「人生の達人」カテゴリーアーカイブ

明るい課長講座2

次の教えを、それぞれ職場での具体的場面を使って、解説せよ。そして、二つの教えの関係について述べよ。
A 部下には、具体的に指示を出さないと、仕事は進まない。例えば、山本五十六元帥の名言「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かじ」が良いお手本だ。
B 部下に仕事をさせる時には、自由にさせ、自分で考えるようにさせなければいけない。そうでないと、部下は成長しない。

部下に信頼される上司

リスクについて、勉強を続けています。連載の範囲からは少し外れるのですが、安心に関する心理学にも興味を持って、いくつか本を読みました。中谷内一也教授の著作が、勉強になりました。人は何を安全と思うか、報道によっていかにイメージがつくられるかなどです。例えば、『安全。でも、安心できない…―信頼をめぐる心理学』(2008年、ちくま新書)や『リスクのモノサシ―安全・安心生活はありうるか』(2006年、NHKブックス)です。食品偽装事件などを例に、わかりやすく書かれています。
ところで、『安全。でも、安心できない…』は、管理職論、人間関係論として、非常に参考になりました。この本は、リスクに関して関係者(製造業者、商店、厚生労働省)や評価機関が信頼できる場合とできない場合を、心理学の知見から解説しています。いくつも勉強になることが書いてあるのですが、その一つに次のようなことがあります。
人が他人や会社を信頼するのは、その「優れた能力」だけでなく、「まじめな姿勢」と「相手への配慮」によるのだそうです。
なるほど。この3つに要約すれば、わかりやすいです。仕事ができる上司でも、一生懸命さが見えない上司は、尊敬しにくいです。仕事ができ、かつまじめな上司でも、部下である私の話に耳を傾けてくれない上司は、とっつきにくいです(反省)。
今まで、部下に信頼される上司のありかたについて考え、話してきましたが、この整理はわかりやすいです。「何だ、当たり前のことじゃないか」とおっしゃる方もおられるでしょうが、なかなか実践はできないものです。私の経験を加味して、使わせてもらいます。

知識以上に顔の広さ

拙著「明るい係長講座」に、「know how から know who へ」を書きました。判断力を養う方法、視野を広げる方法としてです(「中級編」p51)。一人の人間が身につけることができる知識には、限りがあります。それを補うのが、それぞれの分野について詳しい人を知っていることです。
NHKラジオ入門ビジネス英語12月号に、次のような慣用表現が載っていました。こちらの方は、ビジネスでの人間関係の重要性に重きが置かれていますが。
It’s not what you know, it’s who you know.

有名になったら、人が注目してくれる

有名人になった場合の、2つの身の処し方。
ある人の態度=私は有名になった→みんなが見てくれる→少々のことは大目に見てもらえる→威張っても大丈夫。
別の人の態度=私は有名になった→みんなが見てくれる→だから立ち居振る舞いに気をつけなければ→以前より慎重な行動を取る。
前者は、まだまだ本物の有名人ではないですね。
「稔るほど頭を垂れる稲穂かな」。昔の人は、うまく言ったものです。でも、格言は実行されないから、格言としてあるのですよね。
常時注目されている人の側で仕事をさせてもらい、実感しました。我が身を省みて、反省。