平成29年4月時点の、全国避難者数調査がまとまりました。復興庁発表資料。
それによると、総数は9万7千人で、初めて10万人を割りました。当初の避難者数は、推計で47万人でした。6年かけて、ようやくこの数字になりました。しかし、まだ10万人近くの人が、避難しておられます。また、全国で千を越える市町村におられます。
地震津波被害地では、住宅の復興が進んでいるので、この数字は急速に減ると思います。もっとも、原発被災地は別です。
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行政-災害復興
避難指示解除、町長の苦労
5月26日の日経新聞オピニオン欄「私見卓見」に、宮本皓一・福島県富岡町長が「風評払拭が帰還住民を助ける」を書いておられます。
富岡町は、原発事故で、1万5千人の町民が全員避難を余儀なくされました。この春、面積にして約85%の地域で、避難指示が解除されました。しかし、町の暮らしを取り戻すには、まだ時間がかかります。
富岡町は、双葉郡の中心の町です。公共機関や大型商店などが立地し、周辺の町の暮らしも支えていました。この町のにぎわいが復興しないと、郡全体の復興が難しいのです。
町長の苦労は、原文をお読みください。
公共インフラの復興状況
「公共インフラの本格復旧・復興の進捗状況」を3か月ごとにまとめています。平成29年3月末時点でとりまとめたものを、公表しました。
詳しくは、資料を見ていただくとして、災害公営住宅は83%が完成し、民間住宅用宅地(高台移転など)は69%が完成しました。特に高台移転(防災集団移転)は92%が完成です。土地をかさ上げする土地区画整理事業は47%が完成です。急速に進んでいます。
福島復興施策、県民の評価
5月21日の福島民友新聞に、河村和徳・東北大学准教授が行った、県民アンケート結果が載っていました。
そこに、「県の復興策に対する総合的な評価」を問う項目があります。県民の答えは、評価するが8%、ある程度評価するが59%で、あわせると67%が評価しています。
ありがたいことです。このような難しい政策に対し、これだけ高い評価をもらうことは、珍しいでしょう。