カテゴリー別アーカイブ: 歴史

仏教、解釈の変遷

植木雅俊著「仏教、本当の教え インド、中国、日本の理解と誤解」(2011年、中公新書)を読みました。
お釈迦さんが説いた仏教が、中国、日本へと伝わる際に、どのように変わっていたったか。原典のサンスクリット語と比べて、意図的な内容の変更や誤訳を指摘しています。最も典型的なのが、本来は男女平等だったのが、中国に来て、男尊女卑に書き換えられたことです。

仏教は、お釈迦さんの死後、インドで広がるとともに、さまざまな解釈が広まりました。そして、大乗仏教、小乗仏教(上座部仏教)、密教などに分かれ、さらにその中で分派しました。お経の数は膨大な数になっているようです。日本に伝わってからも、中国に学びに行き、先端の(異なった)宗派を輸入するとともに、鎌倉時代以降、独自の解釈で宗派ができます。

この本は、積ん読の山から、発掘されました。途中にしおりが入っていて、そこまでは読んだ形跡がありました。かつて、船山徹著「仏典はどう漢訳されたのか」(2013年、岩波書店)を読んで、漢訳する際に先生が読み上げる方法だったと知って、驚いたことがあります。

韓国との相互不信

6月9日の読売新聞が、韓国日報社との共同世論調査結果を載せていました。
・・・日韓関係を巡っては、「戦後最悪」と言われる状況に改善の兆しはみられない。日韓関係が「悪い」との回答は、日本で81%(前回2020年調査84%)、韓国で89%(同91%)となり、厳しい見方のままだった。「悪い」は両国ともに3年連続で8割を超え、高止まりしている。
相手国への信頼や親しみについて聞いた質問でも、日韓関係の行き詰まりを反映し、変化はみられなかった。日本で韓国を「信頼できない」は69%(前回69%)で、韓国で日本を「信頼できない」は80%(同83%)だった。相手国への親しみを「感じない」は日本で57%(同58%)、韓国で76%(同77%)に上り、相互不信は固定化している・・・

近年の変化も、図で載っています。日本では、2011年頃までは、良いと悪いが拮抗していました。韓国では、1995年にはかなり接近していましたが、その後は悪化したままです。「質問と回答

発掘された日本列島2021年

今年も、先日「発掘された日本列島」展に行ってきました。
展示品を見ると、こんなものも土の中に眠っていたんだと、毎年驚かされます。新型コロナウイルス下での開催なので、関係者の方は苦労をなさったのでしょうね。

残念なのは、専門家による解説がないことです。素人には、出土品を見ているだけでは、そのものの価値がよくわかりません。解説があると、「なるほど」と思うことが多いです。

外交官 杉原千畝 命のビザ 続編

昨年12月に、あいおいニッセイ同和損保が、10周年記念事業として「外交官 杉原千畝 命のビザ」の動画を配信していることを紹介しました。その企画は終わったのですが、好評につき、続編を提供しています。「外交官 杉原千畝 命のビザ 続編

今回は、杉原さんの足跡を取り上げるとともに、日本全国にある杉原さんゆかりの地を訪ね、史跡や関連施設を紹介します。前回の動画も要約版(12分)で見ることができます。
第1回目は福井県「人道の港 敦賀ムゼウム」です。

建て替えられる建物

42年半の公務員生活で、いくつもの職場で働きました。先日、どこで働いたか思い出していて、気がついたのですが。それらの建物が壊されて、新しくなっています。
戦前の建物が古くなり、狭くなったので建て替えたもの、再開発で壊されたものなどです。そのような時代だったのですね。
地域と、勤めた順に見ていきます。同じ組織に2度以上勤めた場合は、最初の勤務を出します(と、去年11月ごろに書いて、放置してありました)。

(地方自治体)
昭和53年、徳島県庁。その後、隣に新築移転。旧県庁は移築されて、文書館になっています。
昭和58年、鹿児島県庁。その後、新築移転。旧県庁は、正面部分が県政記念館として保存されています。
平成6年、富山県庁。健在。
三つの県庁とも戦前に建てられ、内務省が造ったので、同じような形になっていたようです。旧山形県庁が、それを保存しています。

(霞が関)
昭和55年、自治省。旧内務省ビル。その後取り壊され、第2合同庁舎になっています。
平成10年、内閣・省庁改革本部。民間のビルに入っていました。最初に入った溜池の雑居ビルも、次に移った虎ノ門の第10森ビルも壊されて、再開発されました。
平成13年、総務省。新築された建物に入居しました。健在。
平成18年、内閣府・内閣官房。第4合同庁舎。耐震補強がされ、健在。
平成20年、総理官邸。平成14年に新築されたばかりでした。健在。
平成23年、被災者支援本部。内閣府別館。取り壊され、現在は第8合同庁舎が建っています。
平成23年、復興本部のち復興庁。三会堂ビル。健在。
平成28年、復興庁。第4合同庁舎。健在。

(出先)
昭和63年、自治大学校、広尾(有栖川公園の隣)。その後、立川に移転。旧校舎は売却され、高齢者施設になっています。
平成21年、消防大学校、三鷹。平成13年に改築されたもの。健在。
平成22年、自治大学校、立川。平成15年にこの地に移転新築され健在。
この項続く