カテゴリーアーカイブ:著作

コメントライナー寄稿第7回

2022年11月9日   岡本全勝

時事通信社「コメントライナー」への寄稿、第7回「社風をつくる、社風を変える」が11月7日に配信されました。8日にはiJAMPにも掲載されました。

今回は、組織の文化「社風」を取り上げました。
毎日のように、会社や役所での不祥事が報道されます。横領や情報漏洩は個人が引き起こす不正ですが、性能偽装や統計不正は組織ぐるみの行為です。後者は、そのような不正を生む「社風」と不正を知っていながら止めない「社風」の両方がないと起こりません。他方で、社員が働きやすい職場、進取の気風など、よい社風もあります。

会社や役所によって、この社風は異なります。難しいのは、合併会社や混成部隊からなる組織です。放っておいても社風はできるのですが、それはよいものにはなりません。
社長の号令でよい社風ができるものではなく、幹部が訓示を垂れてもよい社風はできません。鍵を握るのは現場が見えている課長や課長代理です。その人たちを通じてよい社風をつくることが、幹部の最も重要な能力でしょう。
各自治体は購読しているので、詳しくは原文をお読みください。
参考「組織運営の要諦2

「明るい公務員講座」が朝日新聞に載りました

2022年10月28日   岡本全勝

10月28日の朝日新聞社会面に「発達障害、私らしく働く 職業訓練、自分の特性理解 小刻みに休憩、職場も配慮」という記事が載っています。詳しくは記事を読んでいただくとして。
写真がついています。紙面では白黒、ウエッブではカラーです。
「いまの職場に就職する際に知人から贈られたネクタイと書籍。仕事で壁にぶつかるたびにこの書籍を読み返す」という説明がついてます。記事の文章には出てこないのですが。
その書籍が、拙著『明るい公務員講座』なのです。

ありがとうございます。この本は、仕事をどのように進めたらよいか悩んでいる若手公務員向けに書いたものです。類書がないと自負しています。このような場面でも使っていただいているとは、うれしいです。
仕事の進め方に悩んでいる人たちに、広く読んでいただけたら、うれしいです。「「明るい公務員講座」3部作の解説

連載「公共を創る」第133回

2022年10月28日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第133回「市場経済への介入手法ーその特徴的な事例」が、発行されました。
財政支出以外の政府の手法について、近年の特徴的な手法を紹介しています。まず市場経済への介入手法で、今回は労働政策の変化、コーポレートガバナンス・コード、金融庁の新しい手法を説明しました。
労働政策は、労働者の賃金や肉体的労働条件の確保と向上から働き方改革に移っています。金融庁の監督は、規則を守らせることから、方向を示して金融機関に考えさせるものへと変わっています。

ところで、相手が事業者なら、このような手法も通じるのですが、国民の通念や考え方への介入は内容、手法とも難しい点があります。それを考えることが、行政の新しい課題です。

連載「公共を創る」第132回

2022年10月14日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第132回「政府による市場経済への介入手法」が、発行されました。

前回に続き、政府の経済的規模、公務員数といった「政府の大きさ」を説明するとともに、企業や非営利団体が公共サービスを担っている場合の扱いを説明しました。私立病院や私立学校は公立病院や公立学校と同じような公共サービスを提供していますが、政府部門には分類されません。医者にかかった場合の3割の自己負担、どのように国民経済計算に計上されているか知っていますか。

次に、財政支出以外の政府の手法の説明に入ります。まず、市場経済への介入手法についてです。この分野については経済学や財政学に詳しい説明があります。ここでは、そのような教科書に載っていない新しい手法を紹介します。私も、再チャレンジ政策や東日本大震災復興で、これまでにない手法を見てきました。それらを見ると、これまでの行政の手法や教科書の説明が「遅れている」と感じます。

連載「公共を創る」第131回

2022年10月7日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第131回「政府の「大きさ」をめぐる論点」が、発行されました。今回から、第4章2(3)「社会を良くする方法」に入ります。

前回まで、政府による社会への介入の歴史と実態、その問題点を見てきました。これまで政府は、社会の安全や秩序を確保すること、産業振興や経済発展への介入、公共サービス提供などについては大きな蓄積があるのですが、新たに生まれた成熟社会の不安には十分な対応がなされているとはいえません。新しい課題の把握に遅れ、対応手法も完成していません。
特に公私二元論という考え方に拘束され、孤独をはじめさまざまな個人の悩みを支援する意識や、社会を構成員の力で良くしていくために働きかけ、その動きを助成するという意識が少なかったことが原因の一つでしょう。ここでは、政府の社会への介入手法を幅広く考えてみます。

「大きな政府と小さな政府」という議論から始めます。政府支出や公務員数を、過去や他国と比べて、特に社会保障支出に関して使われます。この指標は一定の意味はあるのですが、予算や公務員数では見えない政策や、表せない効果が多いのです。
投入量(インプット)と産出量(アウトプット)と成果(アウトカム)の違い、予算(フロー)と資産(ストック)の違い、事業間の比較ができないことなど。私が若い頃に経験した事例も挙げて、説明しました。