経団連が、「東北復興応援フェスタ」を開催してくださいます。東北産品の消費拡大と東北観光の拡大を目指したキャンペーンです。ありがとうございます。
経団連資料「東北復興応援フェスタ」、わかりやすいチラシ。
1か月にもわたって、都内各所で約30のイベントが実施されます。ご関心ある方は、お運びください。
行政-災害復興
経団連が、「東北復興応援フェスタ」を開催してくださいます。東北産品の消費拡大と東北観光の拡大を目指したキャンペーンです。ありがとうございます。
経団連資料「東北復興応援フェスタ」、わかりやすいチラシ。
1か月にもわたって、都内各所で約30のイベントが実施されます。ご関心ある方は、お運びください。
視察報告の続き、住宅についてです。
陸前高田市の今泉地区は、山を切り崩し(その土で高田地区をかさ上げしました。大きなベルトコンベアで運びました)、そこに町を作っています。住宅も建ち始めています。今年の正月を自宅で過ごせるのです。
大きな被害を受けた、釜石市鵜住居地区や大槌町町方地区。去年までは、土地の造成工事をしていて、何もない平地でした。土地区画整理事業が進み、電柱が立ち並んでいます。公営住宅ができ、戸建て住宅が建ちつつあります。1年後には、町並みができているでしょう。
山田町織笠地区、宮古市田老地区の高台移転は、戸建て住宅がほぼ完成し、町並みが完成していました。
学校もいくつか見てきました。大船渡市赤崎小学校中学校、釜石市鵜住居小学校中学校、大槌学園(小中一貫校)です。
最近の学校は、木それも地元産の木材(集成材など)をたくさん使っています。コンクリートより暖かみがあります。また、廊下やたまり場を広く作ってあって、開放感があります。もちろん、教育は建物によって評価されるのではなく、授業内容によって判断されるものです。被災地には、教員を加配しています。
子供たちの落ち着きと、親の状況(いわゆるモンスターペアレンツ)についても、聞いてきました。いろんな悩みを抱える親が、その不満を学校に持ち込むこともあります。子どもも、その影響を受けます。もっとも、これは被災地特有の問題ではありません。
先日行ってきた、復興状況視察(岩手県)報告の続きです。まずは、商業施設について。
陸前高田市では、新しい町の中心となる核に、「アバッセたかた」という商業施設ができています。まだ周囲は土地のかさ上げ工事中ですが、いずれ近くにBRTの駅もできます。専門店や大型スーパーのほかに、図書館も併設されています。図書館は本屋と隣接しています。大きな本屋です。
地方では、町の本屋さんがなくなりつつあります。図書館とともに本屋は、町の文化のインフラですよね。八戸市は公営の本屋を作っていますが、それくらいの支援が必要なのでしょう。
大船渡市では、BRTの駅前に、「キャッセン大船渡」という商業施設ができています。外観を統一した建物に、仮設から商店が移ってきています。ここも、予測以上にお客さんが利用しているとのことです。
ここは株式会社が施設を作り、管理しています。民間の専門家の知恵と意欲を借りて、町のにぎわいをつくろうという試みです。企業だけではできない、しかし役所が行うと非効率になる。それを乗り越える工夫です。
この地区の隣には、既に大型スーパーが開店しています。たくさんの買い物客の車が止まっていました。工事中のお店もありますが、これで大船渡駅前の整備はほぼ完了です。残っていうのは、仮設店舗が引き払った駅裏をきれいにすることと、建設中の防潮堤を完成させることです。
釜石市では、東部地区(町の中心)に大型スーパー、共同店舗、市民ホールなどを集めて、にぎわいの核を作っています。これらもほぼ完成です。
山田町の駅前も、スーパーの周囲にお店ができていました。駅は再開に向けて工事が進んでいます。ホテルもできました。
宮古市では魚市場が拡張されました。ところが、去年今年と、サンマが捕れないのです。去年の3分の1以下だそうです。
田老地区では、道の駅がほぼできました。災害遺構になった「田老観光ホテル」などを見学する、被災地ガイドの拠点にもなっています。当日も、たくさんの予約が入っていました。これは、なかなか考えた仕組みですね。岩泉町小本地区では、魚を利用する施設「浜の駅おもと愛土館」ができています。
商店街ができると、にぎわいが目に見えます。これらの町では、住民の帰還意思も増えて、住宅建設も進んでいます。もちろん、住民は災害前より減っていて、厳しい環境にあります。
先日の宮城県に続き、24、25日と岩手県沿岸部に復興状況の視察に行ってきました。陸前高田市、大船渡市、釜石市、大槌町、山田町、宮古市、岩泉町です(ここより北の市町村は、ほぼ復興事業が終わっています)。
これらの町も、沿岸部は壊滅的な被害を受けました。土地をかさ上げしたり、高台に移転したりという、大工事をしています。ようやく、町の中心部ができあがりつつあります。この1年間で、大きく進みました。
核となる大型商店ができ、その周りに商店街が建ちつつあるのです。私たちは、住宅再建を優先しましたが、街のにぎわいは商店街です。それができることで、町の復興が目に見えてきました。すると、住民も戻ってくるのです。
かさ上げされた土地は、以前の状況を想像することが難しいくらいです。「かつての駅は、どこにありましたっけ」といった会話がでます。住宅再建とインフラ復旧は一部を除き、あと1年半でできあがります。防潮堤など、時間がかかるものもありますが。
市長町長さんたちや役場の幹部と、そのような話をしました。市町村長さんたちは多くが被災時の経験者です。役場幹部は、6年が経つとかなり入れ替わっています。
去年も書きましたが、皆さん表情が明るいです。もちろん、現地ではいろいろと難しい問題もあるのですが。住宅再建のめどが立ったこと、復興が目に見えることで、かつてとは大きく違ってきています。
視察は、被災地の復興状況を見ることが目的なのですが、首長さんや役場幹部の話を聞くことも、もう一つの目的です。現場の復旧を担っているのは、住民や企業、そして役場です。その人たちが円滑に事業を進めることができるように、制度や財政、人や知恵で支援するのが、国の役割です。私たちの相手は、住民であり、市町村役場です。