暮れの12月14日に、早稲田大学に講義に行きました。牛丸先生が、その時の学生の感想文を送って下さいました。約150人分です。皆さん紳士的なのか、先生が「誘導」して下さったのか、おほめの言葉が多く恐縮です。ありがとうございます。
彼らの多くは20歳で、1991年のバブル崩壊後の日本しか知りません。私が数字で示した、それまでの経済発展や地域の変化について、あらためて驚いた学生が多かったです。「日本もすごい国なのだ」「ニュースでは日本はダメな国だとばかり言いますが、そうでもないのですね」とか。
また、先生の授業と重複しないように、地方財政によって地域でどのような成果が上がり、どのようなことができていないかをお話ししました。これについても、「ふだん聞けない話だった」と喜んでもらえたようです。
もっとも、私の話の骨格は、この10年間、ほとんど変わっていません。日本の停滞は、既に20年間も続いているのです。戦争に負けた昭和20年を起点にすると、20年後は昭和40年です。39年には東京オリンピックを開催し、43年(1968年)には西ドイツを抜いてGDPが世界第2位になりました。20年間というのは、それくらい「長い」期間です。
何を変えなければいけないか。それは、みんながわかっています。実行できない私たちに、責任があります。そして、借金は積み重なり、アジア諸国はどんどん追いついてきて、追い抜いていきます。
ところで、近ごろは学生さんと話すと、「年の差」を感じます。こちらも意識するのでしょうが、相手の方がもっと意識しているようです。無理もありませんね、私は、彼らの父親あるいはそれより年上の年代なのですから。さらに、官僚という職業が、距離をつくるようです。感想文の中にも、「官僚=悪い人と思っていました」という記述がありました(笑い)。確かに、56歳のおじさん官僚は、学生諸君からは、とっつきにくい「人種」なのでしょうね。
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講演
消防大学校上級幹部研修
今日は、消防大学校の上級幹部科で、人間関係論を3時間講義。担当教官が、私を指名してくれました。人使いの荒い学校です(笑い)。
上級幹部科は、消防長やその手前の人たち、すなわち各消防本部のトップ級の人たちです。私は、県の総務部長の時など、若手職員の研修は良く引き受けました。その成果が『明るい係長講座』(初級編、中級編)です。その上級編とも言えますが、今日のような幹部の方に気をつけて欲しいことは、係長とは違います。係長講座は、これから伸びる人や伸ばしたい人向けですが、幹部講座は、責任者としての振るまいかた、組織を上手に運営して良い成果を出こと、そして部下を育てることです。
引き受けてから、講義ノート(話す内容)を作るのに、いささか苦労しました。しかも3時間です。もっとも、話す内容と伝えたいことを整理してレジュメを作ったら、後はそんなに難しくなかったです。これまでの社会人生活33年間で、いろんな経験をさせてもらいました。レジュメにそって、私の失敗談、県庁・国の府省・総理官邸で勉強し考えたことを盛り込み、お話しすればよいのです。私も若くして管理職になり、組織・職員・仕事の管理を勉強しました。振り返ると、その勉強が私の職業人生でしたね。今もですが。
このような話は、抽象論をしても頭に入りません。実例を入れ、観客の皆さんに考えてもらう、『そうだ』と納得してもらうことが必要です。さて、どの程度、皆さんに伝わり、評価してもらえたでしょうか。私が、一人で満足していてもダメですからね。
政策研究大学院で講義
今日は夕方から、政策研究大学院大学で講義。日本の行政の成果と課題を、お話ししました。院生の方、しかも地方公務員の方が多いので、話しやすかったです。
これからの時代は、これまでの延長ではダメです。新しい発想で考えてもらうために、極端に物事を単純化してお話しし、議論を吹きかけました。学生の方は、戸惑われたかもわかりません。
しかし、そんなに非現実的なことを、話しているつもりはありません。駐車違反の摘発業務や刑務所が、民間委託される時代です。命を預かる医者の多くが民間人で、教育の多くを私学が担っているのです。「これまで官(公務員)がやっていたから」という思考は、捨てて考えましょう。
何人かの受講生から、感想と質問を送っていただきましたが、返事は明日以降にします。しばらくお待ち下さい。
早稲田大学で講義
今日は、牛丸聡先生のお招きで、早稲田大学政経学部で、地方財政について講義をしました。先生の地方財政論の授業の一コマを、私が受け持ったのです。かつても、お話しにいっていたのですが、久しぶりです。
地方財政の仕組みについては、先生が講義しておられるので、私は角度を変えて、地方行財政のこれまでの成果と、現在直面している課題についてお話ししました。数人の学生を除いて、熱心に聞いてくれました。ありがとうございました。学生の皆さんが、少しでも地方行財政、そして日本社会に関心を持ち、知識を深めてくれると、うれしいです。
明日は慶応大学で講義なので、2日間で早慶を制覇です(笑い)。
今週は講演ウイーク
今日は、総務省の若手職員研修で講演。自治大学校の業務の他、現在の地方行政の課題とともに、私のこれまでの経験=反省をお話ししました。先輩の経験談、特に失敗談は、私にとって大変貴重でした。私も公務員生活32年。しかも人様以上に、いろんな経験をさせてもらいました。ありがたいことです。少しでも、後輩に伝えたいです。
「明るい係長講座」にも書きましたが、私たち行政の仕事では、そんなにびっくりするような、新しい事件は起きません。本人にとっては初めてのことでも、先輩からすると、「そんなことに悩まなくても」「早く相談しろよ」というようなことばかりです。
今週は、定例の講義の他に、大学院や県議会など、連日の講演でした。本業の方の校長の業務も、結構ありまして。よく働きました。お呼びがあるうちが、華ですよね。明日は、日大の大学院講義。夜なべして、準備しています。