カテゴリーアーカイブ:著作と講演

連載「公共を創る」第65回

2020年12月4日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第65回「日本は大転換期―個人と社会をつなぐ付き合い」が、発行されました。
成熟社会での生き方を模索している日本。私生活の問題のうち、今回は前回に引き続き自由時間の使い方と、さらに広げて付き合いの変化と居場所について議論しました。

地縁や血縁の付き合いが、薄くなりました。町内会や商工団体などの中間集団への帰属も、減りました。それは、煩わしい付き合いが減ることなのですが、他方で居場所や生きがいがなくなることです。地縁や血縁に代わる付き合いは、自分たちでつくらなければなりません。

関西大学で講義

2020年12月3日   岡本全勝

今年も、関西大学経済学部に呼んでいただき、講義してきました。今年はコロナウイルスの感染拡大で、この時機になりました。
主題は、復興を通じて考えた「町とは何か」です。各種サービスと働く場、つながりが重要なこと、その際には行政だけでなく、事業者や非営利活動も必要なことです。あわせて、個人の財産と地域の財産として、関係資本や文化資本の重要性も話してきました。「2019年

関大は、秋学期から、人数を限定して、対面授業を再開してます。講師の私はマスクをして、学生は教室の後ろの方に座って、距離をとります。感染予防に配慮した形での講義です。
早速、林先生が、写真と学生の感想文を送ってくださいました。教室の前の方には学生が座っていないので、この写真でも写っていません。感想文は、ゆっくり読ませてもらいます。

予告、1月21日シンポジウム「東日本大震災から10年~復興の教訓と未来への展望」

2020年11月29日   岡本全勝

令和3年1月21日に、朝日新聞社などの主催で、21世紀文明シンポジウム「東日本大震災から10年~復興の教訓と未来への展望」が開かれます。その基調講演を勤めます。もう1人の基調講演は、御厨貴先生です。ほかに、パネル討論もあります。

11月28日の朝日新聞朝刊1面右下に、お知らせが出ています。オンラインでの開催です。ご関心ある方は、申し込んでください。「概要と申し込み」「案内

連載「公共を創る」第64回

2020年11月28日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第64回「日本は大転換期―成熟時代に求められる居場所のつくり方」が、発行されました。
成熟社会での生き方を模索している日本。私生活の問題のうち、今回は自由時間の増加とそれをどう使うかについて取り上げました。

経済発展を遂げて、生活時間が変わり自由時間が増えました。労働時間の短縮、家事の時間短縮、寿命の延びによってです。自由時間が増えることはうれしいのですが、その自由時間をどう使うかが課題になったのです。

もっとも、仕事人間の労働時間は減っていません。私の経験では、平成時代の方が、昭和より長時間働いているような気がします。かつても残業と休日出勤はあったのですが、「季節労働者」と自嘲するように、繁閑期があったのです。「24時間働けますか~」などと言い出したのは、平成時代です。また、多くのサラリーマンは、「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ~」と「5時から男」を楽しんでいました。

仕事人間が退職すると困ります。職場しか「居場所」を持っていないからです。行くところがなくなります。「きょうよう」「きょういく」という言葉があります。今日用があること、今日行くところがあることです。それがない夫は、妻の後をくっついていく「ワシも族」「濡れ落ち葉」と呼ばれます。

他方で、地縁や血縁の付き合いの減少が、さらに自由時間を減らし、居場所を少なくします。都会の勤め人で、どれくらいの人が、自宅に訪問客を通す応接室や座敷を持っているでしょうか。

連載「公共を創る」第63回

2020年11月20日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第63回「日本は大転換期―平成で大きく変わった夫婦の関係」が、発行されました。
成熟社会での生き方を模索している日本。私生活の問題のうち、今回は夫婦の関係の変化について取り上げました。
共働きが増え、国民の意識も男女平等、女性が外で働くことを良しとするようになりました。しかし、連れ合いのことを「旦那」「主人」「家内」と呼ぶ習慣は変わらず、「夫唱婦随」「女々しい」といった言葉も残っています。
私を含め昭和の人間は、この意識のコペルニクス的転換の時代に生きています。

この変化に追いついていない代表が、労働慣行です。夫が働き妻は家を守る。女性は就職しても、結婚したら退職する。学生アルバイトや女性従業員は補助的と考えられ、給料は低かったのです。その格差は現在も残り、非正規労働者は給料も低く、昇進の機会も少ないのです。
社会も行政も、これらの問題への対応に取り組んでいますが、まだ十分ではありません。