7月2日の日経新聞経済教室「参院選で何を問うのか」は、砂原庸介・神戸大学教授の「将来を巡る対立軸 意識せよ」でした。
ヨーロッパでは生活保障と社会的投資が対立軸になっていることを紹介し、それとの対比で、日本では中長期的な政策、社会保障と国民負担、そして経済発展をどのように持って行くのかといった議論が少ないことを指摘しておられます。
また、経済活動支える「新しい中間階級」が不在であることを指摘しています。
もっとも、これは私の関心からの要約なので、砂原教授の補足説明をお読みください。
7月2日の日経新聞経済教室「参院選で何を問うのか」は、砂原庸介・神戸大学教授の「将来を巡る対立軸 意識せよ」でした。
ヨーロッパでは生活保障と社会的投資が対立軸になっていることを紹介し、それとの対比で、日本では中長期的な政策、社会保障と国民負担、そして経済発展をどのように持って行くのかといった議論が少ないことを指摘しておられます。
また、経済活動支える「新しい中間階級」が不在であることを指摘しています。
もっとも、これは私の関心からの要約なので、砂原教授の補足説明をお読みください。
6月24日の朝日新聞連載「ひきこもりのリアル」は、「孤立防ぐ、「お手本」自治体 戸別調査→就労に結びつく活動」です。
・・・ひきこもる人たちの孤立を防ごうと、先進的な取り組みをしてきた自治体がある。各家庭の状況をよく知る保健師ら福祉関係者の情報をもとに、ひきこもる人たちを積極的に訪ね、福祉や医療、就労支援などにつなげようとする手法だ。他の自治体からの視察が相次いでいる・・・
・・・当初、家から出てきてもらおうと、映画鑑賞や卓球などを企画したが「求められていなかった」と菊池さん。「こみっと」でヘルパー養成研修やそば打ちなど就労に結びつく活動をしたところ、しだいに参加者が増えた。
土産品を販売していた男性は十数年間、ひきこもった経験がある。東京都内の会社に就職したが行き詰まり、母親の体調悪化もあって退職。町に戻ったが、職が見つからなかった。
転機は10年6月、社協職員が家に置いていったヘルパー研修のチラシだった。研修参加をきっかけに外に出られるようになった。
113人を追跡した社協の調査(14年度)では、86人が家から出られるようになっていた。ヘルパーになった人のほか、人材バンクに登録して農家の手伝いをする人も。老人クラブなど地域住民も一緒に使う「こみっと」で人と触れ合ったことも効果的だった。現在、ひきこもっている人は10人程度だという・・・
・・・愛知教育大の川北稔・准教授(社会学)の話 高齢者の介護のために各家庭に入った人が、ひきこもり状態の人を見つけるケースは少なくない。親子が同居する世帯は「家族がいるから」と地域の見守りの対象から外れ、結果的に実態把握や支援が後手に回ることもある。かつては「若者の就労支援」としての枠組みが中心だったが、ひきこもる状態が長期化、高年齢化している現状では、本人だけでなく家族が社会から孤立しないような支援体制が必要だ・・・
6月10日の朝日新聞別刷り特集は「怒りの正体」でした。その中から、「怒りは票になる 右翼も左翼も壮絶な「怒れる人々」の奪い合い」を紹介します。
・・・人びとの怒りをエネルギーにしようとする政治家。怒りは票になる。だがそれはうつろいやすい。左右の勢力が攻守所を変えるスペインやギリシャで、そんな怒りと政治の関係が見てとれる。
「今日の『怒れる人びと』は、極右の人びとなのかも知れない」。スペインの左派ポデモス系の前議員マノロ・モネレオ(68)は4月下旬、総選挙を前にそう話した。モネレオは元共産党幹部で、ポデモス党首のパブロ・イグレシアスも慕う。2011年5月、緊縮財政や体制に不満を募らせた若者らが首都マドリードの広場を占拠した「インディグナードス(怒れる者たち)」運動から14年のポデモス結成までを間近に見てきた人物だ。人びとの怒りはポデモス側にあったのではなかったのか?・・・
・・・移民排斥問題などで怒りや不満をあおるポピュリズムは右派の得意技だった。座視できなくなった左派も、若者や高齢者の怒りをすくい取り、一つの勢力にまとめて参加型の政治を促すことで民主主義を深化させようと戦術を転換している。政治理論家シャンタル・ムフが言う「左派ポピュリズム」だ。アプローチは異なるが、左右両派が人びとの怒りを奪い合う構図といえる・・・
民主政治が安定するのは、成長が続くとき、そして格差が広がらないときだけなのでしょうか。
6月10日に開かれた、福島相双復興推進機構(官民合同チーム)の成果報告会に行ってきました。400人の参加者で満員でした。企業コンサルタントの方などが多いようです。
相双機構は、原発被災地の事業者を戸別に訪問し、事業再開支援を行っています。これまで約5,300の事業者を訪問し、支援しています。「再開事例の紹介」
ところで、産業支援には、大きな計画をつくり、補助金や減税などの施策によって対象になる事業者を支援する方法と、このように個別事業者ごとに相談に乗る方法があります。前者がマクロ政策で、後者がミクロ政策と言ってよいでしょうか。
これまでの行政の支援は、前者が主だったようです。マクロ政策は、霞ヶ関で立案でき、方法は方向の明示とお金による支援です。それに対し、ミクロ支援は、お金の支援もありますが、相談業務が主になります。現場に行って、一つ一つの事業者の相手をしなければなりません。手間がかかります。中には、帳簿もうまくつけられない家族経営の店もあります。そこから、支援しなければなりません。
ここに、産業政策の変化、新しい形が見えると思います。
新しい産業や元気な企業を育てるには、マクロ政策で可能でしょう。そのような事業者は、自ら応募し、それらの施策を活用します。
他方で、自分ではそのような施策に応募できないような、零細な企業や、困っている事業者は、マクロ政策では支援できません。個別に、相談に入る必要があります。そしてたぶん、そのような事業者は、自らの経営のどこが悪いのか理解していないと思います。復興庁が行っている「結の場」もそうです。
これまでは、元気な事業者を育てることに重点を置いていました。しかし、弱い事業者支援も重要です。これは、日本の行政一般に言えることです。民間や国民に対して「先導者」となることと、ついて行けない企業や国民の「安全網」になることとです。
その際に、元気な者を育てる場合と、それができない弱い者の支援をする場合とは、手法が異なるのです。
久しぶりに紹介します。砂原庸介・神戸大学教授による、政治学研究書の紹介です。
次々と若手研究者が、様々な分野、様々な角度から研究を続けています。とてもそれらを追いかけることは困難なので、この紹介は助かります。
ところで、これらの研究成果が、どのように政治学の教科書に反映されているのか、反映されるのか。そちらも、興味があります。
紹介されている本の中には、私もいただいたものがあるのですが。まだ読んでいないので、私のホームページでは、紹介できていません。すみません。