「働き方改革、企業の取り組み」の続きです。
記事には、602社の調査結果として、次のような数字も載っています。
労働時間の適正化の施策では、業務の効率化71%、管理職の意識改革70%、社員の意識改革67%、労働時間の見える化62%です。
年次有給休暇取得率の平均は29%。最も多いのは60~70%の19%、次に50~60%が17%です。
年休取得を奨励するための施策は、年休の取得計画を事前に提出するが41%、年休取得奨励日の設定が39%、時間単位年休取得制度が20%です。
生き様-明るい課長講座
「働き方改革、企業の取り組み」の続きです。
記事には、602社の調査結果として、次のような数字も載っています。
労働時間の適正化の施策では、業務の効率化71%、管理職の意識改革70%、社員の意識改革67%、労働時間の見える化62%です。
年次有給休暇取得率の平均は29%。最も多いのは60~70%の19%、次に50~60%が17%です。
年休取得を奨励するための施策は、年休の取得計画を事前に提出するが41%、年休取得奨励日の設定が39%、時間単位年休取得制度が20%です。
10月23日の日経新聞特集欄、「シンポジウム スマートワーク経営 日本の挑戦」から。
福田真人・三井住友海上保険取締役の発言。
・・・2017年4月から午後7時前の退社を原則とする改革を打ち出しました。社長のトップメッセージという形で大きくかじを切って目標を定めました。生産性の向上、マネージャー層の意識改革、ムダな仕事の排除、多様な働き方の支援の4つの具体的な進め方を決め、全社で進めました。大胆に仕事を切り、業務の見直しをしたことが成果につながったと思います・・・
「日本企業の働き方の文化を変える必要があります。やめられないと思い込んでたけれど、実際にやめても問題はなかったというような事例はありますか」との問には。
・・・定例会議の廃止です。営業会議をなくすことに対して「数字が心配だ」といった意見もありましたが、廃止しても数字は変わりませんでした。目的を意識せず、慣例でやっている会議が多いことに気がつきました・・・
「働き方改革に対する副作用、つまり、痛みを伴ったことはありませんか」との問に。
・・・確かにマイナス面もあります。残業時間の削減を進めた当初は、一部の部署で早帰りが目的化してしまったことがありました。長時間働いていいると生産性が悪いと評価されるとの不安から、そうなりました。仕事の進め方を変えず、単に早く帰れと上司から言われたため、仕事がたまってしまい顧客からの問い合わせも増えました・・
この項続く。
自分に与えられた時間をどのように使うか。人生で難しいことの一つです。
学校では時間割が決まっていて、それに従っておれば良かったです。もちろん、放課後や休日をどのように使うか。ここで、差が出てきます。夏休みの過ごし方も、そうですよね。どうすれば、悔いの残らない時間を過ごすことができるか。
『明るい公務員講座』では、能率よく仕事を仕上げるために、時間の管理と、仕事の管理をお教えしました。時間の管理は、金曜日に来週の予定(時間割)を書き上げること。仕事の管理は、工程表で行うことでした。
来週の時間割を書くことや、工程表を作ることは、「自由な時間」を「強制される時間」に転換することです。見える化によって、自分を追い込む術です。
時間を使いこなすことと、時間に追われることでは、大きな違いがあります。同じ24時間、7日間を使うにしても、その成果において大きな違いがでます。
そして、同じ結果であっても、満足感に違いがあります。時間を使う方は、満足します。時間に使われる方は、楽しくありません。これは、労働・趣味、勉強でも同じです。他人に言われてする作業は、しばしば楽しくありません。
自分で時間割を作り、自分で工程表を作ると、上司から言われた時間割通りに仕事をするより、満足感は上がります。
もちろん、それは自己責任と抱き合わせです。他人に作ってもらた時間割だと、不満を言っておればすみます。自分で作った時間割は、文句を言うなら自分にしかありません。
10月5日の日経新聞夕刊に、「定年「65歳」波及へ やる気どう維持」が紹介されていました。
・・・人生100年時代を迎え、65歳への定年延長が現実味を帯びてきた。人手不足解消に有効とはいえ、課題はシニア社員のモチベーション。想定外の定年延長で緊張の糸が切れてしまっては職場の“お荷物”になりかねない。シニアの意思改革に加えて、やる気を促す工夫が勤務先にも求められる・・・
・・・「あと7年も働くのか」。2017年初夏、明治安田生命保険の静岡支社総務課長、寺田康子さん(59)はため息をついた。19年4月から定年が65歳になると会社から知らされた。寺田さんはちょうど第一世代。あと2年に迫っていた定年が突然遠のいた。「何をするの?」。不安でいっぱいだった。
それから1年余り。今は逆にやる気にあふれている。意欲をつなぎ留めたのは、職場での役割だ。役職を解かれ補佐業務に回ると心配していたが、職務は変わらず、昇進・昇格も可能だと説明を受けた・・・
この記事は、定年延長や高齢者(他に良い表現を思いつかないので。記事では「シニア」と呼んでいますが)のやる気についてですが。普通の職場での、職員にやる気を出させることにも通じます。
成績に応じて給料を上下させることが一つの方法です。しかし、やる気をなくした職員は、その方法では仕事をしないでしょう。特に役所では、給料に大きな差はつきません。そして、「そこそこ給料をもらえれば良いわ」と考えている職員にも、効き目がありません。
職員のやる気は、役割があることと、成果を出すと評価してもらえることによって出てきます。そして、同僚との一体感も重要です。いま、『明るい公務員講座』第3巻で、職員の指導の項で、そのようなことを書いています。
「明るい仕事講座」で、仕事での悩みの解決方法をお教えしました。この原本は、『明るい公務員講座』です。
では、なぜ悩むのか、悩みが深くなるのか。そして、どうしたら悩みは減るか。職員から質問を受けたので、2人で考えました。
悩みが深くなるのは、彼や彼女にとって「難しい課題」だからです。この場合、「難しさ」は本人にとっての、主観的なものです。上司からすると「簡単なこと」でも、本人は悩むことがあります。
それだけでなく、「解決方向が見えないこと」が、悩みを深くします。大変な仕事でも、片付ける方向性が見えていたら、そんなに悩まなくてもすみます。それを数式(まがい)に当てはめると。
悩みの深さ=「課題の難しさ」×「先行きの不透明さ」
まあ、足し算でもかけ算でも、どちらでも良いのですが、先行きが見えないことが悩みを増幅するので、かけ算にしました。
そして、悩みを深くしない項を入れると、次のようになります。
職場での悩み=[悩みの深さ(課題の難しさ×先行きの不透明さ)]-「相談相手」
深い悩みでも、相談相手がいて助言してもらえると、仕事が片付かなくても、悩みは軽くなります。
この方程式のうち「悩みの深さ」は本人の主観です。「相談相手」は外部要因です。周囲の人が助言することで、悩んでいる職員を救うことができます。逆に、それがないと、本人はますます悩みの深みにはまっていきます。