新しい住宅の形

「新しい東北」住まいのこだわり設計事例集」を、復興庁のホームページで公開しました。これは、将来を見据え地域の課題を解決する工夫をした設計事例です。
例えば、岩手県大槌町の大ケ口地区公営住宅です。絵を見ていただくとわかるように、各家の南側に縁側を設置し、住民が自然と出会うようにしてあります。団地の入り口には、集会所と広場を配置してあります。既に完成しています。機会があれば、ぜひご覧ください。類例は、仮設住宅(例えば釜石市平田地区)でも、作りました。
これは、「新しい東北」で取り組んでいる、「高齢者標準による活力ある超高齢化社会」の例です。単に、元に戻すのではなく、日本の未来を見据えた試みをしています。東北は、過疎、少子化、高齢化、産業空洞化といった、日本の未来の最先端を進んでいるのです。
住宅も、数を作るのではなく、高齢者の住みやすいバリアフリーにすることはもちろん、孤立化しないための仕組みを埋め込もうとしています。もちろん、住宅の建て方だけでは、孤立化防止や豊かな老後は提供できません。これに合わせて、どのような人のつながり(サービス)を作るかが、次の課題です。皆さんの、お知恵を待っています。