説していました。(5月18日)

今日、行革推進法が参議院特別委員会で可決されました。衆議院総務委員会は、地方行財政について参考人質疑が行われました。大臣が一日中特別委員会に出席でしたので、他の委員会では大臣を呼んでの法案質疑ができませんでした。(5月25日)
今日は、衆議院総務委員会で官民交流法改正の審議採決、参議院総務委員会で地方自治法改正の審議採決が行われました。(5月30日)
今日は、衆議院総務委員会で消防組織法改正が審議可決されました。(6月1日)
今日は、参議院特別委員会で公職選挙法改正が審議可決されました。これで残る総務省提出法案は、衆議院で2本、参議院で2本です。(6月2日)
今日は、衆議院総務委員会で留学費用返還法が、参議院総務委員会では地方公務員共済法改正が、それぞれ審議採決されました。これで、総務省提出法案は、あと1本ずつです。明日は、衆議院総務委員会が、住民基本台帳法改正に関して、熱海市を視察に行きます。(6月6日)
今日は、衆議院総務委員会で、住民基本台帳法改正が審議可決されました。明日は、参考人質疑とNHK決算が審議されます。(6月8日)

今日、参議院総務委員会で、官民交流法改正が審議可決されました。これで、総務省提出法案はすべて審議が終了しました。明日の本会議で成立する見込みです。明日は、衆議院総務委員会で一般質疑、あさっては参議院総務委員会でNHK決算審議がある予定です。(6月13日)
今朝は8時30分から、参議院総務委員会でNHK決算審議が行われました。衆議院総務委員会は閉会中審査の手続などを行い、これで総務省関係の委員会審議は終了です。(6月15日)

(国会終了)
今日、参議院と衆議院で本会議が開かれ、閉会の手続(閉会中の審査手続など)が行われました。会期は18日までありますが、これで事実上の閉会です。総務省は、提出した15法案とNHK予算などそのほか審査案件のすべてを、処理してもらいました。関係の議員のおかげです。
今日は一日かかって、その先生方にお礼の挨拶に回りました。人数が多いので、結構大変です。議事堂本館や議員会館でお会いするのですが、「まあ、座っていけや」「お茶を飲んでいけ」「今回は・・」「交付税は・・」などなど。ご挨拶だけ、とはいかないのです。うーん、何杯お茶とコーヒーをいただいたか。
夕方、職場でささやかな打ち上げをしました。国会中は徹夜も多く、職員には大変な苦労をさせています。これが150日間続くのです。今朝も、質問趣意書の割り振りで徹夜した職員もいて、打ち上げの途中で「轟沈」(いびきをかいて爆睡)がでました。本当に申し訳ないです。
(変則的勤務時間の職場)
質問通告が遅かったりして、人数を増やしても解決できない、私の側では解決できない部分もあるのです。質問割り振り(どの課が答弁を書くかもめる)でムダな時間を費やすことは、かなり減りました。
割り振りが決まらない質問は、私が書くことにしています。総務課の所掌事務でないことも書くので、岡本課長が勝手なことをすると「困ります」と苦言を呈する部下もいます。が、誰でも書けるような答弁なら早く書いて、職員を一時間でも早く帰宅させてやりたいのです。私は、間違っていないと思うのですが。「次の課長はどうするのですか」との質問があるので、「当分の間、私が総務課長を続けるのだ」と宣言しています(笑い)。
閉会中の審査もありますが、次の国会は9月末からでしょう。明日から、職員にはゆっくりと休みを取ってもらいます。「明日から2日間休むぞ」と宣言した職員もいました(今日は金曜日。笑えない笑いです)。(6月16日)

20日の夜には、各省国会担当者打ち上げ会が開かれました。総理も出席され、ねぎらいの言葉をいただきました。担当者たちは、国会の延長がないことがうれしいです。(2006年6月21日)

法律ができるまで12

(2006年)
国会が、20日から開かれることが決まりました。総務省は17年度の補正交付税法案、18年度の地方税改正法案・地方交付税法案など、今回も多くの法案を予定しています。総務課長は、早速、国会議員への「提出法案」説明に走っています。国会開会まであと9日、通常国会閉会まであと159日です。
今日は、その途中で、ある国会議員から「ホームページ見てるよ。わかりやすくていいね」と、お褒めの言葉をいただきました。うれしいですね。(1月11日)
(国会開会)
今日、第164国会が開会しました。6月18日までの150日間です。総務省は直ちに、「17年度交付税総額特例法」を提出しました。私は、午後、記者クラブで恒例の「提出法案説明」をしました。(1月20日)
今日、衆議院総務委員会で、「17年度地方交付税総額特例法」が審議されました。採決は、30日になります。第164国会が始まって1週間です。すでにいくつかのトラブルやこれまでにない事態が発生し、「総務課長の仕事」をしています。
(3つの「お」)
3年目に入っても、あまり進歩がありません。でも、少々のことには驚かなくなります。世の中には、こんな仕事もあるのですね。基本はたった3つです。「お願い」「お詫び」「お礼」。でも、これって大学では習ってこなかったことなんです。
(3回転)
何人もの人が、「岡本さん、何回目の国会ですか」と聞いてくださいます。「3回目です」と答えると、「まだ3回転か。安藤美姫ちゃんは3回転半だから、まだまだだね」とのこと。うーん、ジャンプだと3回転(実際は2回転とちょっと)では、採点対象外ですか。(1月27日)
と書いたら、早速職員から投書が来ました。「特別国会と臨時国会を入れると6回転目ですよ」。そういう数え方もあるね。(1月28日)
今日、予定では、衆議院予算委員会の採決後、総務委員会で補正交付税法を採決し、本会議で採決する予定でした。しかし、予算委員会での農水大臣の答弁を巡って、予算委員会が何度か休憩になりました。
新聞にも載っているように、アメリカ牛肉輸入再開に際しては、係官をアメリカに派遣すると、閣議決定に書かれていたにもかかわらず、それをしていなかったと、農水大臣が答えたからです。この閣議決定は、国会議員からの質問主意書に対する答弁書です。予算委員会は12時前までかかって採決しましたが、総務委員会は31日に採決が持ち越されました。(1月30日)
今日、衆議院総務委員会と本会議で補正交付税法が可決され、参議院に送られました。(1月31日)
補正交付税法案は、今日、参議院総務委員会で質疑の後、採決され、本会議で可決されました。国会での審議は、来週から衆議院予算委員会に舞台を移します。総務省は、18年度の地方財政計画・交付税法・地方税法などの与党審査を終え、7日に閣議決定して国会に提出する予定です。次は、総務委員会で大臣の所信と質疑、本会議で交付税法の質疑を急ぎます。(2月3日)
9日のお昼に、予算委員会の合間を縫って、衆議院総務委員会で大臣所信を読みました。総務省のHPに載せてあるので、関心のある方はお読みください。総務省の現在の課題が、簡潔に整理されてます(自画自賛ですかね)。質疑は来週になります。(2月10日)
明日14日に予定されていた総務委員会での所信に対する質疑は、延期になりました。議院運営委員会がもめた余波のようです。予算委員会では、引き続き審議が行われています。(2月13日)
今日16日は、衆議院総務委員会で、大臣所信に対する質疑が行われました。予算委員会が開かれているので、大臣が予算委員会に呼ばれない時間にです。続きは、21日に行われる予定です。明日17日には、衆議院本会議で、地方財政計画・地方税法改正案・地方交付税法改正案について、趣旨説明質疑が行われます。(2月16日)
今日、衆議院総務委員会で、大臣所信に対する質疑(その2)を行いました。予算委員会の合間を縫ってです。23日には、地方財政計画・地方税法・地方交付税法の提案理由を読み、24日から質疑することが決まりました。(2月21日)
今日は、衆議院総務委員会で、地方財政計画・地方税法・地方交付税法の質疑が行われました。金曜日は定例日ではなく予備日なのですが、期限が迫っていること、予算委員会は公聴会で大臣が出席しなくて良いので、質疑が行われました。質疑時間は、4.5時間です。大臣答弁は、通告だけで77問でした。三位一体改革、分権、地方交付税改革など多岐にわたる質問が出ました。
今日は金曜日なので閣議もあり、大臣答弁レクは早朝からでした。で、荒川選手の金メダルは、みんなで国会控え室で見ました。残りの質疑は、来週に行われます。(2月24日)
今日は、衆議院総務委員会で、地方財政計画・地方税法・地方交付税法の質疑その2が行われました。明日は、その3と予算委員会分科会、さらには本会議での質疑が予定されています。(2月27日)
28日に地方交付税法などの質疑が終局し、2日に委員会・本会議で採決される予定です。1日は、予算委員会分科会2日目が行われました。(3月1日)
今日、衆議院本会議で、予算とともに交付税法・地方税法が可決されました。また、総務委員会では、総務省所管の独立行政法人2つの改正法案の提案理由説明をしました。年度末までに可決する必要がある「日切れ法案」です。このほかにあと2件あります。明日は、参議院で決算委員会が開かれ、月曜日からは予算委員会です。(3月2日)
今日9日のお昼に、参議院予算委員会の合間を縫って、総務委員会で大臣所信を読みました。質疑は来週になります。明日10日は、参議院本会議で交付税法などが質疑されます。その後、これらも総務委員会にかかります。
一方、衆議院総務委員会では、放送通信に関して参考人質疑が行われます(大臣出席はないので同時に開催できます)。そして、来週は時間がとれれば、独立行政法人一部改正法、NHK予算などの審議を行います。新年度までに成立させるために、日程調整が大変です。与野党の理事さんが汗をかいてくださいます。(3月9日)
3月10日が、政府からの法案提出の締め切り日でした。通常国会では、与党と政府で法案提出の期限を決める慣例になっています。今年の場合は、予算関連法案は2月10日、その他の法案は3月10日でした。それに間に合うように、各省は法制局審査や与党審査を急ぎます。もちろん、補正予算関連法案のように、それより早く開会日に提出したものもあります。また、事情によりこの締め切りを越えて提出される法案もあります。
総務省では、予定していた法案をすべて提出し、また検討中だった法案も1本追加して提出しました。(3月11日)
今日は、参議院総務委員会で大臣所信に対する質疑と地方財政計画・地方税法・交付税法の趣旨説明がありました。質疑はあさってになります。あすは、参議院で予算委員会、その合間を縫って衆議院総務委員会で独立行政法人2法の質疑があります。(3月14日)
今日は、参議院総務委員会で、地方財政計画・地方税法・交付税法の質疑がありました。今回の三位一体改革、税制改革についてなので、盛りだくさんの質疑でした。採決は、予算と同時(27日予定)になります。今日も、途中で衆議院本会議質疑(街作り法)に大臣が呼ばれ、綱渡りの日程でした。明日は、衆議院総務委員会でNHK予算の審議、参議院では引き続き予算委員会が開かれます。閣議のある日なので、朝の日程が大変です。
昨日は、参議院予算委員会理事懇談会に呼ばれ、説明をする機会がありました。先週の委員会で、大臣答弁が十分でないとのことで、「後刻理事会で協議します」となった案件がありました。その説明に呼ばれたのです。「分かる職員が説明せよ」ということで、私が行きました。
後で聞くと、普通、理事が着かれる丸テーブルに、課長が座ることはないとのことです。私の説明で、ご納得いただき、一件落着となりました。いろんな経験をさせてもらいます。はい。(3月16日)

法律ができるまで11

(予算を審議しない予算委員会)
今日から、衆議院予算委員会で質疑が始まりました。初日は全大臣出席、NHKテレビで放送が慣例です。10月3日も衆議院で2日目があり、4日から参議院で予算委員会が開かれます。もっとも、予算委員会と名が付いていますが、予算を審議するわけではありません。そもそも、今国会には予算案が出てません。
実際には、「国政一般」を質疑しています。かつては外交問題や「爆弾質問」と呼ばれた質問が出たのも、予算委員会でです。前にも一度書きましたが、名称を変えた方が良いですね。「予算が政治と行政の全てだ」という観念がはびこっていた時代の遺物です。(9月30日)
3日は、衆議院予算委員会で一般質疑が行われました。4日は、参議院予算委員会が総理出席で開かれました。その合間を縫って、昼に衆議院総務委員会が開かれました。(10月4日)
6日は、朝から衆議院総務委員会が開かれ、麻生大臣が所信的な発言をしました。総務省の当面の課題が、コンパクトに整理されています。ご覧下さい。その日の内にホームページに載るとは、いいですね。でも、縦書きの文章をそのまま横書きで載せたから、数字が読みにくいよ、西室君。
委員会では、その後、一般質疑がされました。午後には、衆議院本会議で郵政民営化法の質疑が行われました。(10月6日)
昨日指摘した大臣の所信的な発言は、漢数字がアラビア数字に修正され、読みやすくなりました。素早い対応ありがとう、西室君(10月7日)
今日は、衆議院郵政特委で採決が行われたあと、本会議で郵政民営化法案が可決されました。明日からは、参議院です。
今日開かれた衆議院の総務委員会理事懇談会では、13日お昼に電波法改正の提案理由を読むことが、参議院総務委員会理事懇談会では、13日お昼に郵便法(切手偽造重罰)改正の提案理由と大臣の所信的挨拶、人事院報告を行うことが決まりました。13日は一日参議院郵政特委が開かれ、麻生大臣はそちらに出席するので、昼休みに総務委員会を開くのです。いよいよ、総務省提案の法案が審議されます。(10月11日)
今日は参議院郵政特別委員会が開かれました。首相出席、NHKテレビ入りです。昼には、まず衆議院総務委員会で電波法のお経読み、続いて参議院総務委員会で、郵便法(切手偽造重罰)改正のお経と大臣の所信的挨拶、人事院報告を行いました。両委員会と理事会が引き続いて開かれたので、大臣や私たちは国会の敷地内を車で移動です。私はその後昼食を食べることができました。大臣は13時から、引き続き郵政特委に出席です。(10月13日)
今日は、参議院で郵政民営化法が可決成立しました。詳しくは新聞をお読み下さい。政治の常として、すでにみんなの関心は次に移っています。それは、郵政にあっては新会社の社長が誰になるか、政策としては次の課題は何か(三位一体は織り込み済み)、政局としては新内閣の顔ぶれでしょう。(10月14日)
今日は、午前中は参議院総務委員会で郵便法改正と一般質疑、午後は衆議院総務委員会で電波法改正案の審議でした。午前の審議は12時40分過ぎまで食い込み、午後の審議は7時前までかかりました。(10月18日)
今日は、午前中に参議院総務委員会でNHK質疑、午後は衆議院総務委員会で給与法改正案質疑がありました。(10月20日)
今日は、参議院本会議で電波法の質疑、衆議院総務委員会でNHKの質疑がありました。後者は、夜に録画が放送されます。(10月21日)
25日は、衆議院総務委員会で郵便法改正が質疑採決され、参議院総務委員会では電波法改正が質疑採決されました。(10月25日)
27日には、参議院総務委員会で、給与法改正が質疑採決されました。委員会室の横での、議員さんとの会話です。
全:順調に審議していただき、ありがとうございます。
議:ほんとに喜んでるの(笑いながら)。これで、君たちの給与も、それを反映して僕らの歳費も下がるんだよな。
全:はい・・・。(10月27日)
28日に、参議院本会議で給与法改正が、衆議院本会議で郵便法改正が成立しました。また、衆議院総務委員会で、独立行政法人情報通信研究機構改正法案と電子署名改正法案が継続審議と決定されました。これで、総務省提出法案は5本が成立、2本が継続です。そのほか、NHK決算が3年分審査されました。短期間に、たくさんの法律を改正することができました。継続になった法案は、次の国会で審議していただきます。
会期は1日までですが、総務省にとって実質審議は今日で終了です。もっとも、31日には、内閣改造が予定されています。大臣や副大臣・大臣政務官の交代で、忙しくなります。がんばろう、総務課のみんな。(10月28日)
第163特別国会が閉会しました。特別国会といっても、臨時国会並みの期間で、特に総務省関係では、多くの法案を審議していただきました。夏の総選挙を挟んで、通常国会からあわせて約10ヶ月の長丁場でした。1年間、国会をやっていたという感じです。
今日は、官房長と一緒に、お世話になった先生方に、お礼の挨拶に行ってきました。先生方も入閣や委員長就任という「人事異動」があり、その挨拶もしてきました。
夜は、国会担当職員と、ささやかな打ち上げをしました。今年もいろいろアクシデントはありましたが、大きな事故もなく、無事仕事を終えることができました。ありがとう、みんな。(11月1日)
今日、自民党の部会長などの人事が内定しました。法律案などは、与党の事前審査を受ける慣例になっています。その際は、政策審議会(および総務会)で了解を得ますが、その下部機関として、ほぼ各省ごとに担当する部会があります。総務省の場合は、総務部会になります。部会長の他、2人の専任部会長、部会長代理がその役職者になります。もちろん、総務課長は、直ちにご挨拶と、簡単な説明に行ってきました。(11月9日)