読売新聞4月19日「陳謝をメールとは…グーグルに鉄道会社あきれ顔」から。
・・報道されてお知りおきとは思いますが」―。
空港や駅、商業施設の図面がネット上で公開状態になっていた問題を受け、グーグル日本法人は各施設の運営会社にメールなどで説明をしている。
同法人と秘密保持契約を結び、駅の平面図を送っていた鉄道会社のもとには、報道を前提とした陳謝する内容のメールが届いた。
この会社の担当者は「問題を起こしたら直接事情を説明するのが普通」とした上で、「ああいう会社はなんでもメールで済まそうとする。足を運ぶとか、泥臭いことはしないものなのですかね」とあきれた様子だった・・
カテゴリー別アーカイブ: 仕事の仕方
生き様-仕事の仕方
東京メトロのポスター、指揮官
東京の地域ネタで、恐縮です。東京の地下鉄メトロの車内広告に、「総合指令所編」のポスターがあります。別途、動画もあります。事故か故障かが起きた際に、総合指令所がその処理をして、ダイヤを組み替えたり、他の列車に指示を出すシーンと思われます。
ある人曰く、「全勝さんは、こんな時に、燃えるんでしょうね」と。
はい。通常でないとき、危機の時、そして急ぎの時、「私の出番だ」と、条件反射でエンジンがかかります。
しかし、今の私なら、このポスターには、写っていないでしょう。若いとき(補佐や課長の時)は、この写真の真ん中で、受話器を握って、次々と指令を出していたと思います。今なら、彼らの後ろで見守りながら、漏れ落ちを防いだり、次の局面を考えています。
局長や統括官は、そういう役割です。本当は前に出て、指示を出したいのですがね(笑い)。参事官たちに「のびのびと」動いてもらい、彼ら=復興庁全体を正しい方向に導くとともに、漏れ落ちを拾うこと。この仕事って、外から見えないのですが、結構大変なのですよ。前例もなければ、マニュアルにないのですから。でも、そこが腕の見せ所です。前例通りなら、誰でもできますわ。
有能な上司、間違いの指摘は鋭い。けれど・・
かつて、このような上司を見たことがあります。
部下が案を持っていくと、A課長(としておきましょう)は、的確に間違いを指摘します。鋭い指摘なので、その能力に部下は感心します。それが何回か繰り返されます。そのたびに、的確な指摘があって、ますますその上司の能力に感心します。ところが、部下は何か釈然としないのです。毎回、良い指摘をされるのですが、その起案は、前に進まないのです。
部下が別の上司(Bさん)に相談したところ、Bさんは一言で表現しました。「Aさんは、自分ではペンを持たないだろう」と。そうなのです、A課長は部下の間違いは指摘してくれるのですが、修正案を出してはくれないのです。「自分で考えろ」ということなのでしょう。でも、何回も差し戻しが続くと、時間は経つし、部下はだんだんやる気をなくします。
もう一つの例を出しましょう。Cさんも、部下が案を持ち込むと、鋭い指摘をしてくれます。ただし、Cさんは代案を出したり、進むべき方向を示してくれます。それも正しい導きなので、部下は「さすがCさんだ」と、感心します。仕事も進みます。
ところが、横から見ていると、Cさんの部署は、必ずしも成果を上げていないのです。なぜか。それは、Cさんが部下が持ち込んだ案には、すばらしい指摘や助言をしてくれるのですが、その部署が何をすべきかを示さないからなのです。
毎年同じような業務をしている部署なら、仕事のテーマは部下に任せて、前年通りにしておれば成果が上がるでしょう。しかし、多くの部署で、課題はどんどん変わっていきます。でも、部下は、前年通りの仕事しか上げてきません。新しい課題を把握して、その課題にどう取り組むか。それを、部下に示さないと、去年通りの仕事は良くできたけれど、新しい課題は放置されたままになります。それでは、その部署としては、期待に応えていないことになります。
前年通りなら、部下に任せておけばすみます。しかし、新しい課題を見つけ、それへの取り組みを指示するのが、上司の務めです。
時々思い出しては、自分がAさんやCさんにならないように、自戒しています。
職員に感謝する会など
9日の放課後は、職場の職員に感謝する会でした。
先日、Y参事官がやってきて、「班の仕事が一区切りついたので、班の職員で打ち上げをする。ついては、岡本統括官には出席を認め、職員にお礼をする機会を与えてあげる」という趣旨のことを、「上品な言い回し」で命令してくれました。喜んで出席し、ふだんのご苦労にお礼を言いました。ただし、みんなを招待するだけの資力がないので、職員にビールを注いで回ることで、許してもらいました。
で、家に帰って気持ちよく熟睡していたら、携帯メールがなりました。「う~ん」と思いつつ、携帯を見ると「本日の国会待機は解除します」との連絡でした。25時過ぎです。「何で、今頃までかかるんや」と思いつつ、「ありがとう。おやすみ」と返信して、再度熟睡。
今朝、国会班に聞いたら、今日の本会議質問のうち、最後の質問が判明したのが24時だったとのこと。総理答弁があったので、全省庁が待機していたのでしょう。復興庁は、質問が当たりませんでしたが。3月28日にも、書いたばかりです。最近、質問判明が深夜になることが多いようです。
便利も困る
7日の読売新聞夕刊に、「消せるペン悪用困った」という記事が載っていました。
一度書いた文字を、ゴムでこすると消えるボールペンがあります(消すことができるボールペン)。ヒット商品で、売れているそうです。消しゴムで消せるとは、鉛筆やシャープペン並みですね。一定以上の温度を超えると、透明になるインクを使っているのです。
ところが、この性質を悪用して、不正を働く職員がいます。記事では、時間外勤務実績を上司の決裁を受けた後に、人事課に提出する際に書き換えて、超勤時間を水増しした例などが紹介されています。う~ん、よく考えましたね。
決裁文書や公文書は、ペン(インク)で書くことが決まりです。それは、書き換えることができないことに、意義があります。
新人職員がたまに、鉛筆書きで決裁を持ってくることがあります。その際は、「私の決裁をもらった後で、書き換えようとしているな」と笑いながら、ペンで書くことを教えています。ところが、このペンで書くと、鉛筆で書いた決裁文書と同じです。
職場で聞いたら、復興庁では、決裁文書や公文書には、このペンの使用を禁止しているとのことです。納得。
推理小説では、既にトリックに使われているのでしょうか。見破り方も簡単なので、使えませんかね。