今日、復興推進委員会(有識者会議)を開きました。委員会では、「新しい東北」を議論してもらっています。
提出した資料のうち、資料2-1が、「新しい東北」の取り組み全体像です。ご覧のように、「先導モデル事業」「人材プラットフォーム」「投資促進のプラットフォーム」「官民連携協議会」の4つから構成されています。
資料2-2が、そのうちの「先導モデル」のそれぞれの概要です。66もあるので、もう少し読みやすく、検索しやすいように工夫しましょう。
カテゴリーアーカイブ:災害復興
全町避難の町長
1月22日の朝日新聞オピニオン欄に、福島県大熊町の渡辺利綱町長のインタビューが載っていました。
大熊町は、第一原発が立地し、約1万1千人の全町民が避難しています。町役場は、遠く離れた会津若松市内に移転しています。町内の中心部は、帰還困難区域と居住制限区域になっています(この資料のp19)。また、中間貯蔵施設の受け入れも、お願いしています。
・・地域の復興に30年はかかるでしょう。「もう3年たった」ではなく「まだ3年」です。日本人の平均寿命の80年からすれば短いスパンですよ。それでも昨年は株価の上昇や東京五輪招致の成功で世の中が沸き立っていたので、社会から置き去りにされているような焦燥感がありました。午前2時、3時に目が覚める日もあります。
事故直後に大熊町は40キロほど離れた田村市に避難させてもらい、体育館に寝泊まりしていました。子どもの避難先を決める臨時町議会を駐車場のバスの中で開きました。ある晩、夢の中にも事故の光景が出てきてね。パッと目が覚めて「悪い夢を見ちゃった。夢でよかった」と思ったら、横を見ると町議会議長が寝ていて、現実に引き戻されました。今でも悪い夢が続いているんじゃないか。そう思うときがあります・・
町長の苦悩を知ってもらうために、ぜひ、全文をお読みください。
施政方針演説
今日1月24日、国会が開会され、総理の施政方針演説がありました。復興については2番目の項目、1は「はじめに」ですから、実際には第一番目の項目「創造と可能性の地・東北」として取り上げられました。
・・「創造と可能性の地」。2020年には、新たな東北の姿を、世界に向けて発信しましょう。
福島沖で運転を始めた浮体式洋上風力発電。宮城の大規模ハウスで栽培された甘いイチゴ。震災で多くが失われた東北を、世界最先端の新しい技術が芽吹く「先駆けの地」としてまいります。
3月末までに、岩手と宮城でがれきの処理が終了します。作付けを再開した水田、水揚げに湧く漁港、家族の笑顔であふれる公営住宅。
1年半前、見通しすらなかった高台移転や災害公営住宅の建設は、6割を超える事業がスタートしました。来年3月までに、200地区に及ぶ高台移転と1万戸を超える住宅の工事が完了する見込みです。やれば、できる。「住まいの復興工程表」を着実に実行し、一日も早い住まいの再建を進めてまいります。
福島の皆さんにも一日も早く故郷に戻っていただきたい。除染や健康不安対策の強化に加え、使い勝手のよい交付金を新たに創設し、産業や生活インフラの再生を後押しします。新しい場所で生活を始める皆さんにも、十分な賠償を行い、コミュニティを支える拠点の整備を支援してまいります。
東京電力福島第一原発の廃炉・汚染水対策について万全を期すため、東京電力任せとすることなく、国も前面に立って、予防的・重層的な対策を進めてまいります。
力強いアーチ姿の永代橋。関東大震災から3年後、海外の最新工法を採り入れて建設されました。コストがかさむなどの反対を押し切って導入された、当時最先端の技術は、その後全国に広まり、日本の橋梁技術を大きく発展させました。
まもなく3度目の3月11日を迎えます。復興は、新たなものを創り出し、新たな可能性に挑戦するチャンスでもあります。日本ならできるはず。その確固たる自信を持って、「新たな創造と可能性の地」としての東北を、皆さん、共に創り上げようではありませんか・・
官民連携推進協議会
「新しい東北」官民連携推進協議会のホームページを作りました。被災地では、行政機関だけでなく、企業、大学、NPOも、復興に向けた取組をしています。この協議会は、これらの方々と情報を共有・交換し、関係者の連携を進めようとするものです。
ホームページには、会員によるさまざまな支援(資金助成、経営相談、起業支援、販路開拓支援、職員研修など)や、被災地での取り組み事例(事業支援、新しい試みなど)を紹介しています。
復興に際して、官だけでなく、民間が取り組んでいることをどう活用するか。何処にどのような取り組みや支援があるのか、それを取りまとめてお知らせすること。復旧だけでなく、それを超えた新しい挑戦に取り組むこと。これらを、インターネットという新しい道具を使って、情報提供と情報交換をしようとするものです。新しい行政の形だと、考えています。ご関心ある方は、ご覧ください。
新しい住宅の形
「「新しい東北」住まいのこだわり設計事例集」を、復興庁のホームページで公開しました。これは、将来を見据え地域の課題を解決する工夫をした設計事例です。
例えば、岩手県大槌町の大ケ口地区公営住宅です。絵を見ていただくとわかるように、各家の南側に縁側を設置し、住民が自然と出会うようにしてあります。団地の入り口には、集会所と広場を配置してあります。既に完成しています。機会があれば、ぜひご覧ください。類例は、仮設住宅(例えば釜石市平田地区)でも、作りました。
これは、「新しい東北」で取り組んでいる、「高齢者標準による活力ある超高齢化社会」の例です。単に、元に戻すのではなく、日本の未来を見据えた試みをしています。東北は、過疎、少子化、高齢化、産業空洞化といった、日本の未来の最先端を進んでいるのです。
住宅も、数を作るのではなく、高齢者の住みやすいバリアフリーにすることはもちろん、孤立化しないための仕組みを埋め込もうとしています。もちろん、住宅の建て方だけでは、孤立化防止や豊かな老後は提供できません。これに合わせて、どのような人のつながり(サービス)を作るかが、次の課題です。皆さんの、お知恵を待っています。