カテゴリーアーカイブ:社会の見方

万葉集のアサガオは桔梗?

2024年10月11日   岡本全勝

山上憶良が「秋の七草」について、二首詠みました。
「秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七種の花」
「萩の花 尾花葛花 なでしこの花 女郎花 また藤袴 朝顔の花」

そして、この朝顔を桔梗だという説を聞いたことがあります。
私は、この説に疑問を持っていました。桔梗の花は朝だけではありませんよね。数日咲いていたと記憶しています(不確かです)。朝顔と名付けられるくらいですから、朝に開くそして昼には閉じるくらいでないと、そんな名前はつかないでしょう。
朝顔が夏に咲くので、秋の七草にはふさわしくないと考えたのかもわかりませんが、我が家の朝顔は10月になっても咲いています。「温暖化の影響だ」「当時の朝顔とは異なる品種だろう」という批判もあるでしょうが。

インターネットで調べたら、「朝顔、桔梗、槿、昼顔、のあさがお説の検討」に次のように書かれていました。
・・・古代のアサガホはカホガハナのうちの、朝に咲くことが特徴である花である。このアサガオには、現在の朝顔、桔梗、槿、昼顔、のあさがおなどの説がある。朝顔は十月十一月に咲くこともある。源氏物語のアサガホは、長月に咲いている例もあるが、つる性の植物で、現代と同じ朝顔と考えてよい。桔梗説について。源氏物語にも枕草子にもキキヤウとアサガホとが出てくるので、この時代には別の植物をさしていたことは明らかである・・・

韓国「日本に好印象」過去最高4割

2024年10月10日   岡本全勝

9月20日の日経新聞に「韓国「日本に好印象」過去最高4割 世論調査、70代改善」が載っていました。全体で12ポイント、70歳以上では28ポイントも上昇しています。過去最高。でも4割です。反日感情は強いです。

・・・韓国のシンクタンク「東アジア研究院」は19日、韓国人に日本に対する意識などを聞いた世論調査の結果を発表した。日本に良い印象を持つ人が4割と過去最高になり、良くない印象の割合とほぼ並んだ。保守層が多い70代の好感度が大きく改善した。
8月にオンラインで調査を実施し、18歳以上の韓国人1006人から回答を得た。日本に良い印象を持つ人は41.7%と前年から12.8ポイント上昇し、2013年の調査開始以来で最高となった。「良くない」は42.7%で過去最低だった・・・

・・・反日感情が強いとされてきた中高年で改善が目立った。70歳以上は「良い」と答えた割合が28.3ポイント上昇の48.9%と、全世代で最も高かった。孫冽(ソン・ヨル)院長は「与党支持が多い60〜70代が尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の対日政策を評価しているのでは」と分析した。

日韓関係の重要性については79.7%が「重要だ」と回答した。理由として「重要な貿易相手であり、経済や産業の面で相互依存性が大きい」が60.1%と最も多く、「歴史的、地理的、文化的な関係が深い隣国」が46.9%で続いた。
訪日経験がある人は過去最高の60.8%となり、経験のない割合を初めて上回った。訪日歴がある612人のうち、22.4%が「良い印象に変わった」、55.1%が「良い印象が続いた」と好感を示した。
訪日経験者が増えたのは「韓国の経済力が伸び、日本に観光や出張で行く負担が減った」(曹氏)ことも影響しているとみられる・・・

無関心と消極性2

2024年10月9日   岡本全勝

無関心と消極性」の続きです。私が危惧する日本社会の劣化、もう一つは消極性です。無関心は関係資本の劣化であり、消極性は文化資本の劣化です。

日本社会発展の基礎にあったは、国民の向上心です。江戸時代には識字率が高く、明治以降は職業や教育が選ぶことができるようになり、志を持った子どもや若者が、それぞれの道で努力するようになりました。学歴を高め、立身出世に励んだのです。それが、官民ともに日本の発展を支えました。

この30年間の経済停滞の大きな理由は、産業界における積極性の低下であると私は考えています。選択と集中といった言葉で守りに入り、新しい分野、製品やサービスに挑戦しなかったのです。行政においても、行政改革の旗印の下で削減を続け、新しいことへの対応が遅れました。ここには、西欧から輸入するものがなくなり、自ら考えなければならなくなったという環境変化もあります。

教育においては、学歴志向は続いています。しかし、進学率が頭打ちになったように、高学歴化は止まりました。他方で、高校は全入、大学も望めば入れるという状況で、学生は努力しなくても入学と卒業ができるようになりました。そして人手不足で失業率は低く、高望みしなければ就職は容易です。すると、一部の学生を除き、多くの学生にとって学業に励む必要もなく、学校はレジャーランドに堕します。学校がかつてのような、立身出世の準備の場ではなくなったのです。

発展途上時代は「努力すれば暮らしはよくなる」という社会の現実と通念が、国民を努力に駆り立てました。しかし成熟社会に変化すると、その現実と通念は薄れます。それが向上心や挑戦心を低下させるようです。すると、ますます社会は停滞します。

一般国民がそのようになっても、エリートと呼ばれる人たちが積極的に挑戦すれば、社会の進展と成長は維持できるでしょう。しかし戦後日本は、戦後民主主義と言われる社会通念で、エリートを否定しました。エリートを育てる必要があるとも考えられますが、それはまた別の機会に議論しましょう。

「インスタグラム」10代の機能制限

2024年10月9日   岡本全勝

9月19日の朝日新聞に「インスタ、10代の機能制限 16歳未満は保護者と設定変更」が載っていました。

・・・米メタは17日、写真投稿アプリ「インスタグラム」で10代の利用者がつかえる機能を制限する取り組みを発表した。インスタについては、米国の行政機関などから若者への心理的な悪影響などが指摘されていた。米国などで60日以内に提供を始め、日本でも来年1月から利用できるという。

インスタは今回、10代の利用者を対象に「ティーンアカウント」を始める。利用者の投稿について、本人がフォローを認めた相手以外は初期設定で見られなくするほか、性や暴力などに関する不適切な投稿の表示も制限する。
また、1日あたりの利用時間が1時間を超えるとアプリを閉じるよう求める通知が届くほか、午後10時~午前7時はスリープモードとなり、通知が届かなくなるという・・・

男女平等、いまだ残る「戦前」

2024年10月7日   岡本全勝

9月18日の朝日新聞夕刊「男女平等、いまだ残る「戦前」 元最高裁判事・櫻井龍子さんが見た「虎に翼」」から。

「こんなに熱心にドラマを見るのは初めて。朝、起きるのが楽しみで」。9月末に完結する、NHKの連続テレビ小説「虎に翼」。弁護士や裁判官として活躍した三淵嘉子さんをモデルにした猪爪寅子の人生を描いています。最高裁判事もつとめた櫻井龍子さん(77)は「寅子ちゃんに感情移入できる、そこに日本の問題がある」と言います。話を聞きました。

――九州大法学部を卒業、1970年に旧労働省に。女性ゆえの「壁」を感じたことはありましたか。
大学3年生の時でしょうか。女性には多くの道がないと知りました。司法試験か公務員試験か、の2択でしたね。求人は山ほどあっても、学生課は「男性用です。女性求人はありません」って。
そういう時代だったんです。85年以前、日本はまだ「戦前」でしたから。

――戦前、ですか。
日本国憲法の理念としての男女平等はありました。でも実態は「戦前」。
85年は、女性差別撤廃条約を日本が批准した年で、男女雇用機会均等法が成立しました。以降、少しずつ変わってきたと思います。

――旧労働省でも?
先輩の女性から、男女平等という言葉は、長らく省内の会議では使えなかったと聞きました。男性職員に「男女平等なんて、日本にはない」と鼻で笑われたこともあったようです。

――驚きです。何が転機だったのでしょうか。
国連の国際女性年宣言(75年)に続く「国際女性の10年」が大きいですね。
日本も多くの国際会議に参加しました。女性で初めて国家公務員上級職となった森山真弓さんらが省内で報告するのですが、男女平等という言葉なしには説明できない。決議などに出てくるのですから。それで使われるようになったと聞きました。「外圧」みたいなものです。