カテゴリーアーカイブ:行政

全国出店、最後の県

2026年2月20日   岡本全勝

地方にまつわるさまざまな話題を調べて教えてくれる「自治体のツボ」、2月18日は「流通各社が最後に出た都道府県」でした。

・・・東横INNとしゃぶ葉が今月、全都道府県への出店を果たすそうだ。それはおめでたい。なんと両社が埋めた最後の空白地はいずれも高知県。そうか、やっぱり東京から遠いからな。一番出店しにくい地域なんだろう。
いや、待てよ。確かに高知の道路アクセスは今ひとつだが、出店空白県は高知だけではないはず。鳥取県はスタバが全国最後発ながら、やっと出てくれたと大喜びしていたではないか。ほかにもあるだろう。そこで調べたのが下の一覧・・・

一覧表を見て、あなたはどのように思いますか。
いや~、よくこんなことを思いつきますね。そして、それを調べる努力には脱帽です。ほかにも、興味深い記事が毎日、載っています。ご覧ください。

次世代へ投資する社会保障

2026年2月13日   岡本全勝

1月16日の朝日新聞オピニオン欄「ほころぶ社会保障」の続きです。橋本努・北海道大学教授の「次世代へ投資、少子化対策にも」から。

―社会保障に対する不安が高まっている背景には何があるのでしょうか。
「少子化による人口減への不安です。人口減によって国力や経済力が落ちていくことが明らかだからこそ、社会保障を維持できなくなるのではないかという不安が引き起こされている、という構図でしょう」

―昨年刊行の共著「新しいリベラル」で発表した意識調査が注目を集めましたね。日本の有権者がどのような福祉国家を求めているのかを探る調査でした。
「私たちの調査が可視化したのは、『子ども世代や次世代に投資する』という形の新しい社会保障の実現を求めている人々が2割以上いるという実態でした」
「もちろん2割は多数派ではありません。しかし、これまで見えていなかった2割の存在が可視化されたことには意味があります」

―どういう特徴を持つ人々だったのですか。
「従来の『弱者支援』型の社会保障とは異なり、個人の成長を支援する『社会的投資』型の社会保障を求める人々でした。個人の潜在能力の成長を可能にする社会的環境は『自由』の基礎です。それを求める人々という意味で『新しいリベラル』と名付けました」
「また調査では、従来型のリベラルには高齢世代への支援を重視する傾向が見られた半面、新しいリベラルの人々は子ども世代や次世代への支援を望んでいました。具体的には、子育てや教育などへの支援です」

―社会保障というと、年金や医療を思い浮かべる人が多そうですよね。
「ええ。欧州の国々と比べたときの日本の社会保障給付の特徴は、年金と医療の占める割合が高く、それ以外の割合が低いことです。次世代への投資は『それ以外』にあたります」

―調査結果の分析は、「新しいリベラル」の人々の社会保障ニーズに応える政党は存在していないと結論づけられていました。
「政党や政策について尋ねましたが、積極的に支持されている政党は見当たりませんでした。調査時期が2022年だったことには注意が要りますが、子どもや次世代への社会的投資が必要だと思う人々のニーズをすくい上げる政党がなかったことを示しています」

若い世代の低福祉・高負担感

2026年2月12日   岡本全勝

1月16日の朝日新聞オピニオン欄は「ほころぶ社会保障」でした。
・・・人生のさまざまなリスクに備える「安心」のための仕組み、社会保障。しかし近年は、制度の持続性や個人の負担に対し、不安や不満が広がっています。なぜ今の社会で安心感を持てないのでしょうか。「支え合い」の制度を、立て直す道筋は・・・

宮本太郎・中央大学教授の発言「若い世代に「低福祉・高負担感」」から。
―社会保障への不満や不安が現役世代に強まっています。世代間対立や利用者への偏見をあおるような主張も見聞きします。
「暮らしの困難が増している時に、頼りになるはずの社会保障への支持がなぜ揺らいでいるのか。ここにさまざまな問題を考えるヒントがあります。私は不満が強まるのはむしろ当たり前と考えています」

―なぜでしょうか。
「この約30年、日本の実質賃金は上がっておらず、最近は物価高で生活が苦しい人が増えています。給与明細を見ると、支給欄の金額はあまり増えない分、控除欄で差し引かれた社会保険料や税金が大きく感じられる。このお金がどこに行っているのか、誰でもいぶかしみます」
「特に現役世代は社会保障の給付が少なく、恩恵を実感しにくい。なぜこうなるのか考え、たどり着くネット情報には、誤解や誇張、偏見も少なくありません。高齢者や生活保護受給者、外国人らが不当に大きな給付を得ていると考えてしまう人も出てきています」

―問題をどこから解きほぐせばよいでしょう。
「日本の社会保障の水準は国民全体で見れば、先進国の中で『中福祉・やや低負担』ですが、若者にとっては『低福祉・高負担感』なのです。この落差を解消していくためにも、負担と給付それぞれの中身を詳しく見ることが必要です」

―どんな状況ですか。
「まず『能力に応じた負担』の原則が徹底されていません。社会保険料は料率が一律で低所得層の負担が重くなる逆進性がある。1990年代以降、社会保障費の増加に応じて負担が引き上げられましたが、税ではなく社会保険料が中心で、偏りが拡大しました」
「給付の方も現役世代向けは『必要に応じた給付』になっていない。全世代型社会保障として強化されてきた子育て支援は、現役世代を支える決定打のはずでした。ところが、経済的事情で結婚できない、子どもをもてない層が増えており、最近、この層を中心に、健康保険料への上乗せで財源負担を求められることに反発が出ています」

―制度が社会情勢に合っていないのでしょうか。
「そう言わざるを得ません。もともと日本の社会保障は、男性の稼ぎ手が安定的に働く想定のもと、現役時代は勤め先の年功賃金で家族を扶養し、社会保険は定年退職後の生活や病気などへの対応に重きを置く構図でした。ところが90年代以降、このやり方を支える前提が覆った。非正規雇用やひとり親世帯など、所得が低いのに社会保障の支援を受けられない生活困難層が急増したのです」

―改善にはどんな視点が大切ですか。
「まず社会保障と雇用政策の連携です。ポイントは、介護・医療や保育といったエッセンシャルワークに就いて暮らしていける条件を整えること。働き手の処遇を改善し、サービス量の確保をはかる点で社会保障政策ですが、地域を支える雇用政策でもあります」

尼崎市の子育て支援、若者支援施策

2026年2月11日   岡本全勝

(注意)このホームページがまた、不具合を起こしているようです。毎日、記事を更新しているのですが、画面(https://zenshow.net/)を読み込んでも、11日のページしかでない場合があるようです。その場合は、URLのhttps://zenshow.net/2026/02/11の最後を/02/14/とかに変えて入力してみてください。例えば、https://zenshow.net/2026/02/14/。15日追記

昨日の記事「若年層の政治参加促進に向けた国際動向」を書いていて、思い出しました。
連載「公共を創る」第125回「社会参加政策のあり方―スウェーデンとドイツ」で、スウェーデンの「ユースセンター」「若者の家」いう余暇活動施設、ドイツの社会文化センターなどの活動を紹介しました。中学・高校生世代が誰でも自由に出入りでき、学校でも家庭でもない「第三の居場所」として機能しています。日本には、商業施設以外に若者が集まれる場所、行く場所がないのですよね。

1月に尼崎市の幹部研修に招かれた際に、いくつか施設を見せてもらいました。一つは、子どもの育ち支援センターで、「子どもや子育てに関して課題や困難を抱える子どもたちと子育て家庭に寄り添い、様々な関係機関が連携しながら、切れ目なく継続的に支援を行う総合施設」です。困難を抱えている子どもと家族が増えているので、このような施設と活動はもっと必要になると思いました。

もう一つが、ユース交流センターです。
「“やりたいをやろう“。尼崎市立ユース交流センターは中高生の新しい挑戦を待っています。みんなでわいわいゲームをしたり、大画面で映画をみたり、バンドやダンスの練習をしたり、しずかに学習をすることも、すきな本を借りることも出来ます。家でも学校でも塾でもない、新しい自分だけの自由な過ごし方をしてみませんか?」とあります。
これは、スウェーデンやドイツの活動に似ていると思いました。このような場所も、もっと必要ですね。

定年後のおじさんたちが行く場所がない、図書館が朝からその人たちで満員というのは、別の問題です。

旧雇用促進住宅

2026年2月11日   岡本全勝

1月13日の朝日新聞夕刊に「「手頃な賃貸」へ外資が再生 築50年級の旧雇用促進住宅」が載っていました。雇用促進住宅と言っても、知らない人が多いでしょうね。アメリカの投資会社が一括して買っていたとは、知りませんでした。

・・・かつて炭鉱離職者の受け皿としてつくられた雇用促進住宅がリフォームを経て、手頃な価格の賃貸住宅「アフォーダブル住宅」として人気を集めている。老朽化で低迷していた入居率は平均8割まで上昇し、外国人労働者の生活基盤にもなっている。手がけるのは米投資ファンドグループだ。

昨年10月、東京都八王子市の「ビレッジハウス(VH)小比企(こびき)」を訪ねた。京王高尾線山田駅から歩いて約10分、5階建ての7棟が並ぶ。1964年に雇用促進住宅として建てられた物件で、広さは約50平方メートル前後が中心で、賃料は5万7千円~6万8千円。現在の入居率は92%で、162戸のうち29戸は外国人が暮らす。
米投資ファンド「フォートレス・インベストメント・グループ」が所有し、傘下の「ビレッジハウス・マネジメント(VHM)」(東京都港区)が運営する。
フォートレスは2017年、「小比企」を含む全国の雇用促進住宅10万6千戸を約614億円で一括取得した。築年数は50年ほどの物件が多く、当時は厚生労働省が所管する独立行政法人が管理していた。その後、雇用促進住宅は21年度末までに廃止されている。
取得後、1戸あたり約120万円、全体で約1千億円をかけて改修、リノベーション工事を行った。和室を洋室化し、古い風呂釜を給湯器に変え、エアコンを設置した。耐震補強も終え、さらなる長期的活用を目指す・・・