3月31日で、市町村合併特例法の期限がきました。31日の読売新聞夕刊は、平成の大合併が終了し、市町村の数が半減したと、伝えていました。
平成11年から始まった、いわゆる平成の大合併で、3,232あった市町村は1,727になりました。市町村長ら三役と議員が約2,1000人減り、年間1,200億円削減されました。経費削減効果は、10年後に年間1.8兆円になると試算されています。
さらに、規模が大きくなることによる市町村の能力向上は、このような数字では出てきません。例えば消防を考えてください。町村ごとに少ない人数で、少しずつ消防車や救急車を持つより、規模を大きくすると、合計ではより少ない職員数で、多くの部隊を持つことができます。1台しかない救急車が出動している時、もう1件要請があったらどうするか。合併して3台持っていれば、出動することができます。少し距離が遠くなっても。
その点では、まだ小規模な市町村はあります。また、県ごとに合併の進捗度合いは、異なっています。大都市部とその周辺では、あまり進みませんでした。
私を含め、平成11年の時点で、ここまで合併が進むと予想した人は、少なかったと思います。折からの不況、財政難が、合併の背中を押したと考えられます。もちろん、職を失う市町村長や議員の決断、住民の感情を超えた判断があったのです。
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コンビニで住民票が取れます
街角のコンビニで、住民票をとることができるようになります。まだ、ごくわずかの市の住民が、限られたコンビニだけで、ですが。2月2日から、渋谷区、三鷹市と市川市で、それぞれ2か所のセブン・イレブンの端末機械で、住民票の写しが取れるようになります。この3団体は、3月中には首都圏のセブン・イレブンで、その後全国のセブン・イレブンの店舗でできるようになります。三鷹市民は、全国どこのセブン・イレブンでも、自分の住民票が取れるのです。
詳しくは、HPを見ていただくとして、住基カードを端末に入れて、料金を払うと、写しが出てきます。イベントのチケットを予約して、コンビニ端末で受け取っている人なら、難しくありませんよね。これまでも、各市町村の自動交付機(駅前の出張所などにある機械)でできましたから、あれがコンビニでできるようになった、ということです。ちなみに、セブン・イレブンは、全国で12,000店あるのだそうです。
その他の市区町村の住民は、市区町村がこの仕組みに参加するまで、お待ちください。便利なことですから、すぐに広がるでしょう。現在でも、住基カードをもっていれば、全国どこの市区町村役場でも、自分の住民票が、簡単に取れます(一部の団体を除く)。
川崎市の改善の取り組み
川崎市役所行財政改革室の北村卓也君から、広報せよとの指示が来たので、皆さんに川崎市の改革の取り組みを紹介します。川崎市では、業務改善・研究事例発表会として、2月12日に「第1回チャレンジ☆かわさき選手権」を開催します。
職員が、業務を行う中で考え、改善・研究した取組を発表する場です。各局の代表事例が、発表されます。例えば、外国人市民にも利用しやすい区役所づくりとして、「フロア案内・対応マニュアル」を作成した例などです。詳しくは、市のHPをご覧ください。
北村君によると、狙いは次の3点です。
①各職場の改善の取組や研究成果を庁内で共有する
②改善や研修への挑戦がしたくなる風土を創るため
③市民・全国に川崎市の改善を伝えていくため
そして、職員のモチベーション向上を、狙っています。これが、私が昨日このHPで書いた「改革の勧め」に合致しているので、取り上げてほしいというのが、北村君の依頼です。
3月には、20都市が集まって、「全国都市改善改革実践事例発表会」を、中野区で開催する予定だそうです。どんどん広がると良いですね。
北村君には、内閣府で経済社会システム担当をしていた時に、一緒に仕事をして、お世話になりました。このHPの「日本の人口」なども、北村君が作ってくれたものです。
文化と芸術による元気なまちづくり
元気で住みよい街の要素に、地域の文化や芸術があります。海外の優れた芸能文化に触れることも良いことですが、そのような輸入ものだけでなく、地域の財産である文化を受け継ぐことや、地域の芸術を振興することも必要です。
そのような活動を支援する団体として、「地域創造」という財団があります。いろんな公演や活動を、支援しています。また、ホームページに、たくさんのデータが入っています(地域の文化資産、公演スケジュール、地域の公立ホール・美術館)。便利ですよ、ご利用ください。
地域振興、ないものねだりからの脱却
新聞各紙が、新年から1面で、日本の未来に向けて、課題と処方箋を連載しています。先日も書きましたが(明るい日本に、誰がするのか)、悲観論だけでない、建設的な記事や主張を期待しましょう。4日の朝日新聞では、地域の活性化のために、これまでは、道路がほしい××が欲しいといった「ないものねだり」をしてきたが、これからは、地元にある歴史や文化といった資源を見つけ出す「あるもの探し」が重要だと、指摘しています。
また、アレックス・カーさんの次のような指摘も、紹介しています。「戦後の日本は、古いもの=文明でない、自然=危険として、古い街並みを壊し、山を真っ平らにし、土手をコンクリートにかえた。日本の自然や古い街並みには、欧米人をも引きつける力や妙があったのに・・なぜこんなことになったのか。原因の一つは、日本人の誇りの欠如だ。もう一つは、古いものを残しつつモダンにする技術が、これまでに日本になかったことだ・・」。
そうですね、「残そう」と言いつつも、その技術が欠けていました。古い家や街並みは、精神論だけでは、残せませんね。詳しくは、原文をお読みください。