カテゴリー別アーカイブ: 災害復興

行政-災害復興

論文・復興に関する税制特例

月刊誌『地方財務』12月号に、小栁太郎・前復興庁企画官の「東日本大震災に対する税制上の措置とその特徴」が載りました。
この大震災は過去に例のない規模のもので、発災直後から、法律改正を含めいくつもの税制の特例がとられました。
本稿は、それらの措置を時系列で整理するとともに、課題の変化に応じて何が必要だったかを分析してあります。被災者の税の減免の他、今回の特徴だった、復興特区税制、財源確保税制、原発事故特例も取り上げてあります。
年表と「時間の経過、課題の変化、税制上の措置を整理した表」がついています。これは、わかりやすいです。

たくさんの措置を整理するには、大変な労力が必要だったと思います。
将来への良い記録にもなります。ありがとうございます。

大熊町復興拠点計画認定

11月10日に「大熊町特定復興再生拠点区域復興再生計画」を認定しました(概要)。9月に認定した双葉町に続くものです。
この2町は、まだ全町避難が続いています。両町で復興拠点の計画ができたことで、すべての被災市町村で復興に着手することができました。

両町の多くの区域は、事故直後、放射線量が高く「帰還困難区域」とされました。当分の間、人が住めないと判断し、土地や建物について全額を賠償し、また故郷を失うことの精神的賠償も支払われました。
その後、放射線量が予想以上に低下し、また除染の効果も分かってきました。
住民の「戻りたい」「ふるさとを取り戻したい」という思いに応えるために、放射線量の低い地域に拠点を作り、町の復興の起点としようというものです。
それぞれの町の面積の約1割の区域です。着実に作業を進めていきます。

ほかにも、避難指示が出ている区域がある町村があります。それらについても、関係者で計画作りを進めています。

石巻、地域の財産を生かしたまちづくりイベント

石巻市を中心に行われているイベント「石巻に恋しちゃった」を紹介します。
このイベントの特徴は、「石巻・女川・東松島で、趣味や特技をもつ地元市民を発掘し、「達人」として講師になっていただき、物づくり講座やフィ-ルドワークなどの体験プログラムを行う「まちづくりプロジェクト」です」。
外から有名人を呼んでくるのではなく、地域の魅力や人の魅力を発掘し、育てるのです。

お菓子作り、アクセサリー作り、健康、ゲーム、工場見学・・・。
様々な分野の「達人」がおられます。でも、普通の市民です。そこがよいのですよね。東京に憧れるのではなく、地元の財産を生かすのです。それも、風光明媚な観光地といったモノではなく、ヒトによる活性化です。これは、なかなか難しいことです。

今回で10回目になります。
11月中に、たくさんのプログラムが行われます。お近くの方、また地域おこしの参考にしたい方は、行って見てください。