「行政」カテゴリーアーカイブ

行政

祭り、年齢性別不問に

4月24日の日経新聞夕刊に「参加に年齢・性別問わぬ「祭り」」が載っていました。
・・・伝統行事や祭りで、性別や年齢など参加条件の見直しが広がる。男性中心から女性を加えて担い手不足の解決につなげる狙いのほか、参加できなかった人が声を上げる例も。多様性尊重などの考え方が広がる中、「祭りは誰のものか」を改めて考える契機でもある・・・

記事によると。福島県の相馬野馬追が、未婚の20歳未満という条件が今年撤廃されました。19歳で引退した26歳になる女性が、出場できるようになりました。宮崎県高千穂町の夜神楽では、2013年に女性演者だけの神楽が初めて披露され、犬山市の犬山祭では2022年に車山の担ぎ手に女性が参加しました。などなど、女性が参加できるようになった祭りが挙げられています。

5月2日の朝日新聞夕刊には、「21歳女性、タブーに風穴 筏下り、600年間「船頭は男性のみ」 あす和歌山で船出」が載っていました。
・・・筏(いかだ)で急流を下りながら、泡立つ瀬を越え、降り注ぐ水しぶきを体感できる和歌山県北山村の北山川観光筏下りに、今季、初の女性筏師が本格デビューする。山の神は女性だから、女性が山での仕事に就くことは忌み嫌われた――。そんな伝承も今は昔だ・・・

「伝統」という理由で限定してきたようですが、担い手不足で、そうも言っておられなくなりました。伝統は、新しくつくればよいのです。今は新しくても、10年後、50年後には伝統になっています。

大震災融資の返済繰り延べ

4月20日の読売新聞に「168事業者 返済繰り延べ 大震災融資 岩手・宮城・福島 100億円超す」が載っていました。

・・・東日本大震災で被災した中小事業者の復旧費用を国と県が4分の3負担する支援制度「グループ補助金」を利用した岩手、宮城、福島3県の事業者のうち、自己負担分の残り4分の1を制度の枠組みである無利子融資で賄った30事業者が破産し、168事業者が返済を繰り延べたことが、各県への取材でわかった。同制度は復興を推進した一方、100億円超が繰り延べされ、識者は融資やその後の支援のあり方を見直す必要があると指摘する。

無利子融資は「高度化スキーム貸付」と呼ばれ、2024年末現在、3県で計947事業者に647億円を貸し付けている。同補助金を利用した事業者の約1割にあたる。返済開始には5年の猶予が設けられ、その後も事業者が県に申請して認められれば月や年度単位で繰り延べできるが、20年以内の完済が必要だ。
返済を繰り延べた168事業者の内訳は岩手75、宮城69、福島24。昨年末現在に繰り延べ中の貸付残高は計119億円で、宮城県が79億円で最も多い。収益が改善せず、何度も繰り延べる事業者もある・・・

・・・施設や設備を原状復旧するのが同補助金の主な目的だが、破産や返済に窮する事業者の中には、震災前から経営不振だった事業者もあった。一方で、復興に向けて迅速な対応が求められたため審査が甘く、「書類を出せばお金が出る」という状況があったとされる・・・

民間から国への職員の受入状況2

民間から国への職員の受入状況」に関してです。4月25日の日経新聞「金融庁四半世紀 民間人材登用道半ば」には、次のようなことが紹介されています。
・・・金融機関を処分する権限を持ち、こわもてのイメージも漂う金融庁。実はそのなかで働く人の出身は多様で、新卒一括採用がなお中心の霞が関の中央省庁のなかでは異色の存在だ・・・

金融庁は、大蔵省から分離したのですが、専門人材不足から民間からの登用を積極的に進めました。法律事務所(弁護士)、会計事務所(公認会計士)、証券・銀行からの出向者や中途採用です。
発足時700人ほどだった職員数は、1600人に膨れました。これだけ職員が増えた省庁は、ここだけです(新設では、復興庁やデジタル庁があります)。それだけ、仕事があるということです。そして、専門知識が必要とされるのです。
2024年10月時点で、民間出身者や企業からの出向者は、全体の4分の1になっています。

もっとも、企業と比べて給与の低さと昇進の遅さが、問題になっています。これを改善しないと、役所に転職する人は少なく、役所から転職する人は増えるでしょう。
公務員の給与は民間企業の平均としているのですが、官僚の大学時代(簡単に言うと東大や有名大学)の同級生(大企業、医者、弁護士など)と比べて低いのです。私も現役時代に、高校や大学の友人と給与の話になると、その低さに驚かれ、同情してくれました。私は、こんなに格差があるとは知らずに、公務員を選びました。そして、「これは国のためだ」と自分に言い聞かせて耐えました。それを後輩たちに要求するのは、酷ですね。人事院の決める公務員給与基準は、再考を求められています。

民間から国への職員の受入状況

4月1日に内閣人事局が「民間から国への職員の受入状況」を公表しました。この中には、一定期間受け入れている者(戻ることを前提、いわゆる派遣)と、期間を限っていない者(公務員に転職と考えられます)の双方が載っています。
令和6年10月1日時点で、派遣は5,498人、転職は4,030人です。転職者も4千人を超えているのですね。派遣者が5千人を超えていることも驚きです。

民間企業等からの派遣3,784人の内訳は、民間企業2,942人、弁護士や公認会計士658人、大学教授等184人です。
資料には、省庁別の人数も載っています(別表1)。国土交通省1,440人、財務省978人、経済産業省964人、厚生労働省836人、外務省643人、デジタル庁548人、金融庁460人などとなっています。内閣官房も、266人受け入れています。
省庁別の派遣者受け入れの、局別の派遣元企業名が載っています(別表2)。いろんな企業から、さまざまな局に派遣されていることがわかります。

現金給付「効果なし」7割

4月22日の日経新聞に、「現金給付「効果なし」7割 消費税減税、自民支持層は評価二分」という世論調査結果が載っていました。

・・・日本経済新聞社とテレビ東京は19〜21日の世論調査で、トランプ米政権による関税引き上げや物価高への対策についてたずねた。国民への現金給付やポイント付与は「効果があると思わない」と答えた人が74%を占めた。「効果があると思う」は21%にとどまった。
現金給付は夏の参院選をみすえた「バラマキ」との批判がある。ほとんどの世代で効果なしの回答が7割を超えた・・・