「講演」カテゴリーアーカイブ

講演

ウクライナ代表団への講義

今日5月16日は、国際協力機構(JICA)の依頼で、ウクライナ政府と自治体の代表団に、復興の講義をしてきました。
ウクライナは、ロシアの侵攻により、大きな被害を受けています。まだ領土を全面的に回復するまでには至っていませんが、戦災からの復興が課題になっています。国際協力機構が、復興支援のために代表団を招聘し、日本が協力できることを準備しています。その一つとして、東日本大震災からの復興について講義してほしいとの要請でした。

事務局と相談し、大震災被害のうち、津波被害より、避難生活が長引いてから帰還するという原発事故被害がウクライナに当てはまると考え、それを中心に話を組み立てました。関係省庁などの協力を得て写真を集め、資料をつくりました。
戦災で壊されたインフラを復旧しなければならないのですが、私たちの経験では、それだけでは住民は戻ってきません。産業復興とコミュニティの再建が重要です。私の意図が十分に伝わったようで、途中の質問も適確で、講義後もそれぞれにお礼を言いに来てくださいました。
ウクライナでの戦災復興は、今後本格化し、日本をはじめ各国の支援も進むでしょう。こんなところで、私の経験が使えるとは。私の話がお役に立てれば、うれしいです。

市町村アカデミーで講演

今日28日は、市町村アカデミーの市町村長特別セミナーで講演をしました。求めに応じて、「令和時代に求められる自治体職員像」という表題です。日頃忙しくしておられる市町村長さんたちに、立ち止まって、現在日本の課題を考えてもらいました。
21世紀も、まもなく4分の1が過ぎようとしています。バブル経済崩壊からは30年が経ちます。経済停滞と社会の成熟は、日本の社会と地域に大きな問題を生んでいます。しかし、その処方箋が明確に認識されていません。経済成長期にできあがった行政の仕組み、社会の通念が、変化に遅れているのです。これらを変える必要があります。

みなさん、熱心に聞いてくださいました。講義後の問い合わせで、「日本にはよい面もあるのでは」との指摘もありました。そうです、日本人は勤勉で誠実、日本社会は清潔で安全です。そのようなよい民度を持っていながら、新しい社会への転換が遅れています。それは、私たち官僚にも責任があります。

ベトナム政府幹部研修

今日4月19日は、政策研究大学院大学で、ベトナム政府幹部研修の講師を務めてきました。20人が訪日されて、対面での講義でした。「リーダシップの理論と実践」で、大震災での私の経験をお話ししました。

ベトナムは台風や豪雨災害はありますが、地震と津波はないとのこと。写真を見せての講義なので、理解してもらえたようです。皆さん勉強熱心で、鋭い質問もたくさん出ました。新型コロナでハノイ市を封鎖した際に、物資を届けるのに苦労したとのこと。「私を呼んでくれればよかった」と宣伝しておきました。

通訳も上手で、笑いをとることもできました。ベトナム語も、難しい言語だそうです。母音がたくさんあり(10以上)、中国語の四声に当たるイントネーションが6つあるとのこと。

 

国土交通省国土政策局で研修講師

今日3月6日は、国土交通省国土政策局で、働き方改革の研修講師を務めてきました。
国土政策局の木村局長、佐藤総務課長は、復興庁で苦労させました。当時の木村班は苦労したこともあり、その後も同窓会が続いています。私も、呼んでもらっています。彼らからすると、苦労をさせた原因者ということでしょうか(苦笑)。今回の講演も、その恩返し、罪滅ぼしの一つです。

各職場で、働き方改革が進んでいます。ところが、労働時間短縮が目的になっているところもあるようです。
職員にとってよい職場とは、働きやすい=風通しのよい職場と、働きがいのある職場でしょう。上司にとっては、部下が気持ちよく働いて、よい成果を出してくれることが目標です。
無駄な残業を減らして、いかにして生産性を上げるか。そして、職員がやりがいを持てるか。これが、「よい職場」の目標です。